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選挙を控えたNZで与野党が世論に押され共に減税を公約へ

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こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。

今日は減税新聞でちょくちょく取り上げているニュージーランドの話題をお届けします。

ということでこちらのニュースから。

こちらは今年の10月14日に行われる総選挙を前に

与党の労働党が果物と野菜のGSTを免除する「減税公約」を発表した

というニュースです。

GSTとは物品サービス税(Goods & Services Tax)のことで、日本でいう消費税にあたる税金です。

現在は一律で15%が課税されているのですが、そんなGSTに対し軽減税率を導入するというのがこの労働党の公約です。

最近のニュージーランドの世論調査では、最大野党の国民党支持が与党・労働党支持を上回っており、今回の選挙において政権交代は確実というのが大方の予想です。

そんな状況をひっくり返そうと、すでに所得税減税などの減税公約を発表している国民党に対し、与党・労働党が起死回生の「GST減税」を打って出たのが今回のニュースというわけです。

それではニュースの中身を簡単に要約してみましょう。


NZ労働党、政権維持なら果物と野菜のGSTを免除すると約束

ニュージーランド労働党は、政権を維持できれば果物と野菜のGSTをゼロにすると発表した。
これはこれまでの公約発表の中でもかなり注目を集める内容である。

クリス・ヒプキンス首相は日曜日、ウェリントン北部のローワー・ハットでの遊説でこの公約を発表した。

10月14日の選挙では減税が争点になっており、野党・国民党はすでに所得税減税を含む減税を公約している。

GST減税はニュージーランド国民に非常に人気があり、昨年の世論調査でも77%が減税を支持していた。

労働党はこの減税により月約18ドル(約2600円)程度の効果になると算定している。

またGST減税と並んで、税額控除を引き上げる政策も発表している。


以上です。

前回お伝えした「労働党が富裕税とキャピタルゲイン税導入を否定」というニュースに続き、今度はGST減税を公約とは素晴らしいですね。

これも全て「選挙があるから」であり、そして「減税が争点になっている」から起こっていることです。

実はこのGST減税は、2011年にも労働党は公約に掲げていましたがその年の選挙で労働党は敗北しています。

また同党の財務大臣も「GST減税など不可能だ」と真っ向から反対していました。

そんなGST減税を

「当時とインフレの今では全く状況が違う」
「食品価格の上昇は家庭にとってに大きな痛手となるのでGST減税は優れた政策だ」

としてヒプキンス首相は公約に入れてきたのですから、政権にはかなりの危機感があることは明白でしょう。

また記事にも「77%が減税賛成」とあるようにニュージーランドの国民世論がこの減税を公約をねじ込ませた事も事実です。

これにより有権者は

与党・労働党のGST減税 vs 野党・国民党の所得減税

という選択肢を投票日当日までじっくり吟味することでしょう。

どちらにも減税公約があるという状況はなんとも羨ましい限りですが、別の見方をすれば日本の政治に足らないのはこの「争点」であることは間違いありません。

ニュージーランドのように世論で減税を争点化させるべきでしょう。

そのために必要なのは「声を上げること」です。

「SNSで騒ぐことに意味は無い」なんていうのは増税派の詭弁でしかありません。

実際にサラリーマン増税もフランス研修もこども家庭庁も、SNS発の批判で自民党は右往左往しています。

また前にご紹介した「ドイツの生理用品減税」も、世論に火を付けたのはSNSでした。

もちろん直接議員に会い、陳情することにも大きな意味があります。

しかしみんながみんな、そんな時間があるわけではありません。

仕事に趣味に子育てに学業にと、有権者は忙しいのです。

だからこそ一番簡単で、かつ今すぐ出来るSNSなどを使って「声を上げること」は私はとても大事なことだと思っています。

減税運動において「ツイートはもちろん、いいねやRTも立派で尊い減税運動だ」と言い続けているのは、それが理由です。

「SNSで声を上げることは大事」ということは、実は今日ご紹介した労働党のGST減税でも証明されています。

結論から言いましょう。

労働党が否定的だったGST減税を公約まで押し上げたきっかけはSNSです。

インフレに悩まされる有権者の

「なぜニュージーランド産の玉ねぎはイギリスで買う方が安いのか」

というツイートが首相まで届き、公約に入れさせたのです。

この一有権者の小さな不満がいいねやRTと共に拡散され、世論を刺激し、マスコミが乗っかり、支持率低迷に喘ぐ政権与党の元まで届いてGST減税という政策決定にまで影響を与えたのですから、「SNSで騒ぐことに意味は無い」「文句があるならお前が政治家になれ」「気に入らないなら日本から出て行け」という増税派の言い分がいかに浅はかで幼稚なものか、これらの事実を見れば一目瞭然でしょう。

「この減税は英国ではNZより安い値段でNZ産玉ねぎが売られているというツイートを受けて決定された」という報道

このように「減税して」と言い続けること、いいねやRTで拡散すること、そして同じ仲間を増やすことには非常に大きな意味があるのです。

日本政府は減税には明確に反対しているのですから、自分達からわざわざ「皆さんは減税を希望しているのかも知れませんが政府は反対です」とは絶対に言いません。

政府や自民党が思っていることは「減税のことは聞かないで」です。

選挙に影響するのですから当然でしょう。

だからこそ野党に「減税すべき」と訴えさせて世論を喚起し、その世論をバックに

「減税について政府はどう考えるのか見解を」

とぶつけさせなければいけません。

こうして野党が政府に対し、減税に賛成か反対かを迫った時に初めて

減税は争点となるのです。

そして争点化されることによって、今回のニュージーランドのように「妥協案」や「新たな減税案」が引き出されてくるのです。

もしニュージーランドの世論がいくら減税を求めても、野党が例えば環境問題を軸に主張すれば、与党も減税にはあえて触れてこないでしょう。

日本で起こっているのはまさしくこれで、あらゆる野党が減税を公約にしていますが、争点を別の物にするので自公政権にとっては何も怖くないのです。

だからここを変える必要があるのです。

ということで毎回長文で申し訳ないのですが、まとめれば

SNSでもヤフコメでもtiktokでもYouTubeなんでもいいから「減税しろ」と騒ぎまくることは大事

ということです。

何で火が付くかはわからないのですから騒ぎまくれば良いのです。

ですので一歩も妥協せず

ごちゃごちゃうるせぇ!減税しろ!

と言い続けましょう。

では今日の記事はここまで。

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それでは、ナイス減税!

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