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採用大混乱時代に、企業と求職者はどのように立ち向かえば良いのか

PIVOT公式チャンネルで1ヵ月前に公開されていたこちらの動画。

転職活動中に感じたことが言語化されていてとても面白かったので共有します。

動画の概要

<目次>
0:00 ダイジェスト
0:59 採用大混乱時代を乗り越えるためのソリューション
6:38 企業はキャリアパスを明示できるのか?
10:49 トップのコミットメントがないと企業は生き残れない
12:49 スタートアップにおける採用・人事の重要性
16:02  自分の会社のクチコミを見よ
17:25 転職エージェントを上手く使うコツとは?
20:38 クチコミ以外で見ておくべきものとは?
23:39 50歳以降のキャリア形成どうすればいい?
28:42 求職者へのメッセージ/企業への提言

<出演者>
大澤陽樹(OpenWork CEO) @ohsawa_tw
北野唯我(ワンキャリア取締役 執行役員CSO) @yuigak
国山ハセン(PIVOTプロデューサー) @hasenkuniyama


「近年、1つの企業に社員を長く留めることが難しくなり、会社を辞める可能性が高い社員が増えている。このような状況から、2024年は採用市場が大きな混乱を引き起こす可能性がある」という予測から動画が始まります。そしてこのような時代に、企業は求職者に対してどのようなアクションを取るべきか、求職者は今後のキャリアをどう形成すればいのか、について語られています。


企業は求職者に対してどのようなアクションを取るべきか

採用大混乱時代を乗り越えるために示されたソリューションが下記です。

  1. 求職者のための口コミ

  2. キャリアパスの定義/明示

  3. トップのコミットメント

求職者にとって、企業の口コミは非常に重要な情報源です。実際にその企業で働いたことがある社員や退職者の声を聞くことで、求職者はその企業の雰囲気や文化、働きやすさなどを知ることができます。例えば、食事に行く際には食べログやGoogleマップの口コミを参考にするのと同様に、企業の口コミも採用を考える際には欠かせない情報です。そのため、企業は口コミ情報を積極的に公開し、求職者がより正確な判断をする手助けをすることが求められています。

求職者にとって、口コミ情報だけでなく、キャリアパスの明示も重要です。
例えば、日本でよく見られる総合職のようなポジションにおいても、具体的な業務内容や将来のキャリアパスが不透明であることが課題です。動画の中では「世界で一番ブラックボックスな職業」と表現されていました。

総合職として採用された場合、将来的にどのようなキャリアパスを歩むことができるのかは、求職者にとって大きな関心事です。したがって、企業側は明確なキャリアパスを提示することで、求職者の関心を引き、自社を選ぶ動機付けを行うことが求められます。

一方で、私が転職活動を行う中で感じたことは、具体的な業務内容や将来のキャリアパスをきちんと定義している求人情報や企業は少ない、ということです。もちろん、数年前から比べると増えては来ているものの、大部分が定義できていない、というのが個人的な感想です。このような状況は、求職者にとっては不透明感を増幅させ、適切なキャリア選択を困難にします。企業が求職者に対して具体的な情報を提供し、透明性を高めることが、双方にとって望ましい状況の構築に繋がるでしょう。

また、このような時代において、採用の重要性を理解している経営者や役員は多いものの、その実行が難しい場合もあると語られています。それでも、トップ層の積極的なコミットメントがなければ、会社の採用戦略を成功に導くことは難しいでしょう。トヨタ自動車のように、経営陣が採用に関する重要性を認識し、主導的な役割を果たしている企業は、他社にとっても良い参考例となります。

求職者は今後のキャリアをどう形成すればいのか

求職者側はこのような時代にどのようにキャリア形成をすればいいのかについても触れられていました。具体的には、

  • 自身の勤めている会社の口コミを見る

  • 企業の発信情報を見る

というようなことが語られていました。

コロナ禍によりハイブリッドワークが一般化し、社内の交流イベントが減少したことで、上司や先輩との接点が減り、自身のキャリアの展望が見えにくくなっています。このような状況下では、自ら危機感を持ち、自身のキャリアを考える必要があります。そのために、自身が勤めている会社の5~10個上の先輩社員の口コミを参考にすることがお勧めされていました。

口コミ以外では、企業を立体的に見るために「企業からの発信を見る」ことが大事とのこと。その理由は下記の通りです。

  • 企業の採用サイトやYoutubeを見ることで、その企業がどのような姿勢で採用を行っているかを総合的に捉えることができる

  • 企業が変わろうとしている意欲があるかどうかを見ることができる

本気で取り組んでいる企業は、キャリア採用に関する情報を詳細まで開示し、採用に向き合っています。一方で、採用に対して嫌々取り組んでいる企業は、最低限の情報しか提供せず、トップのコミットメントも低い、ということが語られていました。企業の採用姿勢が、その企業の価値観や将来性を反映するのでしょう。

その他、50歳以上のキャリア形成については下記のようなことが語られていました。

  • 自分の資産ポートフォリオをしっかりと作っておく

  • 複数の収益源、コミュニティを作り、自分の活力が湧く状態を作る

  • 20代は専門性、30代は経験、40代は人的資産、50代は総合格闘技

  • 国策を理解し、その流れに沿う

特に気になったのが「50代は総合格闘技」という言葉で、50代の自分がビジネスの世界で信頼されてきたかどうかで評価されるリファラルの世界を迎える、ということを指しています。

50代に突入した途端、これまでの実績や信頼が問われるような感覚で、果たしてこれまでの自分の経験や能力で十分なのだろうかと自問する未来が少し見えた気がします。そんな未来にならないよう、今からしっかりと自分のキャリアに向き合って前に進んでいきたいと思いました。

ということで、たくさんの気付きを得られた動画でした。気になった方はぜひ動画でご覧ください。

それではまた。

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