見出し画像

サイバーパンクバイオレンスの爽快感

インスタグラムアカウントで、イラストレーター系アーティストの方をフォローすることがあるのだけど、それは絵にカラテを感じたときである。もう少し具体的にいうと、日本のアート表現の影響がそこはかとなく感じ取れる海外アーティストのアカウントが、特に興味深いと感じる。

高校生くらいの頃、自分の目に映るものは、すべてこの世に初めて出現した物凄い表現であるかのような驚嘆をもって受け入れたものだが、今になって考えると、それらの表現もさらに過去の超凄いクリエイターからの影響があり・・・という流れの上でのものなのだろうと思う。

私は芸術の定点観測者でもなんでもないのでよくわからないが、アートの文脈というのはきっとそういうことなのだろう。国境を越えて互いに影響しあって新しい表現へと少しずつ変化してゆくのだ、たぶん。

例えば私は20年くらい前に森本晃司氏のサイバーパンクでディストピアな表現に「超スゲー!」となっていた。

Ken Ishii(ケン・イシイ)のEXTRAという曲のMV Jelly Tones(1995)より

0レンジ(オレンジ)~森本晃司作品集(2004)

この人はキャリアが長い割にはイラスト集みたいなのを出したのはこれが初だったんじゃないでしょうか。

こういうのは一例です。

それで、今もこういう表現があるんだなあ・・・的な漠然とした感覚で最初にミームの伝承的なものを感じ取り、それが現在の別のアーティストによるものだと再確認する・・・というパターンが多い。実際にアートの相互影響的なものがどういう経路を辿っているかは知る由もないし、直接に影響されたわけではないのかもしれないけど、自分が好きだと感じた作品に共通点めいた要素を見つけると、やっぱりなんだか嬉しくなりますよね。

例えばそれはこういう人達です。

Josan Gonzalez

未来の荒廃したロボシティの世界をゴリゴリ描いており、イラスト集とかにして販売しているようだ。

これとか大好き。

なんか核戦争を派手にやった後で地球温暖化による水位上昇でもしたのだろうか。めっちゃ水没している。あるいはロシアのあたりが完全に消し飛んで"The Void"となっていたり、日本の首都が大津になっていたりとかですごい。サイバーパンクで興奮する。

イラスト集の販売サイトはこちら。


Anna Cattish

この人は女の子をパンクな作風で描くのが最強の武器のようで、例えば下記のようなミュージックビデオのキャラクターデザインにもしっくりくる。絵柄も完全に確立されており、確かなカラテを感じる。

タイムラインを見ていたら、あるときMVを作成したよ!という最新情報が目に入ったので、私はすぐさまリンク先へと飛んだ。それがこちら。レニングラードというバンドの"Ju-Ju"という曲のようです。

Ленинград ft. Глюк’oZa (ft. ST) Жу-Жу / Leningrad ft. Gluk’oZа (ft. ST) Ju-Ju

昏い空に浮かび上がるネオンサイン、地表にひしめく屋台群、カワイイなキャラクター、乱れ飛ぶ銃弾と血飛沫、奥ゆかしさ……そういったものが、ロシアンミュージックのメロディアスでエモーショナルなサウンドと融合して爽快感を齎してくれる。これ、面白くて何度も観てしまいます。

ちなみにバンドメンバーが作中の登場人物に扮してめっちゃ楽しそうにポーズ取ってる写真がかわいくて好きですね。(というかバンドメンバーをアニメ化して作中に登場させているのかな?そんな気がしてきた。作中で思いっきりゴア死してますけど。)


この記事が参加している募集

コンテンツ会議

🍎🍏いただいたサポートはウナーゴンの進化素材となります🍏🍎 🌝🌚感想はこちらでも受け付けています🌚🌝 https://marshmallow-qa.com/unargon2030m