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~イクラ事変~イクラから勝手に見出した人生の教訓

年が明けたと思ったら「あっ」という間に1月も終わりですが、皆様お元気にお過ごしのことと存じます。1月は決算月だったので忙しくて記事が投稿出来ずにいましたが、今日はイクラについて書いてみました。


イクラ=実はロシア語なのです

皆様、イクラってご存じですよね?そうです、あのお寿司の軍艦に乗って出てくる、赤くてプチプチしたドラゴンボールみたいな食べ物です。ご存じの方もいらっしゃると思いますが、イクラ(икра)という言葉は実はロシア語で「魚の卵」という意味なのです。


我々日本人がイクラと聞いてすぐに頭の中に浮かんでくるイクラは、ロシア語では「赤いイクラ(красная икра)」というわけです。イクラの色まで出てくると、皆様、人によってはひょっとしてもう1種類イクラが浮かんできた方がいらっしゃるのではないでしょうか・・・?


そうです、聞いたことはあるけれど、食べたことがある人はきっと少ないかもしれない、黒いイクラ(чёрная икра)すなわちキャビアです。チョウザメという魚の卵ですね。


キャビア生産国のロシアご当地でもキャビアは非常に高額です。ベルーガと呼ばれるチョウザメの種の卵が最高級ですが、(為替にもよりますが)100グラムで最低2万5000円~3万円とかは普通にします。私は何回かベルーガのキャビアを食べたことはありますが、もちろん自分で買って食べたのではありません(笑)。


以前ウォッカの記事を書きましたが、あの時に出てきた最高級ウォッカも「ベルーガ」という銘柄でした↓ 今回のベルーガと同じです。


ちなみに、親のチョウザメの方はロシア料理レストランのメニューに登場したりします。チョウザメはものによってはかなり大きくなりますので、パーティ等、大人数向けの料理として焼きチョウザメみたいな形で出てきます。

https://dzen.ru/gastronom.ru より。迫力ありますよね、チョウザメ!

あまり大きいチョウザメを食べたことがなく、また、食べたのが随分昔だったので特段美味しかったという記憶はないです。だからといって逆に不味かったという記憶もないですけどね。チョウザメ、外見はちょっぴりグロテスクな感じもしますが、その割に優しい味のお魚と言えるかもしれません。


大の苦手であったイクラが、すっかり大好物に

さて、なぜ今回イクラのことを書いたかといいますと、ふるさと納税でもらった、わけではないのです。実は私は、20歳ぐらいまでイクラが大嫌いだったのですが、21歳ぐらいから大好物になったのです。ちなみに、シイタケも大の苦手で、特に煮物のシイタケが大嫌いです(シイタケが大嫌いなのは、おっさんになった今でも変わりません・・・)


学生の時分にロシアに留学していた時期があったのですが、ある時参加した飲み会(横文字で表すとウォッカパーティ、となりますでしょうか)で、なんとスライスしたパンの上にイクラが乗って出てきたんですね。


私はギョッとして(べ、別にさかなクンみたいに魚とかけてないからね・・!)「えっ、イクラをパンに乗っけて食べちゃうの?ホントに美味しいのかな・・・?」と思ったのですが、アルコールも手伝って、パクっとかじってみました。すると、これが美味しくてオイシクて・・・そこでイクラと新たな出会いを果たしたというか、イクラを再発見したというか、私にとっては結構な衝撃でした。


その時出てきたのは、スライスしたパンの上にバターが塗ってあって、その上にイクラが乗っている、いわゆるオープンサンドというやつでした。

↑こんなやつですね レストラン Рихтер https://richterhotel.com/cafebar/ より

 
ウォッカをぐいっと飲んだ後、ウォッカが通った後のカラ~い喉(というか食道)を、バターの脂分とイクラのちょっとした酸味が優しく撫でてくれるのですね。とにかく美味しかった。


その時はアルコールによる酩酊と、自分がロシアに身を置いているという高揚感と、何より大事な若さという最高の要素が手伝って結構バクバク食べてしまったんです。それ以来イクラを見る目が変わってしまい、日本で食べるイクラも大好きになってしまいました。
 

教訓:昨日の敵は今日の友?

この出来事を後で振り返って、これを仮に人間関係に当てはめてみたとすると、大キライというか非常に苦手な人でも何かのきっかけでその人のいいところが見つかったり、仲良くなったりすることもある。しまいには結婚までしちゃうこともあるかもしれないな、と、ツラい浮世を生き抜く上での教訓を勝手に見出してしまったのですねワタクシは(笑)
 
 
時は流れ、私は大学を卒業して民間企業のサラリーマンになっていました。最初に配属された職場には、ある女性の先輩社員 ー 体育会系出身で、グサッと来ることを平気でずかずか言ってのけるような性格 ー がいらしたのです。そして文化系出身で臆病者であるワタクシはその女性がシイタケぐらい苦手だったのです・・・
 
 
当時は駆け出しサラリーマンでただでさえツラい毎日ですが、その上にこちらの先輩社員のツラさ・・・それでも、このイクラにまつわる出来事を思い出して「ひょっとして私はこの人と結婚するかもしれないぞ・・・」なんて思ってじっと耐え暮らしていたのです。(毎日ツラいのは、おっさんになった今も変わりません・・・)

 

イクラ事変、ニアミスか・・

ある時、その女性の方から「クロサワくん、ちょっと来てもらってもいいかな?」といった感じでオフィスの屋上に呼ばれたのです!私にもこのロシアでのイクラの一件が頭の中にあったものですから、「とうとうイクラ事変が起こるか・・!?」と、それはもう全身を耳にしてお話を伺ったのでございます。


曰く、当時同じ職場に勤めていた私の一個下の後輩社員と婚約され、めでたくご結婚される、とのご報告でした・・・一瞬ギョッと・・間違えました、一瞬ドキッとしましたけれども、何ともおめでたいニュースでございました(笑)
 

起こるかシイタケ事変・・?

さて、冒頭でも書きましたが、残る苦手な食べ物はとうとうシイタケのみとなりました。特に煮物のシイタケが大嫌いなのですが、今日書いたイクラのような出来事がシイタケでも起きないかなあ、なんて思ってずっと暮らしているのですが、今のところ何の気配もない状況です・・・


ひょっとしたら皆様も、私のイクラの例と同じように「大嫌い」が「大好き」に転換してしまった、または天敵のような相手といつの間にかご結婚されてしまっていた、等のハラショーな体験をした方もいらっしゃるかと存じます。宜しければコメント等ででも教えて頂ければ大変嬉しく思います。皆様のイクラ事変、お待ちしております!
 
 
ここまでお読み下さり有難うございました。

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