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カップ焼そばって焼いてないよね。よし、焼いてみよう。

ある日突然、なにかを思いつくことってありませんか。


💡人はなにかを思いつく

思いつくシチュエーションはさまざまで、たとえば目的地に向かう電車の中。スマホで音楽を聴きつつ、揺れに身を任せていたその瞬間。あるいは、夜お風呂に入って、のんびりゆったりと過ごしていたそのとき。

はたまたぐっすり眠っていたはずの深夜。はっと目を覚ますと、夢に見ていたなにかがおぼろげな記憶の中から染み出してくるようなとき。

アイディアが浮かぶ瞬間って、わりとぼーっとしてる時間のような気がします。そして、それがある程度の長さで続いたとき。

きっとテレビを見てるときや、ゲームをしてるときは意識がそこに集中されていて、その対象に関すること以外には、創造力が向かわないのでしょう。

それに対して、人はくつろいでいるとき、ただぼーっとしてるのではなく、なにかを思いつく準備をしているのです。

❓焼いてなくない?

さて、そんなぼーっとしていたある日あるとき。おそらく、ごはんを食べたばかりだったか、ベッドにはいって眠りに落ちるまでの間だったか。なんとなく明日の食事のことを考えてたりしてたときなのでしょう。

ふと、気になったことがありました。

カップ焼きそばって焼いてないよね。

蓋を半分ほどあける。お湯を注ぐ。待つ。お湯を捨てる。ソースを混ぜる。いただきまーす。

うん、焼いてませんね。

もちろん、そのときはじめてそう思ったわけではありません。でも、妙に気になったんです、そのときは。それが。

そして、そこで終わらなかった…。

焼いてみよう。カップ焼きそばを。そこまで話が進んだのです。脳内で。

🔥カップ焼きそばを焼く

というわけで、今回はカップ焼きそばを本当に焼きそばにしてみようというお話です。

🍜工程を考えて準備から

さて、どんな工程で進めるか。カップ焼きそばをカップから取り出して、いきなり焼いてもそれはカチカチ。かた焼きそばの手強いやつができるだけで、普通のソース焼きそばとはまるで別物。しかも、ただひたすら固そうでおいしそうではない。

とすると、あれだな。こういうときは、一度カップ焼きそばを普通につくりながら考えよう。

最後は焼いて仕上げるから、具はほしいので、もやしとキャベツを茹でます。

そこで方針は決まった。これだ。このお湯を捨てるのは、もったいない。

茹で汁をもやしとキャベツごと、カップに注ぐ。そしてこのお湯で麺を戻してみる。これでいこう。

お湯を捨てて蓋を取ると、もやしたっぷり。そのままつくるより、豪華じゃん。

立ちのぼる湯気にも、いつもの香りにプラスして、もやしからくる、土っぽい香りを感じます。なんとなく、ヘルシーな気分かも。

このあと焼くので、しっかり水気を切っておくことにします。こういうところは、ちょっとこだわりたくなります。料理に関してだけという気もしますが。

🍜焼いていく

さあ、ここから焼いてみよう。

フライパンに油を敷いて、火にかけます。そうそう、この油の存在。これが、ふだんのカップ焼きそばにない、焼きの重要ファクター。

野菜ごと麺を入れて炒めます。

付属の粉末ソース投入。

よくからめて炒めます。

🍜焼きカップ焼きそばの完成

そして、あえてカップに戻す。

 

ぱっと見、もやし入りだけどいつものカップ焼きそばに見えますね。

付属のふりかけをトッピング。

 

当たり前だけど、見た目は完全にカップ焼きそば。でも焼いてます。焼きそばです。

💡いつもとは違うけどあれだ

ひと口食べると、おお、たしかにお湯で戻しただけのカップ焼きそばとは違う。違うぞ。

どこが違うんだろう。

まず、もやしを入れたので、そのしゃきしゃきが加わってることが、いつもと違うポイントなのはもちろんです。でも、それは最初からわかっていたことで、もうひとつの具のキャベツは茹でてから炒めたことで、むしろカップ焼きそばにはいってるキャベツ感出てます。

麺はもちろん、もともとカップ焼きそばなので、なんら違和感なし。炒めてあるので、油のまわった味わいがありますが、生麺ではない、インスタントの風合いは残ってます。

お湯で戻して、それから炒めて、ソースをからめて完成したこの焼きそば。冷静に考えたら、あれじゃなかろうか。

そうなんです。もうおわかりですね。

カップ焼きそばを炒めてみたら、袋麺のインスタント焼きそばみたいになりました。

いや、これなんで最初にその結果に思い至らなかったんでしょうね。不思議です。ちょっと考えたらかわかるのに、ね。

💡それでも人は思いつく

でもそれこそ、思いつきというもの。

その勢いでやってみた結果、できあがったのはただのカップ焼きそばではない、あきらかに差別化されたひと品。しかし、それは未確認、新種のメニューではなく、袋麺の焼きそばの近似種でした。壮大な予告編のあとに公開された、短編映画みたいな肩すかしの感じがなくもないですね。

だからといって、思いつくことをやめたりはしたくありません。そこから、なにかが生まれる日がいつかくるかもしれないし、そもそも考えること、思いつくこと、そしてそれを試してみること。それは楽しいことです。きっとまた、ふとした思いつきを形にしてみるんだろうと思います。

どんなにささいなことであれ、つまらなく思えることであれ、それでも人は思いつく。そして、それを試せば、そこからなにか新しいものが生まれないとはかぎりません。やってこその、思いつきです。

🍜おまけの思いつき〜逆にしてみる

とかなんとかいってたら、また思いつきました。

音楽とか映像って、逆回転させることってありますよね。そこから生まれるのは、もとの曲とは違う新しい音楽だったりします。

つまりなにをしたかというと。インスタントではないふつうの焼きそば麺を、キャベツと一緒に茹でてみました。

湯切りします。

そして熱いうちに、粉末ソースを入れます。

よく混ぜます。炒めません。茹でた余熱でソースを溶かします。

つまり、こういうことです。

普通の焼きそば用の麺で、カップ焼きそば風の焼きそばをつくってみました。

ひと口食べると、もそもそ。この感じ、これこれ、けっこうカップ感ありです。ちょっと麺が太いよねってくらいで、ほぼカップ焼きそば。誰に食べさせても、カップ焼きそばだという気がします。これを誰かにごちそうする日がくるとは思えませんが、

🍜いつかのその日そのときのために

今回のチャレンジ。

カップ焼きそばを焼いてみて、普通の焼きそばをカップ焼きそば風につくってみる。

結果はどうだったか。

袋麺のインスタント焼きそばみたいなものができて、カップ焼きそばの太いやつができた。

そういうことです。

もし、あなたが、

  1. 袋麺じゃないのに袋麺の焼きそばみたいなものが食べたいとき

  2. カップ焼きそばの麺がもっと太かったらいいのになと思ったとき

そんなときには、この記事を思い出してもらえると嬉しいです。

そんなときがくるのかはわかりませんが、絶対こないとは誰にもいいきれないのですから。あなたのいつかその日、そのときは、この記事を読んだ直後かもしれませんよ。


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