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年齢はインフレする

おはようございます。毎日投稿59日目になりました。今日も頑張っていきましょう!

日本は本当に高齢化している?

  皆さんもご存知の通り日本は高齢化という社会問題に直面しています。今や高齢化というのは疑う余地の無いように見えます。しかし実は「年齢インフレ」という新たな視点を手に入れると、今の「高齢化」という捉え方に疑問が浮かんできます。
 
   「高齢化」が説明される際には、必ずといっていいほど人々の平均年齢のグラフが登場し、納得させられます。しかし実際は、平均年齢が上がっているだけで「高齢化が進行している」とは断言出来ません。これは「年齢インフレ」による見解ですが、それを説明する前に2つの年齢観をご紹介します。

「暦年齢」と「死生学的年齢」

   まず、僕たちが日常的に「年齢」として考えているものを「暦年齢」と呼びます。毎年の誕生日に1歳ずつ増えていくものです。
 
   それとは別に、「死生学的年齢」(決まった用語ではありません)というものがあります。これは、単純に○○歳と表せるものではなく、簡単に言うとその人の余命のことを指します。つまり、その人の健康状態などを加味してあと何年生きられるかを考慮し、長く生きられるほど若いといった指標です。この死生学的年齢は、暦年齢とは異なり、長寿化に影響されるという特徴があります。

年齢インフレ

   では、「年齢インフレ」について説明します。おそらく皆さんはテレビなどで「当時の価格は300円、現在の価格にして10万円…」といった説明を聞いたことがあるかと思います。これは経済学的なインフレによるもので、過去の500円のものが今の1000円のものより安いとは限りません。貨幣価値(物価)は変動するからです。
 
   年齢でも同じことが起こります。「死生学的年齢」に基づけば、今の60歳は過去の55歳より高齢だとは限らないということです。寿命は今や伸び続け、2007年に生まれた日本人の半数は107歳まで生きると考えられています。そんな長寿化の時代に、「暦年齢に基づいて平均年齢が上がっているから高齢化している」と結論を出すのは早計です。

   確かに、法律というのは暦年齢で決まっています。そのため、貨幣価値がインフレしているのに物価は変わらず、需要と供給のバランスが崩れるというようなことが年齢についても起こります。つまり、必然的に長寿化に伴って法律を変え、定年を引き上げたりしなければならず、そうしなければ社会が破綻します。「政府が税金を定年を延ばした」というニュースにも憂いている場合ではありません。

まとめ

   法律に従って、僕たちの感覚も暦年齢によるもののままこれまで生活してきました。現在の若年層の人ですら、自分は70歳くらいで定年を迎え、老後を全う出来るだろうと考えている割合が多いでしょう。しかし、実際は80歳前後まで働くことが必要な可能性が非常に高いと考えられます。是非、死生学的年齢の視点を身につけ、80歳まで働くための準備をしていきましょう。

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