ドン・ゴリゴリ

もういいよ

まだ学生だった二千年頃、下北沢の駅前で泣いている娘を見かけた。「どうしたの」などと訊くような勇気も興味もなく、なんとなく眺めながらタバコを一本吸って、待ち合わせの喫茶店へと向かった。遅れちまう。

深夜でもコーヒーが飲めると当時では割と貴重な存在だったブーフーウーでは松本さんがカレーを食べていた。コーヒーの後で。

「待ちましたか」

「ううん、全然」と松本さんは返したが、目の前にはタバコの吸殻が

もっとみる

三、

その「今度」の前日、タッペイさんから電話があった。

「ナニしてる?」

「ヒマしていますよ」

五分後にドアのベルが鳴り、開けるとタッペイさんが開口一番、

「どうだった?」

「すごかったですよ」

 僕はあの日の翌日、たしかにタッペイさんに言われたように酒と一緒にではなく、空腹時に水で「切り干し大根」を飲んでみた。初めて試したマジックマッシュルームは、

「でも正直、あんまり覚えていないです

もっとみる

二、

ここでタッペイさんは両目を見開き僕を指差して言った。

「マジックマッシュルームだよ。お前知ってる? ヨーロッパとかアメリカだと違法だけど、日本ではまだ合法なんだって。すごくね? ま、リュウは『おれはサイケはちょっと苦手だから』とかカッコつけて言ってやんないみたいなんだけどさ、『サイケ』って響きがよくね? ジミヘンとかドアーズとかのサイケのことだろ? オレが好きなバンドばっかりじゃん。オレにはたぶ

もっとみる

一、

タッペイさんがロンドンから戻ってきて英会話教室を開くとは、あのタッペイさんを知っている僕からすれば想像できることではなかったが、しかし同時によくよく考えてみれば、あのタッペイさんならありえることかもしれないと思った。

 もとを辿ればタッペイさんとは、僕が大学一年のときにはいったテニスサークルで出会ったはずだが、タッペイさんがテニスをしている姿が全く僕の記憶にないということは、タッペイさんがそもそ

もっとみる

ムネハルの夏 ー壱ー

ぼくはまったくそんなつもりはなかった。

「みちこちゃんはそんなこというからお母さんが死ぬんや。」

ぼくはその後すぐにみちこちゃんが大泣きし始めて、なにがなんだかわからなくなって、ぼくはいつものようにただ、「わるぎはなかったんです、ごめんなさい。」と佐藤先生に棒読みで謝った。

みちこちゃんのお母さんがその前日に、本当に脳卒中で亡くなっていたということを知ったのは、うちのお母さんが夜、そうめんを

もっとみる

確実に英語が話せるようになる方法

いきなり強気なタイトルですが、手短に、僕の信じる絶対的な英語の勉強方法をお教えしたいと思います。

皆さん、お忙しいと思いますので、本当に手短に行きます。では、

一、リスニング

絶対にリスニングです。耳から学ぶのが一番です。というのも、耳から学べば発音がわかります。英語は、単語のスペルと発音が一致しないことが多いため、読み書きを中心に学ぶと「スペルは完璧、発音はダメ」になってしまいます。ですの

もっとみる