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まとめ『考えを整理する・伝える技術 グラフィックレコード』


図やイラストを使って議論を可視化し、考えを整理するための本です。

様々な図解ツールや、◯△□の3つの形だけでイラストを描く方法などが紹介されています。



一般的に、「グラフィックレコーディング」とは、会議などで議論をホワイトボードなどに可視化して記録するファシリテーターのスキルを指します。グラフィックレコードは、参加者の意見を可視化することで、参加意識を高め、より早く、誰もが理解・納得しやすい結論を導き出す技術です。つまり、考えを整理する技術と伝える技術の両面の特徴を持ち、相互理解を深め合うことができるのです。

グラフィックレコードには4つのフォーマットがあります。

① ランダム式: スタート位置を決めずに自由に描き始める方法。議論の流れに臨機応変に対応できますが、意識的に囲みなどを使ってメリハリをつけないと無秩序な仕上がりになるので注意が必要です。バブル式やウロコ式など、いくつかのパターンがあります。

② 放射式: マインドマップ方式。センターに問題やテーマを配置し、そこから連想される改善策やアイデアなどを周辺に記していきます。さらにそこから派生させて、より具体的に分析することもできます。

③ カテゴリー式: 異なるテーマごとに線で区切ったり、囲んだりして掘り下げていく方法。矢印などを用いて、テーマとテーマの関係性についても見える化します。

④ ステップ式: 一つひとつの工程や進行を順番通りに表記する方法。料理のレシピのほとんどがステップ式で解説されています。

また、グラフィックレコードで使える図解ツールには以下があります。

① Xマトリックス図: x軸とy軸を交差させ、左右・上下それぞれの線の両端に相反する評価ポイントを記します。

② Lマトリックス図: 2つの軸をL字型にした折れ線グラフや棒グラフなどに用いられます。

③ 重なり型: ベン図の性質を活かしたツールで、集合同士の関係や重なりを示します。異なる性質の2〜3つの円を重ねることによって、新たなアイデアを生み出すことができます。

④ 相互作用型: 2〜4つの独立したカテゴリボックスを書き、それぞれのボックスの中にそのカテゴリに関する情報を書き込みつつ、他の要素との関連性を矢印を使って視覚的にわかりやすくします。

⑤ ピラミッド型: ヒエラルキーを表すのに適しています。トップダウンするに従って裾野が広がるのが通常です。

⑥ ツリー型: ピラミッド型と同様にトップダウン、ボトムアップの可視化に使われる他、ロジックツリーという問題解決・原因究明・要素分解のためのフレームワークとしても使えます。

⑦ サイクル型: PDCAサイクルや循環システムを可視化したり、構築する際に使います。

⑧ プロセス型: 物事を順序立てた図解ツールです。

⑨ テーブル型: 行と列で作った表です。

⑩ サテライト型: アイデアや意見をグループ分けして整理するためのツールです。

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