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他の法律(特許法以外)

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実・意・商、条・著・不、民・民訴 です。
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【特実意】それぞれの17条の2と29条の2

【特実意】それぞれの17条の2と29条の2

同じ条番号での、四法での対応です。
17条の2と29条の2が重要な気がしましたので、整理してみました。商標法は、あまり引っかかるものがなかったので省略。

  17条の2    17条の3
ーーーーーーーーーーーーーーー
特 明請図の補正  φ
実 取戻移転請求権 φ
意 補正却下    新出願

  29条     29条の2    29条の3
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
特 

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リーガルマインドとは何か

リーガルマインドとは何か

LEC東京リーガルマインド(資格のLECさん)の、リーガルマインドって何だろうと思ってました。

リーガルマインドとは、「法の趣旨に照らせば、こうなるはずだという感覚」だと理解しました。

輸出行為において侵害ではないのなら、その手前の生産行為は当然に侵害ではないはず。

当事者参加人になれるのなら、それより弱い補助参加人には当然になれるはず。

判例や裁判例がないものは、考えるしかない。自分の見

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【商標法】商2条3項(標章の使用)「良し良し敵向こう押せ」

【商標法】商2条3項(標章の使用)「良し良し敵向こう押せ」

商2条1項3号、覚えきれないので語呂合わせを作りました。

良し良し敵向こう押せ

1号 よ 予備行為@商品
2号 し 実施行為@商品
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
3号 よ 予備行為@役務
4号 し 実施行為@役務
5号 て 展示@役務
6号 き 客@役務
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
7号 む 無体物@役務
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
8号 こ

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【意匠法】意匠5要件、物品4要件

【意匠法】意匠5要件、物品4要件

意匠の要件についてです。意3条1項柱書より。

■意匠とは 5要件
・物品等性 物品、建築物、画像
・形態性 画像は関係なし
・視覚性
・美観性

・物品全体の中で一定の範囲を占めること 部分意匠

⇒ぶつ、け、し、び+部分意匠

■物品とは 4要件
・有体物たる動産
・独立取引対象
・流通性
・定型性

引用:LEC佐藤卓也先生のyoutube

【意匠法】法目的と説3つ

【意匠法】法目的と説3つ

なぜ産業の発達に寄与するかの説3つ

①創作説 優れたデザインの物は機能も優れる
②混同説 デザインが簡単に模倣されるのを防ぐ
③需要説 斬新なデザインにより購買意欲を惹起

参考:LEC佐藤卓也先生のyoutube

■考察
①で思い出すのはタイヤの溝。グリップ性を高めるためのデザイン(意匠)と、特許の関係。必ずしもそうかというと意見は分かれそう。

【意匠法】普通に、の意味

【意匠法】普通に、の意味

意匠法で出てくる「普通に」の意味は、場面が違うので、意味が変わってくる。

意3条1項(新規性)
構成態様のみ、つまり物理的形態のみ見る。
 審査段階では、実際には使ってないのが理由。

意26条(利用・抵触)
構成態様と、使用態様の、両方を見る。
 侵害に対する抗弁なので、両者使ってるのが理由。

参考:LEC佐藤卓也先生のyoutube

■考察
審査段階、権利行使段階と理解すれば、納得できる

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【商・著】雑誌と作品で、商標権になる・ならないが違う理由

【商・著】雑誌と作品で、商標権になる・ならないが違う理由

「an-an」は商標法(商3条)で保護され得るが、
「吾輩は猫である」は、保護されない。

後者は、出所表示機能、品質保証機能がない。

著作権法との関係では、
著作者人格権は著作者の死後も侵害はできず(著60条)、侵害すると遺族から権利行使を受け得る(著116条)。
遺族は孫までだが、刑事罰は非親告罪として半永久的に受け得る(著60条)。

参考:LEC佐藤卓也先生のyoutube

■考察

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【商標法】金銭的請求権と、補償金請求権の違い

【商標法】金銭的請求権と、補償金請求権の違い

金銭的請求権に(商13条の2)と、補償金請求権(特65条)の違いについてです。

金銭的請求権は、損害賠償に近い。これに対し、補償金請求権は、ライセンス相当額の補填。

条文より
・金銭的請求権:実施に対し受けるべき金銭の額
・補償金請求権:業務上の損失に相当する額

なお、金銭的請求権には信用回復の措置(商39条で準特106条)があるが、補償金請求権にはない(準用なし)。

上記の通り、金銭的請

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【意匠法】「関連意匠の関連意匠」を認めた理由

【意匠法】「関連意匠の関連意匠」を認めた理由

「関連意匠の関連意匠」を認めた理由についてです。

   連鎖的ブランド形成のため。

流行りのデザインに似たデザインのものを出していった結果として、本意匠と非類似になることがある。

意10条4項で、関連意匠にのみ類似する意匠を本意匠とみなして、意10条1項での意9条1項、2項を不適用。

参考:LEC佐藤卓也先生のyoutube

【特許法】分割要件違反について、問によって回答が違う理由

【特許法】分割要件違反について、問によって回答が違う理由

分割要件違反は、
①拒絶理由になるか?という問なら、「ならない」
②拒絶理由になることがあるか?という問なら「ある」

①について
分割要件違反は、特49条各号にない。

②について
分割要件違反があると、遡及効が認められない。
結果、原出願とダブルパテントになった場合、特39条で拒絶されることがある。

参考:LEC佐藤卓也先生のyoutube

【実案法】外国語実案出願 手続補正書で原文範囲まで補正できる理由

【実案法】外国語実案出願 手続補正書で原文範囲まで補正できる理由

特許の外国語書面出願(外書)や外国語特許出願(外特)の場合、原文範囲での訂正をするには、誤訳訂正書でする必要があります(特17条の2第2項、特184の12第2項で特17条の2第2項を読み替え)。

一方で、外国語実用新案出願(外実)は、手続補正書で原文範囲まで訂正できます(実48条の8第3項、特17条の2第8項準用なし)。

誤訳訂正書は、有料かつ、審査官が見るので理由が要る。実案は無審査登録なの

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【商標法】商4条1項1号(国旗・菊花紋章)に、大臣指定がない理由

【商標法】商4条1項1号(国旗・菊花紋章)に、大臣指定がない理由

商4条1項1号(国旗・菊花紋章)には、2号、3号と違って、大臣指定がありません。

理由は、指定するまでもなく有名だから。

なお、国旗・菊花紋章を一部に含む商標は登録され得るが、顕著に含む商標は登録されない。
本項の目的は、権威の失墜防止。なので、これに該当するかによる。

参考:LEC佐藤卓也先生のyoutube

【商標法】商4条1項14号 種苗法との関係 商標登録を受けられない理由

【商標法】商4条1項14号 種苗法との関係 商標登録を受けられない理由

商4条1項14号(種苗法との関係)については、品種登録を受けた人であっても商標登録を受けられない。

理由は、その品種を流通させたときに、商標権侵害となるようでは困るから。

参考:LEC佐藤卓也先生のyoutube

例えば米の場合、米屋やスーパーで広く流通する。パッケージはもちろん、店頭のPOPに品種名を書いたらハイ侵害、なんて言われたら困る。と理解。

【民法】危険負担は債務者主義に統一

【民法】危険負担は債務者主義に統一

民法に、危険負担というのがあります(民536条)。

売主側が不責事由によって契約を実行できなくなったとき、買主側がお金を払う必要があるのか、という話です。払う必要はない、となっています(民536条1項)。

実務では、委託契約等に関係。

払う必要はないということは、債務者がリスクを負う、つまり危険を負担する、ということになります。債務者主義(債務者負担)。

例えば、セミナー公演を頼んだが、講

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