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EC111/FX13[金融リテラシー/高難度]政府の通貨防衛は奏功しますか(2024/5/13updated)

◎要約
通貨の投機は、歴史的に珍しくないありません。投機家はその国の通貨価値が割高と思えば、は、売り仕掛けを行います。その対象になった国は、自国通貨の価値を守ることに迫られます。最終的にその勝負は、その国の経済のファンダメンタルズで決まります。

◎本文
為替市場では、投機家とその為替投機の対象になった国で為替レートを巡る戦いが起きることがあります。投機家は、ある国の通貨が通貨価値がファンダメンタルズに比べて割高であると考えれば、売り仕掛けを行います。基本的にその評価が正しければ、その国の金融当局が通貨を防衛しようとしても、守り切れません。売り崩されます。

ジョージ・ソロスは1992年にクォンタム・ファンド(Quantum Fund)を通じて、ポンド売りを行い、投機に成功しています。イギリスは、景気が低迷しているにもかかわらず、ユーロ導入に向けたERM(欧州為替相場メカニズム)のレンジを維持することを優先していたため、ポンドは過大評価となっていました。英国中央銀行は、利上げやポンド買い支えなどの通貨防衛策を取りましたが、結局のところ、割高となっていたポンドを下げ止めることができませんでした。

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2012年から学生向けに金融リテラシーを高める教育を行ってきました。そのコンテンツや教育方法が完成したことで、2021年から大人の金融リテラシーを高めるサポートを始めることしました。noteへの投稿がそのスタートです。