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デザイン会社の未来について考える

こんにちは、中村です!

今日は「デザイン会社の未来」についてお話しします。デザイン会社の話ですが、他の業種にも参考になると思います。

僕たちの仕事の本質は何だろう?

デザイン会社の未来に不安を感じている経営者さんは多いと思います。僕もその一人で、数年前はとても不安でした。

グラフィックデザインの価格はクラウドソーシングで下がり、紙の需要も減っています。さらに、WEBサイトも誰でも簡単に作れるようになり、AIも進化しています。そんな中で、デザイン会社がどう生き残るか、僕なりに考えてみました。

僕らの仕事の本質はなんだろう?

まず、僕たちの仕事の本質は何なのかを考えてみます。例えば、印刷物のご依頼があった際、デザインして納品することでお客様から対価をいただくことができます。ホームページも、お客様の要望を聞いてデザインし、公開することでお客様から対価をいただくことができます。これらが僕らのお仕事です。

でも、お客様が本当に求めているのは、印刷物やホームページそのものではありません。例えば、イベントのチラシを作るのは、多くの人に来てもらうのが目的です。ホームページも、お客様を増やすために作るのが本当の目的です。

僕たちデザイン会社は、お客様の本当のニーズに向き合う必要があります。単に印刷物やホームページが欲しいわけではなく、その先にある目的が重要なのです。

成果物至上主義と課題解決

クラウドソーシングやWEB制作ツールは、「安くて手軽に」というニーズを満たしています。例えば、クラウドソーシングでロゴを作るのは、低コストでたくさんの案から選びたいというニーズをかなえています。WEB制作ツールは、コストをかけずにホームページを作りたいというニーズを満たしています。

同じ商品でもニーズが変われば、お客様も変わります。例えば、コーヒーが飲みたいとき、安くて手軽に飲みたいならコンビニで100円で買えますが、リラックスしたいならカフェで500円かかることもあります。

クラウドソーシングやWEBサービスは「成果物が欲しい」というニーズを満たしていますが、僕たちデザイン会社は「成果を上げたい」というニーズに応える必要があります。

「成果物至上主義」は、安くたくさん売る(薄利多売)ことにつながり、スタッフが疲れ、組織が壊れてしまいます。課題解決を目指すためにも、僕たちは「成果物至上主義」から脱却する必要があります。

ちなみに以前のうちの会社は「成果物至上主義」でした;;

脱成果物至上主義を図るために

僕は成果物至上主義になってしまう要因は2つあると考えます。一つはデザイナーの意識の問題、もう一つは会社として値決めができない状況です。

デザイナーの意識の問題

まず、一つ目はデザイナーの意識の問題です。これは結構、根深い問題です。僕の個人的な意見ですが、多くのデザイナーは「他にない良いものを作りたい」とか「自分の爪痕を残したい」というアート的な考えが強いと思います。ポートフォリオやホームページで、自分が作ったものを「作品」と呼ぶのも、そのためだと思います。

この問題を解決するためには、何度も「デザインとは課題を解決するものだ」ということを伝え続ける必要があります。

自分たちで値決めをできない状況

もう一つは、会社として値決めができない状況です。下請けだと、元請けが値決めをするので、自分たちの価値が反映されません。これらが「成果物至上主義」になってしまう要因だと考えます。

成果物至上主義から脱却するには、デザイナーの意識を変え、下請けから脱却して元請けになる必要があります。

脱下請けを目指すために!

さて、デザイナーの意識を変えることは、何度も伝え続けるとして、問題はどうやって下請けから脱却するかです。

答えは簡単です。自分たちでお客様を集めて、直接仕事を受ける割合を増やしていけば良いのです。

僕の経験から、制作実績の数は問い合わせの数に比例して増えることが分かっています。まずは、一つでも多く直接の仕事を得て、実績を積みます。

いきなり下請けを辞めるのは難しいので、少しずつ直接の仕事を増やしていきます。(うちの会社も数年かけて下請けの割合を数%まで減らしました)

集客をするには、自分たちの価値をホームページやSNSで発信する必要があります。ここで重要なのがブランディングです。

ブランディングは、ロゴやWEBをかっこよくするだけではありません。理念や価値観、経営戦略、マーケティング、デザインまでを一貫して考え、ブランドイメージを継続して伝え続けることです。

自分たちは何者なのか?自分たちの「らしさ」は何なのか?これらをきちんと定義して、一貫して情報発信をすることで、独自性のあるブランドになり、指名されるような存在になることができます。

もしも自分たちに「デザイン制作」という武器がなかったら、どう戦わなければならないのか。この問いに向き合うことで、自分たちの本当の価値が見つかるのです。

まとめ

いかがでしたか?デザイン会社が生き残るためには、成果物至上主義から脱却し、課題解決型のデザイン会社を目指すべきです。そのためには、デザイナーの意識を変え、下請けから脱却する必要があります。(もちろん、圧倒的にクオリティの高い成果物を作れる会社や、そもそもデザイナーにブランド力がある場合は成果物至上主義でも問題ないと思うのですが、そんな会社は一握りなのかなと思っています。)

僕はデザイン業界に大きな可能性を感じています。デザインは、人の興味を引き、行動を促す力があります。デザインを変えるだけで売上が上がることもあります。

商品やサービスがコモディティー化している今、機能で差別化することが困難な時代です。日本の多くの企業は、いかにして機能的な価値以外を付加していくか、それをどう伝えていくかという課題に直面しています。

そんな課題に対して、デザインは有効な手段となります。課題をデザインで解決する会社になることで、きっと5年後、10年後も必要とされる会社になれるはずです!


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