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#1431 「問い」をもとに学び続ける教師

教育には「正解」がない。

それは「人間」を相手にする職業だからである。

なので、大切なことは「方法」を探すことではなく、「問い」をもつことである。

「問い」をもつことで、目の前の子どもにとって最適な指導や支援を考えることができる。

「問い」をもつことで、教師として学び続けることができる。

教師は以下のようなサイクルで、教育活動を展開していく。

(1)目の前にある問題・課題に気づく
(2)問いをもつ
(3)仮説を立てる
(4)実際に行動する
(5)ふり返る(省察)
(6)新たな「問い」が生まれる

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このようなサイクルで、教師は「問い」をもとに成長し続けることができる。

その際に重要なのが、やはり「問い」である。

若松俊介氏の著書『教師の?思考』には、「問い」を生み出すための技術が10個紹介されている。

①抽象的なことを問う
②「何が起きているか」を捉える
③「そもそも」に立ち戻る
④「頻度」に注目する
⑤「環境」に注目する
⑥「困り感」に注目する
⑦「その子の願い」を探る
⑧「その子のこれまで」を見つめ直す
⑨これまでの指導や支援をふり返る
⑩自分の価値観を疑う

このような技術により、多面的に物事を捉え、「問い」をたくさん生み出していく。

そして、それらの「問い」から仮説を立てていく。

仮説の立て方は2段階ある。

①子どもたちの現状を見取る仮説
②よりよい指導や支援をつくる仮説

このように「見取り」と「指導・支援の構想」のそれぞれについて、仮説を立てるのである。

そして、構想した指導や支援を実際に行う。

その後は、「実践のしっぱなし」にするのではなく、「ふり返り」を行う。

このような省察により、新たな「問い」が生まれていく。

このサイクルを回しながら、最適解を模索し続けることが重要となる。

繰り返すが、教育の世界に「正解」は存在しない。

教師が、その場その場で「最適解」「納得解」を導いていかなければならない。

そのために「問い」が必要となる。

「問い」が駆動することで、仮説・実行・省察が働き、最適解を模索し続けていくことができるのだ。

ぜひとも教師として、「問い」をもとに学び続けていきたい。

教育には「正解」はないが、「学び続けるという教師の姿勢」こそが「正解」と言えるのである。

では。

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