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新規事業づくりに大切な4つの視点&PdMにおすすめ書籍の4選!

こんにちは、PdMのRioです。

2023年4月にリリースした新規事業「TimeTreeギフト」でPdMを担当しています。

TimeTreeに入社してから5年間はAndroidアプリの開発に携わりました。その後2021年4月にリリースした「TimeTreeプレミアム」の立ち上げで社会人人生初のPdM(プロダクトオーナーも兼任)を担当するようになりました。

今回は私がはじめてPdMを経験した際学んだ新規事業づくりでPdMを担当するときに持つべき4つの視点と、そのことについて学べる書籍4冊を紹介します!

新規事業づくりでPdMを担当するときに持つべき4つの視点
1. コトに向き合うこと
2. 顧客課題を理解すること
3. 第一原理思考・ロジカル思考で事業ロジックを立てること
4. 好奇心をもって課題に取り組むこと

『ビジョナリーであるということ』 パヴィスラ・K・メータ, スキトラ・シェノイ(矢羽野薫訳)

コトに向き合うことがよく理解できていなかった私にコトへの向き合い方やその大切さを教えてくれた本です。なぜやるのか、そのものでもありますが、メンバーを巻き込んで仕事をするPdMにとって、「コトに向き合う」ことは大切な資質の一つだなと今では考えています。

書籍の内容は「治せる失明をなくす」をミッションに活動するインド、アラヴィンド病院のドクターVのお話です。

当時のインドでは、大多数が1日2ドル未満で暮らしており、目が見えない国民が1200万人いる状況でした。

普段から十分な食べ物がない暮らしの中で、失明により働くことが出来なくなると、より生活を圧迫してしまうことに申し訳なさを感じ、徐々に食べる量を減らして亡くなってしまう方も多かったそうです。

失明は人としての尊厳消失に関わる、これを見過ごせないという想いから、ドクターVはお金のない方からは治療費を取らない方針の元、病院を運営しています。(経営は黒字で、無償治療は全体の1/3にあたるそうです)

私達には、この少女を助ける知識もスキルもある。でも彼女を助けられなかった。コーラは彼女の所に辿り着いたのに、どうして私達の手は届かなかったのでしょうか。失明する人がいるなら、それは私たちの問題です。

これは失明してしまった少女の写真を見ながら、問題提起された一節です。ドクターVの圧倒的な当事者意識とノンカスタマー(未治療者)への執着心、どこまでもコトに向き合う態度を感じます。

『STARTUP(スタートアップ):アイデアから利益を生みだす組織マネジメント』 ダイアナ・キャンダー(牧野洋訳)

どうやって価値を作っていけばよいかと悩むPdMは多いと思います。私もそうでした。この本はプロダクト作りで大切な「人々の欲しがるものを作る」とはどういうことかを教えてくれる本です。

私自身はYCのStartup Schoolの記事で学んだのですが、同様の内容を小説形式で読めるのが本書の良いところです。顧客インタビューを通じて顧客課題を突き止めていく学習プロセスに焦点を当てた一冊です。

顧客がいるかどうかを見極めるまでは、ほかに何もしてはいけないということ。一切、何も。顧客は誰であり、どんな問題を抱えており、問題解決のために商品を買ってくれるかどうか、これをまず確かめなければならない。なぜなら、人は商品を買うのではなく、自分たちが抱える問題の解決策を買う。そして大事なのは、自分一人では決して答えは見いだせないということ。顧客と接触して初めて答えがわかる。あなたのために答えを用意してくれるのは顧客だけ。

プロダクト作りは不確実性の連続です。不確実性と向き合うというのは、何を知らないのかを言語化(仮説立て)して、知るべきことを理解していく学習プロセスです。このとき次に繋がる仮説を立て、無知の無知を知の知に変えていくことが、スピーディに検証を進めて行く上でも重要です。

『小倉昌男 経営学』 小倉昌男

個人宅配は、郵便局以外にライバルがいないにも関わらず、個人宅配を扱う運送業者がいなかった。個人宅配は、いつどの家からどんな形の荷物をどこに運ぶのかが決まっていないため、集配効率が極めて悪い。そういう常識があった。

「個人宅配は不採算事業」という業界の常識に挑み、「宅急便」を発明したヤマト運輸二代目社長の自伝本です。

PdMの大切な資質として、先入観に囚われずに物事を考える第一原理思考があると考えています。第一原理志向というと、ロケットの原価を計算して、ロケットは本来もっと安く作れるはずだ、更にロケットは再利用出来るはずだ、と考えたイーロン・マスクの事例が有名です。

この本では、同様に先入観や業界の常識に囚われず、ゼロベースでロジカルに個人宅配の事業ロジックを立て、道を切り開いた様子が描かれています。

小倉氏が熱量高く個人宅配市場を開拓していくストーリーも熱いのですが、市場選定から、ビジネス開発、サービス / 商品開発、組織マネジメント、行政との規制緩和交渉まで非常に勉強になる一冊でとてもおすすめです。

『ご冗談でしょう,ファインマンさん』 リチャード P. ファインマン(大貫昌子訳)

リチャード・ファインマンはノーベル賞を受賞した物理学者です。ファインマンさんの子供時代から研究人生までその生涯を通じて、いたずらやエピソードを面白おかしく取り上げたユーモア溢れる一冊で、物理学にゆかりがない人でも楽しく読めます。

学生時代、ファインマンさんシリーズが大好きで何度も何度も読んだ思い出があります。私自身新しい発見に喜びを感じるところもあり、最近ではファインマンさんが好奇心を持ってイシューに執着する姿とPdMの仕事を重ね合わせています。

「あの鳥の名前を知ろうとすれば、これだけ色々あるわけだが、いくら名前を並べてみたってあの鳥についてはまだ何一つわかったわけじゃない。ただ色々違った国の人間があの鳥をどう呼んでいるかわかっただけの話だ。さあ、それよりもあの鳥が何をやっているのか、よく見るとしようか。大事なのはそこのところだからね。」

『困りますファインマンさん』より

最後に

あらためて、人生で初めて新規事業のPdMを担当することになったときに学んだ4つの大切な視点をおさらいします。

  1. コトに向き合うこと

  2. 顧客課題を理解すること

  3. 第一原理思考・ロジカル思考で事業ロジックを立てること

  4. 好奇心をもって課題に取り組むこと

少しでも同じような立場のPdMの皆さまにとって、プロダクトづくりのご参考になりましたら嬉しいです!

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