Tetsuya Okuno

野生の構築家。人文科学から建築設計を学び、横浜黄金町で一級建築士事務所を主宰。設計だけ…

Tetsuya Okuno

野生の構築家。人文科学から建築設計を学び、横浜黄金町で一級建築士事務所を主宰。設計だけでなく、家具や機械の修理や制作もしています。酷い地球放浪癖あり。文系と理系、設計と制作、都市と建築、家具と彫刻。混ざらない人、物、場を縫う様に生きる。http://roboro.net

最近の記事

ピタゴラスイッチな社会

筆者はピタゴラスイッチが好きである。ピタゴラスイッチ、初めて耳にした方も居ると思うので説明しよう。ピタゴラスイッチとはNHKの教育番組で「何気ない日常に隠れている不思議な構造や面白い考え方を紹介する番組」とはWikiからの引用であるが、簡単に言うとからくり人形やドミノ倒しのような無意味に動く仕掛けの動きを観察する番組である。筆者が子供の頃にはテレビのスペシャル番組で巨大ドミノ倒し企画などがたまにあったが、それも筆者は好きだった。ただ大小様々な大きさの板を何時間も掛けて並べて、

    • なぜ横浜? どこ黄金町

      建築学科を出て国内の建築設計事務所で働いた後、2017年からトータルで1年ほどは海外で働いていた。仕事を辞めた後はまた1年ほど、ずっと行きたかったインドネパール、中国、北米、中米、南欧を放浪する生活を続けていた。日本に帰ってきたのは2019年、コロナ直前の初夏だった。筆者の生まれは千葉、育ちは名古屋で、大学は北海道、東京で働き、海外でも働き、土地に根を張らず大志を抱いてあちこち覗く生き方を楽しく続けてきた。帰国した後も再び欧州に長期で乗り込もう、と準備していた。しかし、物をつ

      • "反設計"的な建築の設計

        自己紹介の項でも少し触れたのだが、建築家が内装の施工や家具の制作を自ら行うことは、内装施工などの小規模な物でも一般的に建設業界では稀なことである。これが陶器ならば、商品をつくる主体が企業の場合は商品化までに多数の人が関わっていくこともあるし、陶芸家の様に一人の人が構想・設計・制作まで一気通貫する場合もある。しかし、建築は一般的に、設計者と施工者の境目が明確で、設計者の枠を出て制作や施工までもするタイプの建築家は稀である。今回はそのような一般的な認識の中で、なぜ、筆者はわざわざ

        • Q.あなたは誰? A.ストリート建築家

          自己紹介をしてください、と言われたら、大抵の場合は所属する、または所属していた学校、会社、団体を述べたり、肩書や役職がある人はそれについて説明することが多い。このnoteで筆者は"横浜黄金町の建築家"と名乗っている。一般には建築家という肩書を名乗るよりも一級建築士という取得資格名を伝えた方がよく通じたりする。一口に建築家といっても、YoutuberやInstagramarのように近年は色々なタイプが存在する。”建築家”という肩書に馴染みのない人は多いと思うので、筆者を紹介する

        ピタゴラスイッチな社会