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Canon 〜時の経過とともに〜

40歳近くなった今も覚えている卒園式の思い出
パッフェルベルのカノン
そのときはパッフェルベルのこと クラシック音楽のこと 
何も知らなかったけれど 何だか感動した

卒園式は園の先生方 お父さんお母さんが感極まって泣くことが多いみたい 目では測れない成長を涙が補う こわおもての先生も卒園する子よりも泣いたりする

いつの間にこんなに時が経過したのだろう
自分が歳をとったのか 時があっという間に過ぎたのか
きっとどっちもどっち 手に皺はできても 
手にとって確かめることはできないのかも知れない 

自分の手よりも大きかった手 皺だらけだった手 
おばあちゃんの手 おじいちゃんの手 お母さんの手 お父さんの手 

手で頬を撫でて涙をなぞる大人たち

孫の自慢のおばあちゃんおじいちゃんになりたいのか 自慢の孫なのか
子の自慢のお母さんお父さんになりたいのか 自慢の子なのか

春は慢心で花見をして大人がヨチヨチ歩きなんてこともある
孫にニックネームで呼ばれるおばあちゃんおじいちゃん
子に早く起きてと言われるお母さんお父さん
そんなできごとを花が見て笑ったりする

「㊗︎おめでとうございます!!」

この時間を大事に大切にしたい みんなどこかでいつも思っている
たしかに時間を共通言語としている 
きっとあっという間に時が過ぎていく 
間に合う言葉をずっと探し続けている 

40歳に近いおじさん そんな言葉がとても似合ってきている
その現実味に少し苦笑いしている

間に合う言葉

はじまり はじまり

間に合う旋律を奏でる

Cannon 時の経過とともに










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