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terraのnoteを、始めます。人と人、人とお酒文化を繋いでいくために。

こんにちは。はじめましての方は、初めまして。
お酒を創る人の想いを伝えるフリーマガジンterra(テッラ)編集長の大島 有貴です。

フリーマガジンterra(テッラ)は、2021年12月に刊行しました。現在、都内中心の良質なお酒や文化を楽しめる厳選した飲食店100店舗でしか読めない紙の媒体です。

媒体の趣旨等は、今年のはじめに行ったMotion Galleryのクラウドファンディングページをよろしければご覧ください。

terraは、近年ではめずらしい紙のフリーマガジンです。現在はノースポンサーで運営しております
(読者に向けたクラウドファンディングは過去2回実施)。

「紙」が伝える特有の温度。
「もの」としてどんな場所にこの媒体が居たいのかを選びたいという観点から
”紙媒体であること”
に、こだわりを持って今まで制作してきました。
そんな私たちが、noteをこの度始めることになったわけはふたつ。

①伝えきれないものをすくって、伝える
(定性的な観点)
②届かないところ、遠くへ飛ばしてみる
(定量的な観点)


伝えきれないものをすくって、伝える


私たちが作っている媒体は、B6サイズ、16ページ(表紙、裏表紙込み)冊子です。この小ささへのこだわりは、お酒を嗜みながら、ストレスにならず楽しめることが重要であるという考え方から。ライフスタイルに溶け込むような冊子の設計を心がけているのです。

それゆえ、伝える情報「量」はとても少ない。
だけど、その少なさがゆえ「質」にこだわることができます。


情報過多と言われる今の世の中で、情報の取捨選択が受信者側に任せっきりになりすぎていることに、私は違和感を覚えてきました。

各々が「伝えたい」「伝えるべき」という感性や考え、哲学を大切にして、責任を持って伝えるのが伝え手の覚悟なのではないか。というのが私の考え方です。それゆえ、編集はものすごく大変なこともあります。

なぜなら、私たちが取材させていただくのは「想い」を持ってお酒を「創る」人たち。情熱はもちろん、哲学、人生の考え方まで、掘れば掘るほど、出てくる出てくる…。取材中の段階で溢れてしまうことがよくあります。そんな溢れたものを、terraの読者に伝えるにはどうしたらいいか、頭を抱えながらいつも取捨選択をして、記事を作っているのです。

それゆえ、今まで「これは手の間から、こぼしたくない」と感じるものも、泣く泣く切り捨てなければならないことが、多くありました。それらを発表する場所がないことが、本当に心残りでした。加えて、フォトグラファーの古賀親宗さんがとにかく、いい写真を撮るのです。思わず喉が乾いてしまう、みずみずしさ。そして、カルチャー感じる風を吹かせてくれるんです。それらの写真たちに、もっとスポットライトを当てたい。これらを発表する場所としてnoteを選ぶことにしました。

届かないところ、遠くへ飛ばしてみる


「terraは、どこで読めるのか?」というご質問も多くいただきます。そして、現在、読めるお店のリスト等も作っておりません。

それには理由があります。
terraを読むことのできるお店を「良質なお酒文化を発信し、文化をつくろうとしている」飲食店に限定させていただいてきました。それは前述しましたが、自分たちの作ったものをどこに「置くか」を自分自身で選べる紙媒体(モノ)の強みだと思っています。

そして、私たちが意図して「置いた」場所に、たまたまいる、もしくはいつもいる「人」に届けたい。発行部数も個人でやっているがゆえ5000部程度が限界(実は創刊号、vol.02に限っては1万部刷ってます)。その限られた私たちの大事な冊子を「誰に」届けたいのか。その設計を自分たちでしたいという気持ちがあるのです。

また、私たちは主に東京都内で活動しています。それゆえ、その近辺にしか届けられないという弱さがあります。大島がライターの仕事で出張した際に、BARを巡り、素敵なお店に、置いていただく活動も少しずつ重ねているところです。

そして、試行錯誤しながら運営する中で、一度このタイミングで、「遠くに」飛ばしてみる。という試みをしてみようと思ったのです。この考えに行き着いた経緯は書くと長くなってしまうので、また別途書く予定でおります。

今後の運営の方針として、誰でも読めるもの(無料記事)と、そうでないもの(有料記事)に分けてUPしていきます。これは、私たちが大切にしてきた「誰に」「どのように」伝えたいかの伝え方の設計によるものです。

長くなってしまいましたが、
noteという媒体においても、一つずつ丁寧に人と人、人とお酒の文化を紡ぎ、繋ぐ媒体であり続けることを約束する証にこの文章を残します。


2023年8月25日
terra 編集長
大島 有貴