8/13 食のこだわり 人それぞれ

 さけるチーズを、裂かずに輪切り方向にひとくちずつかじって食べるのが好きだ。もぐもぐと咀嚼しているうちに、チーズの繊維が口の中でほどけていく食感がたのしい。でも、昔、職場でお昼時にさけるチーズをかじっていたとき、同僚に「さけるチーズを裂かずに食べるなんて! 貴族!」とツッコミをいれられて、「別にいいでしょ~?」と反論しながらも、なんだか恥ずかしかった。それ以来、人前ではさけるチーズを食べなくなった。世の中の大半の人は、さけるチーズを裂きながら食べているのだろうか。たまたま、ツッコミをいれたその人が酒飲みだったから、お酒のおともにはチーズをちょびちょび裂きながら食べる方が都合がよくて、それで裂かずにかじるわたしが異端に見えたのだろうか。裂かずに食べてもおいしいのになぁ。おやつの時間に、塩っけがほしくなって、さけるチーズをかじりながら、そんな記憶をふと思い出した。

 ちなみに、お酒のおつまみのチーたらも好きだ。チーたらは、さけるチーズの食べ方とは逆に、裂いて、というかチーズと鱈シート部分を分離して別々に食べるのも好きだ。食べる量の半分くらいは、チーズと鱈が合体したチーたらとして、チーズと鱈のおいしいコラボ、マリアージュ(ワインみたい。通っぽい。言ってみたかっただけ)を堪能する。残りの半分は、チーズと鱈シートをひっぱり剥がして、それぞれの味をたのしむ。チーたらだけで、3度おいしい。

 そういえば、もう10年以上前、高校時代の友達の結婚式に出席するのに遠方に出かけたとき、夜にホテルで野菜生活を飲んでいたら、友達に「野菜ジュースを飲むなら、もうちょっとドロドロしたのを飲まんと!」と言われて、そのまま栄養面での指導を受けたことがある。友達に野菜ジュースのことで注意を受けるなんて思っていなかったので、とてもびっくりしたことを覚えている。それが無意識化に残っていて影響されたのかなんなのか、ここ数年お気に入りの野菜ジュースは、KAGOME GREENSである。野菜が固形のままゴロゴロ入っているスムージー。1本がちっちゃいけれど、飲むときちんと野菜を摂った感があって気に入っている。お値段が気持ちお高めだけれども、健康に貢献している代、だと思うことにしている。

 さけるチーズの件と野菜生活の件を同じ日に思い出して、人に食べ物や食べ方について言われると、自分は結構気にするんだな、ということに気がついた。自分でも気がついていないうちに、食べ物に関して変なこだわりがたくさんできていて、それが人前で表れたときには「えぇっ!?」って思われているのかもしれない。自分スタンダードと、世の中のスタンダードのずれ。

 たまごかけごはんは、追加の調味料はめんつゆ派(たまにさらにちょびっとごま油をかける派)で、食べ方は、全体をまぜすぎずにひとくちごとの味のムラを楽しむ派。これもあんまりわかってもらえないのかなぁ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?