新時代の徴兵制


『徴兵制』と聞くと、あまり良いイメージを抱かないかもしれない。しかし、隣国は実際に制度として行なっているものであり、歴史の背景を見ると必要不可欠と言える。
『税』も同様に、社会福祉や国の運営において重要な役割を担っているにもかかわらず、できれば徴収されたくないという、ネガティブな印象ばかりがどうしても先行してしまっている。

そこで、国家予算の一部を利用し、法の整備を行うことで可能になる、『新時代の徴兵制』を提案する。この政策により、国としては収入やモノの自給率が上昇し、人材育成や技術発展への道が開ける。さらには、個人個人の思考力や課題解決能力、経営のセンスまで磨かれる。身体作りにもなる。教育ではない実践による、現在社会で望まれている能力開発の礎となれる可能性を秘めた、そんな政策だ。

ひとつ断っておきたいのが、実は『徴兵制』ではないということ。なんせ前時代的な徴兵制度では、本当の意味での防衛など、不可能だからだ。加えて、これはたったの1年でいい。1年間、人里離れた農地や森林、海へと出向き、第一次産業に従事するだけの話だ。SNSも禁止する必要がなく、むしろ活用しながら、ストレス負荷の少ない自然に囲まれた地で日本の問題を解決する。
だからこれは、『徴兵制』というよりも『一次産業制』なのだ。

技術革新真っ只中、何を今更。徴兵制よりずっと以前、工業化よりも昔のことをなぜ、そう思うことだろう。これの何がすごいか、新時代としての政策だということだ。

人里離れる期間、私たちは様々な手段を用いて、農林漁業その他の分野においてあらゆるバックアップを国から受けられる。
まず、陸海空軍と同様に分野別に人員を分ける。手作業から始まり、実践の中で効率的な方法を施行し、国に申請して資金・道具の援助を受ける。企業とも連携を取り、自分たちの商品を国内に流通させてみる。日本の緑も増やす。

ここでのミソは、社会主義的な落とし穴を防ぐため、利益の10%を給料として還元するということ。国や企業の支援をペイした上で、だ。ここでの成果は、就職等の履歴としても使用できるため、サボりは通用しない。義務教育でも、政策に必要な力を学ばせ、教育の大幅アップグレードが望める。頭を使うも良し、身体を使うも良し、適材適所な人材選びも捗る。
前代未聞、日本大成長の引き金となること間違いなしだ。

『一次産業制』は、食や自然のありがたさを知りながら、国の提供であるため安くモノを消費者へとお届けできる。これはある意味、税金で行なっている制度なので、競争相まって収入が増えつつも、食品等の物価を下げて税金を還元できるのだ。
そのおかげで、徴収する税の増加を抑えることにも繋げられる。税の巡りを身近にして、イメージ改善まで可能だ。

若年層の自殺者や精神疾患患者の増加すらも、自然の中で抑制できる、税の使い道。これこそが、『新時代の徴兵制』なのだ。





テーマは「税」。去年は税金なんてまっとうに生きてる人への罰金だ!とか書いてたけど、1年くらい温めてた、割と賢く明るい税金の使い道についてです。他の政治家なんかがこれ言ってたコメントでお願いします。完全にオリジナルのアイデアなので。

連載小説『呻吟』の間に挟むのもどうかと思いましたが、今日の記事は税金のお話でお送りいたします。夏休みに書き上げた大作、『呻吟』(しんぎんと読みます)もよろしくお願いします。

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