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難病もちながら育児しながら保育士資格をとってみた

2023年1月に保育士資格を取得しました!
勉強法についての詳しい記事は別で書こうと思います。

保育士資格取得を考えた背景

2021年11月に出産し、第一子だったため育児のことは何もわからず、かつ難病もちというハードな状況の中で、訪問看護師や訪問リハビリ、家事支援のヘルパーや保健師、看護師に助産師、主治医、保育園の保育士の先生方など、いろいろな方にお世話になってきました。

私も自分でできる部分は勉強したいという気持ちと、私のように病気を持ちながら育児している人や、しようと思っている人の支援が何かしらできたらいいなという気持ちで、保育士資格を取ってみることにしました。

実際は妊娠中から、育児はあまりにファジーというか不確定要素が多い中、何か一定の指標というか依拠できるものが欲しいと思って、夫と二人で一緒に保育士とろうなんて話はしていました。その時は、科目数の多さにびびって一旦見送り。

届いた保育士証

試験の内容について

筆記試験(9科目)と実技(言語・音楽・造形から2科目選択)なのですが、
筆記試験は下記の9科目。

保育原理
教育原理
社会的養護
子ども家庭福祉
社会福祉
保育の心理学
子どもの保健
子どもの食と栄養
保育実習理論

勉強法・スケジュール

具体的な勉強法については別の記事で書こうかと思いますが、
2022年10月末の試験を受けるために、2022年4月の前期試験(試験は年2回)直後にメルカリで参考書を買い、GWくらいからぼちぼち勉強を始めて2022年10月の試験で筆記全科目合格、12月の実技試験で合格した形です。

使用したのは一般的な参考書2冊(上下巻)と、ユーキャンの保育士アプリ、保育士試験を受ける方ならよくご存じの桜子先生のブログに大変お世話になりました。

子供が0歳だったので、朝起きる前の6時くらいからと、夜寝かしつけてからの21~22時くらい、あとお昼の12~13時にランチを食べながら保育所保育指針を読んだりと、この1日2時間~位が私の確保できる勉強時間でした。
あとは夜間の授乳の時にスマホのアプリでちょこちょこ問題を解いたり。

勉強したことの意義

近視眼的に期待していた「メリット」以上のものがありました。
直接は、離乳食の進め方や心理学的な見地から見た子供とのかかわり方、声かけの仕方などがわかるといいな~なんて思っていたのですが、勉強していて一番重くて大事だと感じたのが「社会的養護」でした。

社会的養護とは、保護者のない児童や、保護者に監護させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うことです。
社会的養護は、「子どもの最善の利益のために」と「社会全体で子どもを育む」を理念として行われています。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/syakaiteki_yougo/index.html

直接保育士業務と関係ないんじゃないかなんて思っていたのですが、児童福祉施設のひとつである保育所の社会的責任として、こうした実情や制度を知り、支援することはとても重要なのだと思うに至りました。

正直、保育士試験でこうしたことを勉強せずに社会で生きていたことが恐ろしく感じるくらい、勉強してよかったと思っています。まだまだ勉強不足ではありますが、これから何かしらの形で支援にかかわれたらと思うようになりました。

社会的養護が必要な子供は4万2千人いると言われており、児童養護施設も小規模化がうたわれている中で、大きな変化の中にあります。
里親以降も地域により差があり、どこで育つかでその先の将来が左右される状態にもあります。

私のように難病を持っていたり、それが親であったり当事者であったりすると、社会的に弱い立場に置かれがちなのは周知の事実です(強くて頑張っている当事者も多いから、案外周知されてないのかもしれない…)
ヤングケアラー問題しかり、働くのが難しい方も多いので経済的、精神的、身体的なDVもありえる。

子育て支援を考える上で、完全に五体満足、健康な親子像を想定するのはいい加減にやめて、色々な方がいて、単に支援対象ではなく共に地域で生きていくことを想定した支援を考えないといけないですよね。そうしたことを考えさせられた受験科目でした。

ちなみに、児童自立支援施設などなじみがない施設についてはその施設関連団体が刊行している雑誌を読んだり、児童心理治療施設なども体験談のブログを読んだりして、単なる知識にとどめない、具体的に利用している人のイメージが湧くような勉強を心掛けました。情報発信してくださっていることに本当に感謝します。

試験当日

試験は9科目一度に合格する必要はなく、例えば2023年4月の試験で5科目合格したら、それは3年後の試験まで引き継がれますので、3年の間に残りの4科目を合格すれば、それで筆記全科目合格になるわけです。

なので最初から2か年計画の方もいらっしゃるようです。
あまりいらっしゃらないかもしれませんが、難病や病気をもちながら受験される方は、少なくとも1年計画(前期・後期)で合格を目指した方が体力的にはよさそうです。

というのも、試験は朝から晩まで×2日(土日)で実施され、体力的にかなりしんどいので…私は瀕死で受けました(笑)

でも、大人になってから試験を、しかも自分で考えて受けるなんてFP試験以来で、FPの時よりもっと自分の身になる勉強で、すごく達成感がありました。
子供が生まれると、どうしても人生のイベントやコンテンツが子依存になってしまうと思うのですが、自分は自分の人生を、自分で盛り上げて祝福していきたいですよね。

ささやかな合格祝い

今後の活用予定

今後すぐに保育士として働く予定はないですが、何かしらの形で病気をもちながら育児をしている方々の支援活動ができたらいいなと思っています。
育児をしている人という当事者性がひとつ増えたのでそれも生かしながら、少しでも不安を解消できるようなサポートができたらいいな…

難病でも保育士として働いている人もいるらしい

障害者雇用事例リファレンスサービスで保育士を検索すると、例は少ないものの病気や障害をもちながら保育園で勤務している事例もありました。

例えばこちらの事例は感音性難聴と網膜色素変性症による視野狭窄と暗所での視認性が悪くなる方の雇用事例で、泣いた園児を別の職員が伝えたり、コミュニケーションに配慮したりと工夫して雇用をしているようです。

この中でも、

職員会議の中で、「人権」を取り上げ、何が差別なのかの知識を得て、“障害のある人・ない人”と相対して考えるのではなく、「誰もが暮らしやすい社会を作っていく」という観点で、職員の意識啓発を行っている。

という職場の意識がいいなと思いました。子供だって障害がある子がいるわけだし、普通に社会にはいろんな人がいるんだって小さいころから理解できる方がいいですよね。もちろんそこには適切な配慮が必要なのですが。

この事例では、採用後一週間後に本人から困ったことの共有があったとあり、それも素晴らしいなと思います。(本人から配慮の申し出をすることのハードルの高さを考えると)

おまけ

この記事は、先日紹介したChat GPTに記事構成を提案してもらって書いてみました。いかがだったでしょうか。(笑)

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