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当法人の42条施設に求められるサービスを考える

 こんにちは、42条施設(メディカルフィットネス)の開設に向けて準備を進めている桜井です。
投稿が途切れていましたが、新病院も含めた図面がようやく完成段階に入り、図面をもとに各建築会社に見積もりを出してもらって、建設会社を選定するというところまで来ました。

また、42条施設だけでなく新病院も含めた事業計画を立案して、銀行やWAM(独立行政法人福祉医療機構)への融資の件でのやり取りを行なったり、知り合いの方を通じてのフィットネスクラブへの見学、第22回メディカルフィットネスフォーラムに参加してきて、これからのメディカルフィットネス施設のあり方などを学んできたりしていました。


 特に事業計画を考えるにあたって、自分たちが開設する42条施設はどういった施設なのか?何を目指すか?他のフィットネスクラブとの違いは?そもそも42条施設は経営的にも決して簡単ではない中で、本当にやっていけるのか?などを考えています。


メディカルフィットネスの実際

平成30年に公益財団法人日本健康・体力づくり事業財団が行った調査を参考にしています。
現在とは状況が異なっていると思いますが、こちらの報告では月額の利用料が¥5,000未満だと28.8%、¥5,000〜¥10,000未満だと60.8%とされており、個人的な印象としてはかなり低いです。
昨今の値上げラッシュが続く中、サービス内容によってはこの価格帯では経営が成り立たないのではないかと感じています。

また、医療法42条施設を運営する医療法人のうち、収支状況に関して「おおむね黒字」、または「均衡」と回答した施設は全体の約22%にとどまっており、「おおむね赤字」と回答した施設は64.6%にものぼります

 一方で、先日見学に行かせていただいたフィットネスクラブはコロナ前の9割程度まで会員数が戻っており、会費の値上げをしても退会者が出ていなかったりしているようです。
そちらの施設の責任者は、フィットネス業界は曲がり角に来ていて、施設による差別化を図っていかなければいけないため、これから先メディカルフィットネスは大いに注目されるようになるだろうと仰っていました。

確かに見学させていただいた施設は、施設内に観葉植物を置いたりエントランスも高級感が感じられるような作りをしていたり、一般的な総合フィットネスクラブとの差別化を図っているようにも見受けられました。
その言葉を励みに開設に向けて少しづつ前に進まないといけないですね。

メディカルフィットネスのサービスはどこまで求められる⁇


 事業計画を考えるにあたって、自分たちはどこまでのサービスを標準的に行うべきだろうと考えています。
一般的な総合フィットネスクラブなどではなく、あえて42条施設を利用したいと考える方は、恐らく内科的や整形外科的などのなんらかの不調をきたしており、それらを少しでも改善したいという方がいらっしゃるのだと思っています。

だとしたらそういった希望を叶えるのが自分達の役割になりますが、そういう希望を叶えるためにも下の図の流れに沿ったサービスを提供していかなければいけません。

図.運動療法の流れ
公益財団法人健康・体力づくり事業財団:医療機関と健康運動指導士等との連携による運動療法の在り方に関する 調査・研究報告書を一部改訂


この流れを会員様の誰もが行えるシステム作り(価格設定やマシン指導に充てる時間など)が必要だと思います。

医療法人が運営するフィットネスクラブである以上、会員様1人1人に寄り添った関わりが重要になるので、こちらの流れに加えて運動指導(パーソナルトレーニング)を毎月取り入れたり継続して運動することを楽しんでもらえるようなスタジオプログラムを提供できれば、なお質の高いサービスを提供できるのではないかと思います
(現時点では運動指導は全会員様にできれば月2回30分間ずつ提供して、スタジオプログラムはオプションで参加してもらうように考えています)。

とはいったものの、このような包括的なサービスを提供しなければいけないと感じたのは割と最近で、この考えになるまではこれらのサービスを「バラ売り」するような計画を立てていました。

例えば
・月会費(施設利用料)      ○○円/月
・事務手数料・マシン指導     ○○円
・メディカルチェック、メニュー作成 ○○円
といった感じです。

なぜこのような考えでいたかというと、前職でのメディカルフィットネスではこのようにやっていたのと、これらのサービスを全て含めた月会費設定をするとどうしても価格が高騰してしまい、なかなか入会に結びつかないのではと考えたからです。

それよりも、まずは多くの方に入会してもらい、会員様それぞれの希望に応じて必要なサービスは取り入れてもらい、最低限施設を利用できればいいという方がいてもいいのでは、とも思っていました。
ただそれだと、それこそ一般的なフィットネスクラブと変わりないんじゃないかと感じ、自分たちの専門的な知識や技術などを売りにしていこうという想いで今はいます。

会員様全員に対して毎月運動指導を行うことを考えると、あまり多くの会員数の獲得を目標にはできないし、かといって、ある程度の会員数獲得を目指さなければ経営が成り立たない、スタッフ数もある程度の人数が必要だが、人件費が増えてしまう、など、さまざまな空想で頭の中が溢れかえっています。
ただ、自分たちが開設するのは医療法人が運営するメディカルフィットネスなんだ!
というところからブレずにいきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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