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【図解】生きる意味と哲学

モチベーションを失っている方、哲学に迷い込んでいる方へ。

何かに頑張らないといけないとは感じつつ、頑張らないといけない理由が見当たらずにモチベーションを持てなくることがあるかと思います。ただただ毎日を漠然と過ごしていて、何となく人生が分からなくなることがあるかと思います。そんな思いを持つ方へ向けて、私のアイデアを共有します。

もくじは下記スライドの通りです。人生の方向性を示す手助けになれば幸いです。

私は高校生のときに哲学にハマり、かれこれ10年以上、哲学に関わる本を読み続けています。ニーチェやウィトゲンシュタイン、聖書のような宗教系、ユングのような心理学系の本も併せて読んでいる人間です。一人よがりな意見もあるかもしれませんが、ご一読いただければ幸いです。

まず結論ですが、人生に絶対の意味はありません。これは科学の発展が不十分だとか、宗教的にまだ未検討の部分があるとか、そういった話ではありません。論理的に考えて、「なぜ?」と意味を問うと、その答えに対しても「なぜ?」と無限に問い続けられてしまうので、絶対的な意味を出せないんです(=無限後退)。

これを解決しようと思うと、①意味を放棄するか、②どこかで打ち止めをするか、③ループ構造を許容するか、の強引な解決策しかありません。そして実際、日常生活ではこれら3つが組合せながら利用されています。ここで問題になるのは、いずれの解決策を取るにしても、「えいや」と直感で決めないといけないということです。理屈で考えると無限後退に陥るので、理屈抜きで意識的・無意識的に決断しないといけないんです。

ただ、直感で決めろと言われても困ってしまいます。家族のために生きるのか、子孫を残すために生きるのかでは、自ずと行動も結果も変わってきます。そして、短期であれば結果の予想は付きますが、長期になると予想はほとんど不可能です。例えば明日、家族サービスをすれば家族は喜んでくれるでしょう。一方これが、10年先や50年先を考えると、どの方針で決断するのが一番良い結果をもたらすのかは図りかねます。

人生の意味は「えいや」と直感で決めるしかないのに、決めた後はどうなるか分からないんです。だから決めかねるんです。どうすれば良いんでしょう。

直感ではなく、幸福の感情を元に決断する、というのが私のアイデアです。これは、将来的な良い結果を保証してくれるものではありません。しかし、かなり精度の良いコンパスではあるはずです。なぜなら、幸福という感情は、先祖代々と長い歴史をかけて磨かれてきた遺伝的・文化的な指針だからです。

一般論として人間が「甘いものを食べると幸せと感じる」のは、大昔に「甘いものを食べても幸せと感じない」人達がカロリー不足で子孫を残せなかったからです。「人に貢献することは幸せである」という文化が支配的なのは、「人に貢献しても幸せに感じない」文化はもう滅びて残っていないからです。つまり、人間の幸福感というのは、先祖代々の自然淘汰をくぐり抜けてきた叡智(生き延びるための要素)が詰まったものなんです。

であれば、素朴にそれに従うのが最適戦略であると考えられます。

では次に、幸福とは何なのでしょう。最新の幸福論を調べれば、自然淘汰をくぐり抜けたアイデアが見つかるはずです。実はこれについて、完全に合意・証明された結論はないのですが、ある程度市民権を得ているものとして、①PERMAと②JOYという考え方があります。PERMAはポジティブ感情・熱中・人間関係・哲学・成功の5つの追求を推奨し、JOYは瞑想と利他を推奨しています。これらは、(A)熱中できる(人のためになる)仕事で成功して、(B)好きな人間とだけ付き合い、(C)瞑想して心を落ち着かせておけば良い、という認識でだいだいOKです。

本記事の内容をまとめると、上記スライドのようになります。人生の意味は論理的に捉えることはできず、感情的に決め打ちをするしかないのでした。その際、直感に頼り切ると行き当たりばったりになってしまうため、幸福感というコンパスを基に人生の意味を決め打ちすることを提案しました。何が幸福かという点については、現在主流と思われるPERMAとJOYを紹介しました。

「なぜリンゴが赤いのか」という問いに対して、「アントシアンという色素があるから」のように『どのように/How』という形で答えることはできます。しかし一方で、『なぜ/Why』に直接的には答えることができませんし、そもそも問い自体がナンセンスです。リンゴは別に青色でも虹色でも良かったけれど、たまたま赤くなったとしか言いようがありません。

生きる意味についても同じです。人間は別にいてもいなくても良かった中で、太古にいたアメーバが環境の影響でたまたま人間の形になっただけなんです。そしてたまたま、ある幸福感を持つ人間が現在まで生き延びているだけなんです。そんな中で、人生の意味を考えるのはナンセンスでしかありません。人間なんて、たまたま存在しているだけです。

1つ強調しておきたいのは、これは凶報ではなく福音であるということです。あなたは、今までの途方もなく長い自然淘汰を生き延びてきた先祖の集大成なのだから、あなたの決断や行動の全ては絶対的に正しいんです。意識しているかどうかに関わらず、あなたは自然淘汰を生き延びて「たまたま」奇跡的な確率で存在している最新かつ最良の人類なんです。自分がどんなにダメダメに思えても、最後には必ず勝ちます。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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