ニクヤキストへの道〜憧れのミックスグリル
年末にスキレットを買ってからというもの、料理の世界が広がった気がしています。
🍳我が家のビジュアル系
といっても、新しいメニューが誕生したとか、誰も知らなかった画期的なスキレットの使い方を発明したとか、そういう話ではありません。
スキレットがあることで、おなじみのメニューが、アツアツ鉄板スタイルで食卓に出せるようになり、バリエーションが増えたような気分になってるんですよね。
たとえばスキレットを入手して最初につくった、鉄板ナポリタンにしたって、そう。
いつものナポリタンを、薄焼き玉子を敷いたスキレットに載せてみるだけにすぎません。でも、盛り上がるんですよ。気分が。
ハンバーグもおなじこと。漆黒のスキレットの上、デミグラスソースがぐつぐつする中をハンバーグが泳いでいたら、それはもう非日常な見た目です。
お店にいかないと食べられないと思っていた、あの人気メニュービジュアル系が我が家にやってきたみたいな感じで、テンションなんか上がりっぱなしです。
今回の記事は、そんな上がりっぱなしのテンションの産物。
ででーん。洋食屋さんの花形、ミックスグリルです。
🍴洋食屋さんの3スタイル
ところで洋食屋さんって、そのお店の成り立ちにも通ずる、いくつかのスタイルがあると思っています。大きく分類するとこんな感じ。
フレンチ系
定食屋さん系
ステーキハウス系
🍽フレンチ系
フレンチ系はデミグラスソースが黒くて濃厚で、盛付けは白いお皿がメイン。ハンバーグやポークソテーの付け合せには、にんじんのグラッセ、ベイクドポテト、彩りの緑にいんげんのバターソテーのようなトリコロール。名物メニューは、やっぱりデミが決め手のビーフシチューみたいなイメージです。
このスタイルのお店の場合、スープはお皿に盛り付けられたコーンスープで、食べるときもフォークとナイフ、スプーンの三種の神器が活躍することになります。
🍚定食屋さん系
定食屋さん系は、もうすこしフレンドリーな印象。ごはんに合うのが料理の命題で、汁物はお味噌汁、食べるときはお箸です。名物料理はしょうが焼きにハンバーグ、そして忘れちゃいけないフライもの。フライが人気なので、付け合せは千切りキャベツ。ある意味でとんかつ屋さんのメニューに、洋風の焼き物がぐいっと食い込んだようなスタイルかもしれません。
🥩ステーキハウス系
そしてもうひとつが、ステーキハウス系。ここはやっぱり肉料理が人気。ステーキ、ポークソテー、チキンソテー、ハンバーグ。こんな面々が、ジュージューといいながら、鉄板に載って出てくるスタイル。
きっとお肉は塊で仕入れて、お店でシェフがさばいているのでしょう。スープはそんなお肉の端切れを使ってとる、透き通るようなコンソメスープ。それがカップで出てくる感じです。
そんな、ステーキハウス系のメインはやっぱり焼き物。そしてその王様的な存在が数種類のお肉を焼いて盛り合わせた、ミックスグリルなのです。
🔥ニクヤキストのミックスグリル
というわけで、スキレットでテーブルに出す憧れの姿を実現するために、ひさしぶりにニクヤキストになってみます。
🥩牛、鶏、豚におまけ付き
用意するのはもちろん、牛、豚、鶏のお肉界3大トリオ。左から鶏はもも肉、牛は赤身のステーキ用、豚肉はしょうが焼き用のロースです。さらにオマケにソーセージも盛り合わせてしまうことにします。
ハンバーグなんかもお店のミックスグリルにラインナップしていると、かなりうれしいのですが、準備の手間と焼くときに蒸し焼きにしたりと、ほかのお肉と工程が違うので、今回はあきらめます。
💧ソースは和風でジュージュー
まずはソースづくり。
今回は焼き上げたミックスグリルのお肉の上からかけて、スキレットがジュージューいう、あの感じを目指すことにします。
💧ソースの材料
・自家製万能だれ
・おろし玉ねぎ
味は和風の方向で。牛、豚、鶏のどれにでも合う万能系ソースのベースになるのは、トケイヤkitchen特製の万能だれ。
作り置きできるので、多めにつくって冷蔵庫に常備しておくと便利です。なければ、お醤油、みりん、砂糖におろしにんにくとおろししょうがをご用意ください。
たれにすりおろした玉ねぎを加えて火にかけます。
沸騰したら冷まして、完成。
💧ドレッシングもつくります
続いて付け合せ用のドレッシングづくり。
💧ドレッシングの材料
・ケチャップ
・マヨネーズ
・フレンチマスタード
・こしょう
いわゆるサウザンアイランド系ですが、フレンチマスタードを加えるのがポイント。ケチャップとマヨネーズにアクセントをプラスしてます。
🔥さあいくぞニクヤキスト
さあ、ではミックスグリルのニクヤキの幕があきます。牛と鶏は厚みがあるので、焼く20分ほど前に冷蔵庫から出して、常温に戻しておきました。
牛肉は包丁の背で叩いて、筋切りをしておきます。
フライパンに油を熱して、煙が出てきたら弱火に落とします。
🍗まずは牛と鶏
さあ、ニクヤキ本番。
あれ、スキレットで焼くんじゃないのと思った人、手を挙げてください。
そう、焼くのはフライパンです。お肉ごとに火通りに違いがあり、焼き時間に差があるので、フライパンでそれぞれ焼き上げたものを、熱々スキレットに移して仕上げるのが、ミックスグリルをきれいに仕上げるポイントになるのです。
鶏肉は皮を上にしてフライパンに。最初に皮を焼くと縮んでしまって、身が反り返る原因になるので、身から焼くようにしています。
焼色がついてきたら返します。ときどきフライパンの油をスプーンですくって、お肉の上からかけつつ、さらに弱火でじっくりと火を通していきます。
側面もこんがりと。まずは牛肉が焼けました。
アルミホイルに取ります。
あとはそのまま包んで、余熱で肉汁を閉じ込めます。
鶏肉も皮がパリッと焼けてきたので、再反転。
切込みを入れたソーセージを投入。
🍳スキレットで野菜焼き
さあ、このタイミングでスキレット登場です。
まずは付け合せ。オリーブオイルを敷いて、もやしとピーマンをじっくり焼きます。
焼色がついてきたら、端っこに寄せてお肉のスペースを確保。
鶏肉とソーセージを並べます。牛と豚もくるので、空席は確保しておきましょう。
🐽ポークはここで登場
しょうが焼き用で火通りはいいので、豚肉はこのタイミングで焼きます。
もちろんこれもフライパン。
両面焼いたら準備OK。
牛肉をカットします。うん、絶妙の焼き加減。切るまでわからないのでドキドキしますが、うまく焼けてると小さくガッツポーズ出ますね。
🍳ミックスグリル完成しました
ミックスグリルのメンバーが揃いました。
ここで、ステーキハウス感をアップする演出。レモンスライスの上にバターを載せて、刻みパセリをぱらりとトッピング。
このルックス、完璧にミックスグリルです。
もやしの上に、千切りキャベツを載せて、付け合せを仕上げていきます。
サウザンアイランドソースをたっぷり。最初のキャベツをサラダ的に楽しめて、その下にはもやし炒めが控える2層式の付け合せスタイルです。
そしていよいよ、ジュージュータイム。
オニオンソースを上からたっぷり。
ソースの香りが立ち上ってきます。
スキレット、サイコー。
ジュージューが止まりません。
🍳スキレットの演出力
ステーキにしろ、チキンソテーにしろ、しょうが焼きにしろ、普段のおうちごはんとしてつくることのあるメニューですが、こうして熱々に熱したスキレットにひとつに盛り合わせることで、非日常の楽しさが生まれます。
お店で食べるときの、鉄板ジュージューのワクワク感がおうちの食卓に上る姿には、なんでもない1日がハレの日に変わったような満足感がありました。
子どもの頃のお誕生日の夕飯に、ハンバーグをつくってもらったとき、まず最初にフォークとナイフがセットされて、それからコーンスープが前菜として出てきて、そのあとにメインのハンバーグが登場したときの嬉しさ。母のそういう演出を、記憶のどこかで受け継いでれいるのかもしれません。
おとなになっても、こういう感覚はなくしたくないなと思いつつ、ミックスグリルをいただくのでした。
🍴悩むより食べる
ところでこういうメニューを食べるときって、順番迷いますよね。そもそも、まずどれか1種類を食べて、次のお肉に進むのか、それとも順番にひと口ずつローテーションして食べていくのか、それも悩ましい。みなさんなら、どんなふうに食べますか。
そんな食べる順番に悩むことができるのも、ミックスならでは。でも、せっかくジュージューいってるんですから、熱いうちにいただきたいですね。考えても考えなくても、結局食べるメニューはおなじなのですから。考えているうちに冷めてしまっては、せっかくのスキレットが泣くというもの。
悩むより食べろ。熱々メニューを前にしたとき、こんな言葉が頭に浮かぶようになれば、きっと1人前のスキレッティストの誕生です。
さあ、食べましょう。ジュージューのやまぬうちに。
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