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【連載小説】突然,覚醒しちゃいました

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記事一覧

【連載小説】突然、覚醒しちゃいました22

【連載小説】突然、覚醒しちゃいました22

「井上君は正直だね、農業って辛いよね、腰が痛いし手足が冷たいし、早くAIが全部やってくれるようになるといいんだけどね」
「山本さんだから言うんですよ、社長には楽しいとしか言ってないですからね」
「次は身体を繋がりやすい状態に変えていくよ
1、鼻で息を吸って口でゆっくり吐く
2、息を吸う時に空間のエネルギーを吸収する
3、息を吐く時に周りの空間に溶け込む
息を吸う時にエネルギーを吸収するというのは、

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【連載小説】突然、覚醒しちゃいました21

【連載小説】突然、覚醒しちゃいました21

「チャネリングでハイヤーセルフと繋がりやすくするには準備が必要なんだ。慣れてくると瞬間的に繋がる事ができるようになるけど、最初のうちは思考の切り替えと身体的な切り替えを行うことで繋がりやすくなる。まずは思考を変えることから始めよう。重い思考というのは魂とのシンクロ率を下げる効果がある。呼吸によりその重い思考を手放していくんだ」
「どんな体制でやればいいですか?」
「楽な姿勢で座ればいい、椅子に座る

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【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑳

【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑳

僕と井上君はチャネリングを早くしたくてお昼をさっと食べ終えて木の切り株に座った。
「初めにハイヤーセルフについて説明するよ、ハイヤーセルフって何か知ってる?」
「スピリチュアルが好きなので、勉強しているのですが高次の自分って書いてありました」
「そうだね、簡単に言うと魂の状態の自分だね」
「でも実感が出来ないんですけど」
「そんなんだ、肉体と魂のシンクロ率はほぼ0%だから実感が出来ない、直観ってあ

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【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑲

【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑲

「僕は臨死体験をしてからハイヤーセルフとチャネリングが出来るようになったんだ、HSPみたいに共感性が高い人は簡単に繋がれるんじゃないかな」
「僕にも山本さんみたいにできますかね、臨死体験をすればいいんですか?」
「いや、ちょっと待って臨死体験って間違えて死んじゃうかもしれないよ、そんな危険なことをしなくても誰でも繋がれるんじゃないかな、僕は臨死体験をして今まで信じていなかった見えない世界を信じるよ

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【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑱

【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑱

井上君みたいに大企業に勤めていれば安泰なのに辞めて好きな仕事に転職する人が増えているらしい。お金が欲しい、物が欲しいという物質的な幸せより、精神的な幸せを求めているのだろう。現在の若者は物欲がない、車も買わないらしい。このままいけば車の台数が減っていくだろう。車の企業は合併して数社に絞られていく。物欲がないのは家具や家電やぜいたく品でも消費が減っていく。すると大量生産から受注生産に変わっていく。1

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【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑰

【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑰

農園で働き始めて1年がたち、僕の担当している畑に新入社員が配属されてきた。事務所から軽トラで畑に移動しながら話をしていた。
「山本さん、今日からお願いします。井上と申します」
「僕もまだ1年だから一緒に頑張ろうね、年も同じくらいだしね」
「僕は25歳ですが、山本さんはおいくつですか?」
「僕は26歳だよ同じくらいだね、前の仕事は何?どうして農業がやりたいの?」
「大学を卒業して、エネルギー関係の会

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【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑯

【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑯

ハイヤーセルフとチャネリングをするって不思議な感覚だ。ハイヤーセルフって自分の魂だから、肉体と魂が会話しているんだ。両方とも自分だから自問自答じゃないかって思うけれど、ハイヤーセルフの言葉は僕が思いつかないようなことを言っている。僕の思考ではないんだ。人間の頭というのは生まれてから多くの情報を入れることにより力を封印されている。それによりハイヤーセルフとのシンクロ率が下がってほぼ0%らしい。スピリ

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【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑮

【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑮

「人間はそもそもみんなスピリチュアル能力があるんだよ、だけど支配と戦いの世界になり支配者は配下の者の力を奪うために言葉を作り、宗教を作り洗脳していったんだ」
「ということは僕が突然覚醒した能力をみんなが持っていたってことなの?」
「そうなんだ、みんな言葉ではなくテレパシーで会話していたんだ。今より物はないし、情報量が少ないから言葉はなくても良かったんだ。現在では言葉がないと無理だろうね」
「じゃー

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【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑭

【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑭

今何をするべきなのかをハイヤーセルフにチャネリング をしてみた。
「平和な世界を目指す為に僕は何をすればいいの」
すると頭の中にイメージが降りてきた。
「その時にワクワクする事をやっていればいいんだ、地球に人類に優しい世界を目指す時に特に何をすればいいということではない、優しい世界を望むならその世界はその時に作られる。その時がその世界の始まりになるんだ」
「じゃあ僕は何をすればいいのかな?」
「何

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【連載小説】突然,覚醒しちゃいました⑬

【連載小説】突然,覚醒しちゃいました⑬

農業をしていて土を触っていると、地球と繋がりやすくなる。地球の優しさを感じるんだ。地震や台風は地球の怒りという方がいるが、そんなことは絶対にない。地球の生命活動なんだ。もし地球が人類に対して怒っているなら、空気や水を無くせばすぐに人類は絶滅するだろう。地球は愛でいっぱいなんだ。考えてみれば人間の肉体は地球の成分で出来ている。血も肉も地球の水、植物、動物で出来ているんだ。地球上で生きているものは地球

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【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑫

【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑫

僕が今ここに生きているということは、魂がこの時代に生まれることを決定したわけで、世界をどうにかしたいという思考になることすら、魂の意図なのだろう。チャネリングでこの地球に生まれる直前の前世まで戻ってみることにした。
地球に生まれた前世を調べてみると、レムリアの時代は神官をしていたが、その後の前世は争いの世界にいた、人は支配のために殺し合い恐怖の中に生きていた。人類が文明を起こしてからずっと争いをし

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【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑪

【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑪

臨死体験をしてから、生きる意味というのを考えるようになった。以前はお金を稼いで趣味を楽しみ、結婚をして子供を育て、家を買ってローンを払い、老後の貯金をためて65歳以降は年金生活をするなんて考えていたが、なにか無意味な人生のような気がする。だからといって三途の川を渡りかけて帰ってこれたのに人生を終わりにするのも勿体ないし自殺する勇気もない。とりあえず軍国主義のような競争社会に戻りたくなくて農業の世界

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【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑩

【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑩

休みの日には神社仏閣参拝に行くようになった。鳥居から神社の境内に入ると結界が張ってあるのを感じた。強制的にチャネリング状態になり天地創造なのかこの世の終末の映像が思い浮かぶ。神社の境内は古代のエネルギーを感じる。本殿の近くで御祭神の須佐之男命とチャネリングをすると、優しく微笑んでいる姿が見えた。これが神様との初めてのチャネリングだった。

別の日にはお寺の仏像とのチャネリングに挑戦してみた。本堂に

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【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑨

【連載小説】突然、覚醒しちゃいました⑨

山田農園で働き始めて1年、畑を5か所任されるようになった。作業にも慣れて帰宅後に趣味や読書をする余裕も出てきた。霊は相変わらず見えていたが、スイッチを切る方法が分かった。最初のうちはいつも同じ場所に霊が見えたり、窓から覗いている霊がいたりしたけれど、いつものことだし何も危害を加えないと思って気にしなくなったら見えなくなってきた。霊が見えるようになってから、霊感が強い方の苦労が分かった。あれだけ霊感

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