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決して負けずに強く咲きたい

最近、『大人になると時間が足りない』というのはそれだけ大人になってからの人生が忙しなくて、楽しくて、辛くて、濃くて、とても充実しているからなのだろうなと改めて感じることがあります。

GIGに入社して2年と4ヶ月経とうとしているのが全く実感として湧いてきていないままあっという間に時間が流れてきたんだなとこのnoteを書くために振り返りながら感じました。
そんなGIGを今月をもって卒業します。

今回は折角なので、退職エントリを書いてみようと思います。
偉そうなことを言えるほどの経験値や社会的な地位があるわけではないですが、GIGに少しでも興味を持っていただけている方や同じくモノづくりやその手段としてWebエンジニアを目指している方のキャリアパスの一助になればと思いつつ、個人的な振り返りと宣言も含めて書き留めておこうと思います。

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退職理由

前職時代、新入社員は入社後3ヶ月以内の目標の一つに『3ヶ月先、半年先、1年先の自分を想像し目標を決める。その逆算から1ヶ月、1週間の目標を決め上長と共有する』というのがありました。
その当時からこれを心がけて日々過ごしてきていましたが、GIGに入社してからはKPTなどにも実務で触れることが多くなったのもあって、半年・1年のタイミングで個人的に棚卸しとKPTをするようになりました。

今回の退職理由はそれらの振り返りと耳にしたこともある人がいると思いますが『人・仕事・金』の3軸から考えを整理して出しました。

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1. 大切にしている部分でミスマッチがあった
GIGは今年で4期目を迎えるまだまだ若い企業です。
会社成長のためにも即戦力となる人材や、熱意ややる気のあるメンバーが必要なフェーズだったため、中途採用者(転職組)が多く在籍しています。

ただ、その割には挨拶であったり敬語であったり、社員同士の距離感といった社会人としての基礎的な部分に不安や疑問を感じるメンバーが残念ながら少なくありませんでした。

1期目〜2期目くらいは目立って気になることはあまりなかった印象でしたが、徐々に気になるシーンが増えてきてしまい、合わないなと感じることが増えていきました。


2. 社風やメンバー間の雰囲気の変化についていけなかった。
僕はGIGが1期目の頃にジョインさせていただきました。
加えてSI事業部といって出向がメインの事業部で活動していたので、自社に戻るのは月に一度ある全社会議のときがメインでした。
その中でGIGの雰囲気が変わっていってしまっている様をまざまざと感じたのも理由の一つです。

入社当初はメンバー同士、距離感も程よく良い繋がりと関係性ができていたと感じていました。
同期・同職種のメンバー同士お互いに教え合ったり切磋琢磨してお互いに成長しあえる関係性で、業務外の時間でも「○○を作ろう」という話になると声をかけられたメンバーも主体的に動いて課題制作やハッカソンにチャレンジする、そんな関係性だったなと感じていました。

(制度としてはなくなってしまいましたが)当初は社内課題と題してそれぞれ違う事業部からメンバーを集めて社内ツール開発を行っていた時期もありました。
それぞれの職種が集まって業務後の時間にサービス開発を進めるというものでしたが、業務上関わらないメンバーとの関係性を作れるいい機会でもあったと思うし、お互いのストロングポイントやスキルセットも把握できて事業部を超えた良い信頼関係が作れていたと感じています。

この1年近くで気付けば変わってしまっていたんだなと気付きました。
会話やノリが業務中、飲み会関わらず学生感が一時期非常に目立つ時期があり周囲のメンバーとの距離感も社会人同士の距離感というよりは友達同士の距離感という言葉が似合いそうな雰囲気が強くなってきたと感じました。

業後の時間でも、業務と同じ職能においての個人活動や業務に紐づく作業をしているメンバーの方が、僕が入社した当初は当たり前にいたので、余計に目についてしまっていたということはあると思いますが、そういったコミュニケーションや関係性よりも純粋に友達としての距離感や会話が目立っていたように感じていました。

(これは根深い議論だと思いますが)中途採用だと『その会社での所属歴』か『業界歴(社会人歴)』どちらで敬語を使う使わないを決めれば良いのかという双方の考えに依存する部分もあいまっていたとは思いますが、上述したようなノリな空気感の中で心無い言葉をかけられたり、後輩にタメ口で話しかけられるなど残念な気持ちになるシーンが増えてきてしまっていました。


3. 刺激のあるメンバーと出会えなかった
GIGに入社して得られたかけがえのない資産の中に彼との出会いは欠かすことができません。

彼とは同期と3人でAlexaアプリ開発のハッカソンに参加したり、今進めている事業の原型をともに進めたりと業務でこそ関わることはなかったけど、業務外で一緒に進めることが多くとても刺激的な関係性でいられていると感じています。

僕は本当にGIGに入社するまで胸を張って「JavaScript出来ます」と言えるほど前職でJSに触れてこなかったので、GIGに入社してから出来るだけJSの理解を深めることを日々意識していました。
その中に日常生活をJSで書くということをしていた時期がありましたが、そんなことにもちゃんと突っ込んでくれたりレビューしてくれたりととても優しいやつです。

彼は今起業しますます事業を推し進めていくフェーズに入っていて、モノづくりを楽しめる人を増やし、モノづくりをする人達を支えていく側に回るために全力で活動を進めています。

彼をはじめ、全くの同日入社した同期や黎明期をともにSIメンバーとして頑張ってきた諸先輩方、数少ない業務外の作業や業務を進めるにあたって沢山やり取りをしたメンバー、他部署の方々と出会えたことで、『作り手として技術力を高めていこう』『ビジネス観点の視点・視座を身に着けよう』『もっとアグレッシブに情報収集して、アウトプットもしていこう』と今のベースとなるような行動指針やマインドを自分の中で育てられたと感じています。

僕がGIGに入社した目的の一つに『フロントエンドチームとして開発を行いたい』というのがありましたが、その点において彼のようなエンジニアとの出会いや仲間を増やしたいという点は、僕自身SIとして出向していたため社内のエンジニアメンバーと信頼関係を構築しきれなかったこともあり、望んでいたようなスケール感で達成できなかったことは残念です。

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仕事

そもそも前職を退社した理由にも紐づきますが、僕がGIGに入社する時に設定した達成目標と達成有無をまとめました。

半分近くは達成できたと感じています。
それだけ多くのチャンスや機会を与えていただけたことはとても有り難く幸せな環境で勤めさせていただけていたと感じています。

達成できなかった項目に関しては今のGIGのフェーズでは達成が難しいと判断したことと、GIG入社時に描いていたキャリアパスと2年GIG社員として活動して出来るようになったスキルセットと思考からキャリアパスも変わり更に出来るようになりたいスキルも変わったため、退社を決めました。

当初の想定とは大きく変わりましたが、それでもこれだけのことを出来るようになる機会やチャンスはGIGだったからこそこの速度感で得られた面も大きいと感じています。


総じて感じた(学んだ)ことは、「これがスタートアップの一つのカタチ」ということでした。

「大凡、この流れでどの企業も成長していく」みたいなざっくりとしたロードマップやあるあるな流れというのはあるのだろうと素人ながらに推測していますが、その上で代表の舵取りというのは大切だと考えています。

今のGIGの状態が良いものなのか悪いものなのかは僕自身経営者経験や知識があるわけでもなく社会人経験も浅いので言及できませんが、今回GIGとしての舵取りややり方に僕自身が合わなくなってしまったということなのだろうと感じています。

何事も複数人が集まれば一朝一夕に進まないこともあると思います、企業として掲げている目標から逆算して優先的に解決するべき課題もあれば、代表や取締役といった決定権を持った人間だけが解決できること、メンバーが解決できることそれぞれのレイヤーの課題があると思っています。

その中で、僕らプレイヤーだからこそ解決できたことももちろんあったと思っていてその点においては活動力不足は否めないと感じています。
タラレバの話になってしまいますが、「もっとこう動いていたら…」「こう巻き込んでいたら…」というのは尽きないです。

このnoteにも書きましたが、やはり何かを変えたいときは仲間を増やして徐々にデファクトスタンダード化させていくのが良いと感じています。

僕らメンバー側が解決できた課題、それに対しての速度感や達成度、違うレイヤーの方々が解決できたが優先度が僕の求める優先度ではなかった点が細かく積み重なって退社の意思が濃くなりました。

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金銭面に関しては、ほぼ不満はありませんでした。
前職退社時と比較して圧倒的に年収が上がっているし、それに見合った評価を半年に1度の評価面談で評価していただいてきたと感じています。

規模が大きくなればなるにつれ、代表が直接見聞きできるメンバーにも限りが出てくるため直属の上長がどれだけ見てくださっているか、評価してくださっているかが鍵になると考えていますが、そういった面でも僕の場合は8割の期間を一人で出向していたため上長と業務的に関わることが少なかった中でこれだけ評価してきていただけたことは感謝の気持ちでいっぱいです。

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でもやっぱりいい会社だった

ここまで書いて、どうしても退職理由はポジティブに書きづらくネガティブな印象を与えてしまう内容になっていますが、決して悪いことばかりだったわけでは勿論ありません。

入社時の面接のことは今でも鮮明に覚えていますし、職能としてもできることは圧倒的に増えました。
社会人としても多くのことを教えていただきましたし、本当に初期からかけがえのない多くの仲間に支えていただいて教えていただいてきて成長できたと感じています。

1期目から所属していて、たった4年でこれだけ仲間が増え制度が着々と出来上がっているのは本当に凄いことだと思います。
バックオフィスや取締役、代表とそれぞれの方々が頑張って推し進めてくださっている反面、動けるように売上を作りクオリティを担保しているミドルマネジメント〜プレイヤー層もそれだけ素晴らしいメンバーが揃っているのだと改めて感じています。

僕自身、社内メンバーと業務で関わることはほとんどありませんでしたが出向先の業務についてソースコードは勿論デザインやプロジェクトマネジメントと色々なことを相談させていただいたり助けていただいてきました。
それだけ力になろうとしてくれる、頼れる仲間に恵まれていたことは本当にかけがえのない出会いだったと思うし、すごく良い企業だと感じています。

社内課題でサービス開発のいろはを学び、事業部を超えて仲間と信頼関係を構築でき、そこで学んだことを業務に活かすことが出来るので技術的にも本当に成長させていただけたと感じています。

社内ではMVVが伝わりづらいというお話がちらほらと出てきます。
確かに自分も企業としてのMVVとしてはイメージしづらいなと感じていましたが、実はGIGのメンバーとして過ごしているだけである程度は体現していたのではないかとも思っています。

テクノロジーとクリエイティブで世界をより良くする

よく会話に出てくるのはこれが『誰の世界』なのかというところです。
その時大凡対象がサービス利用者や使い手の人たちが前提にあった上でイメージしづらくなっていると感じていました。
企業のMVVなのでビジネス的にはそれで当たり前だと思うし、それが普通ですよね。
ただ、ミニマムに捉えれば何もクライアントとは限らず仲間でも隣のデスクに座っているやつでも良いわけです。
実際、僕は社内課題やメンバーと出会ってきてテクノロジーを学び、困ったときメンバーに相談し打開策を出して壁を乗り越えることで成長してこれました。
それはひいてはここまで関わってきてくれたメンバーが僕という世界を良くしてくれたという側面もあると思うわけです。

そう捉えたらGIGのMVVは大切なことを教えてくれるものだと感じていますし、それを学べる最適な環境だとも思います。
(ただ自身が所属している企業…チームの視点として視たときに全員が同じ方向を向きづらいのはあったと思います)

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今GIGとしてまず設定している目標値に対しての仕組みづくりや課題解決を上層部のメンバーは全力でやってくださっていると思っています。
僕はそれよりも現場で肌で感じていた課題の方が優先度が高いのでは?と感じていたので、そこでミスマッチが発生してしまいましたが仕組みづくりや制度改革を推し進めていきたい方はとても楽しめるし活躍できるのではと考えています。
先程記載したMVVに関してもこれからメンバーが増えていけば、その分メンバーにまた浸透させる必要が出てくる、それをどう行っていくのかを一番近くで見れるのもGIGで働く旨味ではないかと考えています。

今所属しているエンジニアのメンバーは『GIGで働くことのメリット』をこれから醸成させていくフェーズだと考えています。
着々と開発〜運用・グロースを進めている自社プロダクトもあるので、より価値やブランド力を高めていきながら土台を作り込んでいけることはサービス開発が好きなエンジニアにとっては一つのメリットかもしれません。

また、受託開発もこれまで蓄積されてきたGIGのブランド力やクライアントが多いため好案件に携われる機会も少なくないと思いますし、表現力・技術力の高いデザイナーも在籍しているので、始まりの村を出発したWebエンジニアの方は実装スキルも高めていけると思いますしそもそも現場で何を意識するべきでどこまで責務があるのかという視点も学べる機会が多いと思います。

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心残り

唯一あるとしたら、初めて社内開発で作りその後グロースもした社内FAQサイトをより良くしてリリースして運用まで持っていけなかったことです。

社内のクリエイター同士が日々の業務の中で行き詰まったり、調べても解決できない課題があったときに社内メンバーに気軽に質問できるというツールでしたが、今後オリンピック・パラリンピックもありよりリモートワークが当たり前になっていったときに、あのサービスは効果を発揮すると思っているのと、そえれまで頑張ってきたメンバーの頑張りがちゃんと日の目を見ないと思うととても心苦しいです。
誰かが引き継いで達成してくれることを願っています。

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今後の活動について

フリーランスとして今後は活動していきます。

GIGに入社した当初はWebGLやcanvas要素を使いこなしてグリグリ動く楽しめる要素も盛り込んだサイト制作ができて、それをデザインから作れる。
そんなエンジニアを目指していましたが、GIGでエンジニアとしてキャリアを積んで、ビジネスロジックや設計から考えてサービス開発をすすめることの方がキャリアとしても濃くなったし、やり甲斐も感じるようになってきました。
SIとして出向していた期間、新規制作・運用〜保守と様々なサービス開発に携わってきたことは大きいと思います。

その中でPMが回してくれるスクラム開発の手法や用意する資料の粒度、資料の置き場所、運用云々や参画しているメンバーの方が前向きなのかそうではないのか、楽しく開発してるのか見合っていないスキルセットを求められてしまっているのか等々チームマネジメントやチームビルディングに興味関心が向いてきました。

ただ、まだ自分なりのチームビルディングや「俺だったらこう回す」という明確なディティールは描き切れていない点と、チーム開発自体もっとあらゆる規模感・メンバー数・フェーズの開発に関わってみたいと考えています。

上記を満たすためにフットワーク軽く色いろなところに貢献できるフリーランスを選びました。
まずは2年、自分のストロングポイントのデザインとフロントエンドの牙をより磨きながらいろいろなチーム開発に関わらせていただいて知見をためていこうと思います。

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