そめや

🔵関心:舞台芸術と社会の接続点、ソーシャルイノベーション、育児と仕事の両立、組織づくり…

そめや

🔵関心:舞台芸術と社会の接続点、ソーシャルイノベーション、育児と仕事の両立、組織づくり、トルコの舞台芸術など… 🟠所属:2022- 合同会社syuz'gen (コーディネーター)

最近の記事

ほろびて『あでな//いある』クリームパンとカトマジャペニール

2023年の1月に上演された、ほろびての『あでな//いある』の舞台映像が期間限定で無料配信されていたのを観た。(2月1日23:59まで配信されているので気になる方はぜひ。) なんの前情報もなく、通勤電車で何回かに分けて観たのだけど、最後の30分くらいは涙腺がおかしくなった。あまりこうなることはないので、言語化する必要があると思ってこの記事を書いた。 (ネタバレも含むので、何の情報も入れずに配信を観たい人はそっと閉じてください。) クリームパン 劇中には印象的な形で冒頭か

    • 『声の地層 災禍と痛みを語ること』(瀬尾夏美)を読んで

      ありがたいものを読ませていただいたという感覚。とても丁寧な本。 時代と時代、場所と場所をつなぐ語り、表現、態度とはこういうものかと思った。それはものすごく必要だけどものすごく難しくてしかもあまり重要視されていない技術だと思う。 SNSは一人一人の声(つぶやき)を顕在化する力があるようであって、見えない力によって大きな流れ、大きな声、大きな物語に視線が向きがちだと思っている。しかも文字数が限られているせいもあるのか、結論を急ぐというか何事も白黒つけることが求められているようで

      • İO Uluslararası Tiyatro Festivali (イオ国際演劇祭)

        この記事を書いた後で、今年から始まったİO Uluslararası Tiyatro Festivali (イオ国際演劇祭)もなかなか面白そうだと知った。 İO Uluslararası Tiyatro Festivali (イオ国際演劇祭)イスタンブル演劇祭で2013年から2022年2月までディレクターをつとめたLeman Yılmaz(以下、人名敬称略)が、新しい所属先のDasDasでディレクターとしてMert Fırat、İlksen Başarır、Belfu Ka

        • 偏愛的:トルコで観たい演劇2023冬

          5月にこんな記事を書いた。 近いうちに公演やフェスティバルについて書きたいと思っていたが、あっという間に半年過ぎてしまい師走の足音さえ聞こえてきている(気がする)。 2023年もトルコに行くことはかなわなかったが、この冬、トルコに行く人がいたとして、劇場に行きたいがどんな作品がおすすめかと訊かれたらなんと答えるか妄想してみた(誰からも訊かれていないが)。 ※ちなみにこの5年以上日本から出ていないので、ここで紹介するどの作品も観たことはない。むしろ自分が観れない分誰かに観て

        ほろびて『あでな//いある』クリームパンとカトマジャペニール

          ガザのこと 焦燥感と罪悪感

          10月7日から、わたしの頭の片隅にはずっとイスラエルとガザ、パレスチナのことがあり、でもそれは絡まっていて、自分の言葉で何かを発信できるほど整理されておらず、結果的に他人が発信した情報を「再投稿」するに留まっている。 大学で中東問題、パレスチナ問題について講義を受けてから10年、わたしはガザから目を離していた。無関心と言ってもいい。国際社会がガザを、パレスチナ問題を、置き去りにしてきたことが今回の事態を招いた一因としたら、わたしの無関心も(はるかに無力であるとしても)その一

          ガザのこと 焦燥感と罪悪感

          自分の話を聞いてくれるありがたみ | 人材育成について思うこと

          前職のNPOでとある人材育成プログラムに参加させてもらった。そこでの経験が30代の自分の働き方を変えたような気がする。 「新人は黙って聞いていろ」 新卒で入ったのはピラミッド型組織(のほぼ底辺)。最初のミーティングの後に上司に「新人のあなたは黙って話を聞いていなさい」と言われ、そういう立場がしばらく続いたので、もうすっかり自分の意見を持つことも伝えることも放棄する癖がついていた(そもそも意見を聞かれることがないので、それでなんの問題もなかったどころかそのおかげで仕事がうま

          自分の話を聞いてくれるありがたみ | 人材育成について思うこと

          偏愛的:トルコの劇場・上演団体

          今ならその無謀さがよく分かりますが、大学2年目(=語学歴2年目)のときにトルコ語の戯曲(しかも音楽劇、メタフィクション的要素多数、口語・慣用句多数、授業で映像をチラッと見せてもらっただけで前知識なし)を丸々1本翻訳するというのが夏休みに課せられたわたしと友人の課題で、それはもう分からなすぎて地獄でした。しかもたしかその後それを半分くらいにカットして字幕をつけるという…。今となっては恐ろしくて見られません。 でもそのおかげで「演劇ってなんかおもしろいかも」という感覚が残り、職業

          偏愛的:トルコの劇場・上演団体

          「働きやすさ」はコミュニケーションによって築き上げるもの

          合同会社syuz'genに入社して1年が経ちました。弊社はリモートワーク可・フレックスタイム制とかなり自由な働き方ができる会社ですが、育児しながら働くメンバーがいる状況は、2022年度が第一歩でした。 記事のタイトルがまさに今のわたしの心境ですが、そのことについて書いてみます。 業界のこと 演劇公演の上演は、土日祝日や平日夜のことが多く、さらにツアー公演もあるので、子育てしながら仕事をするのはなかなか難しい業界です。わたしのような制作者だけでなく、アーティストやテクニカル

          「働きやすさ」はコミュニケーションによって築き上げるもの

          自己紹介

          そめやです。 2022年4月に合同会社syuz'genに入社し、主にバックオフィスを担当しています。 舞台芸術業界に足を踏み入れたのは新卒のときでもう10年近く前になりますが、4年ほど離れて戻ってきた形になります。 中間支援組織で 業界を離れている間は中間支援組織で働いていました。中間支援組織といってもいろいろありますが、アート、福祉、国際などの分野を限定せず、その自治体で非営利の活動をしている/したいと思っている人・団体を支援するタイプのNPOでした。 肩書はコーディネ

          自己紹介