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入学後を視野に ②

ある生徒が高校2年生の夏休み前に

「理科に全く興味が持てないんですけれど、どうしたらいいですか」

と、言い出したことがある。

理系を選択したけれど、理科に全く興味がわかないことに気がついたという。

彼の場合、興味はないけれど理系も含めて成績はトップ、だから、理系を選ぶものだと思っていたし、おそらく学校の先生方の期待もあったのだろう。

文理選択についての相談は、いつも悩ましい。

今は、文系を軽視、理系の方が上のような風潮があったり、進みたい方向が決まらなかったりで、とりあえず理系を選ぶ人も多いようだ。

また、文転はできるけれど、理転は無理などと実しやかにささやかれ、数学や理科があまり得意でなかったり、興味がない子まで目標がまだ見つからないから理系に行くこともあり

なんでやねん!と、思うことも・・・。

実際には、文転もできないー

最初に書いた生徒は、結局文転ができず、そのままの学習を続けながら経済学部を目指すことになった。

昨日、高校1年生と文理選択について話をした。

理系科目が苦手だけれど、理系に進みたいー

目標があって、それに対してあなたの心がときめくなら、苦手克服まではいかなくても頑張れるものだとは思う。必ずしも高校の学習がそのまま仕事に使われるものでもない。でも、現状では、私たちには文系の方が楽しく実力を発揮できるようには見える。

ただ、

いずれにしろ「取捨選択」が大事。

現状のまま、理系を選んでそのまま進むなら、ある程度したいことを諦めないといけない時が来ると思う。

文系を選んだら、高いレベルだと言われる大学を目指せるだろうけれど、これも、何も目標もなく目指したところで続かないことも多いー

ときにはあきらめることも大事。

というような内容を伝えた。

意地悪に聞こえるかもしれないけれど、多分、何の犠牲もなくすべてを手に入れることは、誰にもできない現実を知っている方が、得るものは大きいと私は思う。

理系の方が目標にしやすい職業が多く、資格にこだわる人が多いけれど、世の中には名前を知らない職業がたくさんあり、1つの目標達成にも様々な方法がある。

どの仕事も、どんな進路も、皆、自分の心がけ次第で、貴重な経験ともなり、大きな挫折ともなる。

大いに悩んで、自分で決めて、しっかりと歩を進めてほしい。


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