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きもの本棚⑮『大原千鶴さんの京都きもの暮らし』京都人の仕事着
桐箪笥の中身が見てみたい…。
続いては『きょうの料理』でお馴染み、大原千鶴さん。
私が最初に大原さんを知ったのは、BSの番組『京都人の密かなたのしみ』だ。ドラマにミニコーナーがあって、大原さんは男性アナウンサーを相手に、京都の食文化を紹介していた。料理をしながら、淀みなく繰り出す京言葉。『花背』のドキュメンタリーや、カウンターキッチンのアトリエで、ゲストに料理を振る舞う『あてなよる』を楽しみに見
きもの本棚⑬『銀太郎さんお頼み申す』と、私の振袖写真
近頃、月刊誌で『銀太郎さんお頼み申す』を毎月、買うようになった。新宿のカフェで働くさとりちゃん(25歳)が元芸妓で、器のギャラリーを営む銀太郎さんに魅せられ、着物に目覚める話だ。四月号では、さとりちゃんがホテルの結婚式に振袖を着て出るために奔走し、友達だけでなく、いろんな世代の人が振袖の価値を見直す。読んでいて、腑に落ちた。去年の夏、私が長唄の演奏会に集まった着物姿の観客について書いたのも、こうい
もっとみるきもの本棚②『きものの買い方・揃え方』を読んで、着物の揃え方を再検討してみたら
染織研究家の木村孝さんの『きものの買い方・揃え方』には、着物の種類と、ライフスタイルに合わせた着物の揃え方が、綴られている。古い本だが、読み返すと、腑に落ちるところがある。
例えば「和のお稽古事できものを着る人に」の章を見ると、ポリエステルの着物は使い勝手が良く、「きものを着て過ごしたいゆとり世代に」の章では、友達をアッと言わせる「織り」の着物のお洒落が、時間のゆとりが生まれた三十代、五十代には