店主「いらっしゃい！」

男「客じゃねえよ」

店主「じゃあ何のご用で？」

男「こんなへんぴな場所のこんなショボい店に客なんて来るのかと思ってな」

店主「何も買わないんなら商売の邪魔だから帰っとくれ」

男「買わないとは言ってない。買う可能性が１パーセントでもあれば店の中にいても良いはずだ」

店主「お前みたいな奴に買ってもらわなくって結構。さあ帰った、帰った」

男「この店の商品全部貰おう」

店主「あっ、ありがとうございます。五千万円です」

男「支払いはカードで」

店主「カードですか」

男「カードは使えないかな？」

店主「使えますよ。何回払いですか？」

男「使えるのか。やっぱりカードは止めて小切手で払おう。小切手は使えないかな？」

店主「使えますよ」

男「そうか、使えるのか。小切手も止めてUSドルで払えるかな？」

店主「大丈夫ですよ。ドルでもウォンでもユーロでも何でもオッケーです」

男「あー、そうなんだ。それじゃあ少しだけ買うのを減らそうかな」

店主「何を減らすんです？」

男「この鉛筆」

店主「鉛筆一本減らすんですか？」

男「いや、この鉛筆一本だけ貰う」

店主「やっぱり冷やかしだったなこの野郎！」

男「鉛筆買うって言ってるじゃないか」

店主「そうか、それならその鉛筆百万円です」

男「百万もする鉛筆がどこにあるんだよ」

店主「ここだよ、ここにあるんだよ」

男「わかったよ。それじゃあエア・○イで」

店主「何だよ、そのエア・○イって」

男「だからエアギターとかあるじゃん。つまりその、払ったつもり」

店主「あっそ。それじゃエア鉛筆ほれ」

男「また来る」

店主「二度と来るな！」