先日、柳田国男・高木敏雄が発行していた『郷土研究』の目次を確認していた際に、川口孫治郎という人物が多く投稿しているのを知ってこの人物のことが気になった。川口については、『日本民俗学大系』第10巻(口承文芸)(平凡社、1959年)の「物故者紹介 民俗学に寄与した人々」に載っており、最上孝敬「川口孫治郎伝」によって以下のように紹介されている。
川口は野鳥の研究だけでなく、鳥に関する民俗を研究していたようである。「ざっさくプラス」で確認すると、川口は民俗学・郷土研究関連の雑誌では『郷土研究』以外に『飛騨史壇』、『民族』、『島』、『郷土研究筑後』に投稿している。また、柳田が関わっていた「炉辺叢書」として、『飛騨の鳥』(1921年)、『続飛騨の鳥』(1922年)を出版している。川口は当時の民俗学研究者たちとどのような交流があったのかが気になるところだ。