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ショートストーリー『彼女がゲーセンへ行こうと言ったから』


 《彼女がゲーセンへ行こうと言ったから》

ボクの好きな時間、ボクの好きな場所…。
昼下がりの喫茶店。
それは、やわらかい陽射しの、
のどかでのんびりとした午後だったり、
ギラギラと太陽が燃えている、
うだるような暑さの、
もうどこへも動きたくないような
のんびりした日だったり、
シトシト雨の降るジメジメうっとおしい、
それこそ動くのがおっくうな
のんびりした日だったり…。
そう、いつもボクはのんびりしている。

17才、…じつはあと3日で18才。でも、
そんなに早く大人になんかなりたくない。
年を取るのさえゆっくりしたい。
世の中の異常なほどの速い動きに
惑わされることなく、
のんびりと自分のペースで生きて行きたいと、
いつも思っている。

“牛はのろのろと、ゆっくり歩く…”
とかいう有名な詩人の詩があったけど、
ボクはその詩が好きだ。
人間、あくせく生きても一生、
のんびり生きても一生。
結局同じような気がするし、
それならあの詩の牛のように生きるのが、
ボクには合っているような気がするから。

親が望むから入った高校も、
やっぱりボクには必要ないと感じ、
自分の判断で辞めてしまった。
成り行きまかせの人生になるかも知れないけど、
ボクはとにかく、その道を選んだのだ。


その日もボクは、相変わらずのんびりしていた。
ブラブラ散歩の途中見つけて入った喫茶店。
窓際のテーブル。
外の天気は、曇りか晴れかわからないような、
暑くもなく寒くもない中途半端な、でも、
のんびりとした昼下がり。

ボクは〈今日のおすすめ〉という
マンデリンを注文した。
ちょうどいい。
コーヒーは何と言っても、苦みとコク重視。    
窓からボーッと外を眺めながらの、
そんなコーヒータイムが、ボクは大好きだ。

ただ、ウエイトレスは無愛想だった。
ちょっと乱暴にコーヒーをテーブルに置き、
無表情のまま一言も口をきかずに
向こうに行ってしまった。
ま、彼女を見ながらコーヒーを飲むわけじゃ
ないから別にどうでもいいけど。

でも正直なとこ、
それがボク好みのカワイイ子だったりすると、
たまにチラチラッと見たりもするんだけど。
今日みたいな日は
何にも考えずにボーッと出来る。

でも、何か調子が違っていた。
外の景色を眺めていても、
どうも落ち着かない感じがする。
なんか、誰かの視線を感じる。
少しイラついて店の奥の方へ目をやると、
…あのウェイトレスだ。
彼女が、ジーッとボクの方を見ていたのだ。
一瞬目と目が合い、
すぐに窓の方へと視線を戻したが、
何故かボクの目には外の風景は映らず、
彼女の残像が残ってしまった。
何でボクを見てるのかわからない。
一目惚れ?…なんてまさか…ね。

たしかにボク好みではないが
とくに嫌いなタイプでもなく、
残像の彼女はやはり無表情で、
だけど間違いなくボクを見ていた。
なんかヘンな感じ。

まだ冷め切らないコーヒーを飲み干し、
ボクはそそくさとレジへ向かった。
しかし、出てきたのは彼女ではなく、
マスターらしき人にお金を払い、
ボクは店を出た。


その30分ほど後、
ボクと彼女は繁華街にある
ゲームセンターにいた。

ここはとにかく、なんかうるさい。
一人では絶対来ないところだ。
ここに来たのは、
成り行きと言えば成り行きなんだけど…。

「なァに、もうゲームオーバー?」
ちょっと人を小バカにしたような調子で
彼女が言った。
そうだよ。その通り。
ボクはこういうのあんまりやり慣れてないんだ。
普段ボクはこんなとこ来ないし、
来ても出来そうなのは、
この車のレースぐらいで、しかもうまくない。
だからちっとも楽しくない。
なんでボクをこんなとこに誘うんだよ。
…と言いたかったけど、
「じゃあなんでついて来たの?」
と言われそうで黙っていた。

ホントだ。なんで来たんだろう。
あの店を出て、家へ帰ろうと歩き出し、
小さな公園の入り口にさしかかった時、
そこからいきなり一人の女の子が出て来て、
ボクの前をボクと同じ方向に向かって
歩き始めたんだ。

追い抜こうとすると、
なんかまるでボクの動きを見透かしたように、
彼女は微妙に蛇行してブロックする。
ヘンな気はしたけど、
まいいか、急いでるわけでもないし…と、
ボクはしばらく彼女の後ろを歩くことにした。

でも、
前にいるんだからついつい見ちゃうんだけど、
彼女なかなかプロポーションがいい。
ボクだって男だ。
彼女の刺激的なスタイルにはやっぱり
見とれてしまう。
黒のキャミソール風のワンピース。
下着そのものって感じ。
まるでモデルのような長い足が、
スラリと伸びている。
背はボクより少し高いかも知れない。
いや、もしかしたらハイヒールのせいか…。
髪が短く、いっぱい露出している背中が眩しい。

ちょっとドキドキしながらも、
やがて何となくまわりの目が気になり始めた。
別に彼女の後をつけているわけじゃ
ないんだけど。
そろそろ無理にでも追い越して行こうと思った
その時だった。
ボクとしてはあんまり信じたくないことが
起こったのは…。

彼女のその、
ちょっとセクシーでかっこいい容姿とは
とうてい不似合いな音がしたのだ。
お尻から。
いや、そんなに大きな、もちろん下品な
音ではなかったけど、
はっきりと聞こえてしまった。

ボクは思わずドギマギしてしまい、
しかしとっさに「すいません」と言って
彼女の前に出た。
すると、足早に去ろうとしたボクの背中に、
「ねぇ、ちょっとォ」
と、彼女の声が追って来た。

「はい?」
とボクは振り向いたが、足は止めなかった。
「ねぇ、待ってよ」
と言われてはじめて立ち止まり、
彼女の顔を見てあっと思った。

それは、さっきの喫茶店のあの無愛想な
ウエイトレスだったのだ。
だけど、あの無表情だった顔が、
今は眉が八の字になり、
ちょっと照れた感じで、なんか可愛いかった。

でもボクは、ますます困ってしまった。
何しろたった今、
彼女のあの音を
間近で聞いてしまったばかりだし。

「あ、あの、何ですか?」
「バカ」
…と言われても困るけど…。
「聞こえたでしょ?」
「え? いえ、何も…」
「ウソつき。
 じゃなんでアンタがスイマセンなんて
 言うのよ」
「あ、あれは…追い越したかったから…」
「ウソ。優しいつもり? 
 そんなのちっともうれしくなんかないわよ」
何なんだよ。
じゃあどうすればよかったんだよ…
と思ったが、言葉は出なかった。

彼女は、ちょっとツッパった感じもあるが、
やはり照れが混じり、
ボクはまたそれもかわいいと思った。
「責任とってよ」
「え?」
何だか話がややこしくなりそうな雰囲気だ。
こんなスチュエーションじゃなきゃ、
彼女のような女の子と話が出来るのは
けっこうラッキーなことなんだろうけど、
今はとにかく早く行っちゃいたかった。

こんな時、一体何を話せばいいのか…。
それにこれじゃ彼女のペースでしか
何も言えない。
まったく…。

「ね、ちょっとつきあってよ」
「え?」
「いや?」
「いや、…じゃないけど…」
「だったらつきあって」
「あ、でも…」
次の言葉が出て来ないうちに、
彼女はボクの腕をとって歩き出した。
ボクだって男だ。
その腕を振りほどく力がないわけじゃない。
だけど何故かボクはそうはせず、
彼女のむき出しの肩の、
ほんのり甘酸っぱいような匂いを感じながら、
そのまま歩き続けた。


で、ボクは今ここにいるってわけだ。
でも“責任とる”って、こういうこと?
一緒にゲーセンへ来て遊んで…。
だけど、だいたいなんでボクがあんなことで
責任とらなきゃなんないのかわからない。
でもま、いいか…とは思っても、
やっぱりここは好きじゃない。
空気悪いし、うるさいし…。
そういう意味では、
たしかにボクは罪を償っているというか、
刑に服しているようなもんだ。

「ねえ」
いきなり彼女の顔がボクをのぞき込んだ。
鼻と鼻がぶつかるほどの至近距離だ。
驚いたボクの両目が思わず寄った。
「アンタまだわかんないのォ?」
彼女が周りの音に負けないように大声で聞く。
「な、何が?」
ボクも大声で聞き返す。
「何がって…、ダメだこりゃ」
何がどうダメなのか言えっての。
「ねえ、よく見てよ。あたしの顔」
なんか、従うしかなかった。

あらためて近くで見ると、
少し怒ったような表情の彼女は、
さっき喫茶店で見た感じよりずっと若く見えた。
さっきは多分22~23才ぐらいかと思ったけど、
今はボクと同じか、せいぜい1コか2コ上に見える。
女って、背景や雰囲気で
ずいぶん変わるもんなんだなと思った。
「まだ思い出せない? 
 アンタってホンっトにぶい。
 ちっとも変わってない」

彼女は一体何を言ってるんだ?
思い出す…ってことは、
過去にどっかで会ってるってことで…えっ?

「あたしよ、あたし、リョウコ!」
「リョウコ?…って、あ、…カ、亀田?」

言われてやっと思い出したのは、
中学三年、いや、
二年の時に同じクラスだった亀田涼子だった。

しかし彼女とは当時、
全然と言っていいほど話したことなかったし、
おそらくすれ違う時以外3メートル以内に
近づいたこともないほど無縁で、
それから3~4年も経てば、
まして相手は女で、
化粧なんかでどんどん変わる。
思い出せなくても仕方ないだろう。
しかも、まさかこんなふうに会うなんて…。
ボクがにぶいなんて、ちょっと心外だ。

とにかく彼女のことなんて、
名前以外何にも知らないんだから。
名前を思い出しただけでも不思議なくらいだ。
でも、
相手の正体がわかったらおかしなもので、
それまで多少あった警戒心がなくなり、
ほんの少し気持ちがラクになった。

「出よう」
ボクは言った。
「なんで?」
彼女が聞く。
「なんでって…」
「楽しくない?」
「全然」
「…そう。OK。出ましょ」
今度はボクの方が半ば強引だった。
とにかく、もっとラクになりたかったから。


繁華街の空はすっかり黄昏れ、
あちらこちらで人工的でカラフルな光が
点滅し始めていた。
それはボクにとって目にもやかましい
光景だった。

ゲームセンターを出てすぐ、
「リョウコ!」
「あれ? 
 今日はまた相手がずいぶん若くない?」
「お金持ってんの?カレ」
3、4人のいかにもこの辺りに相応しい、
と言うより、この辺りでしか生きられそうもない
感じの女のコたちが、彼女に話しかけて来た。

「うっせーなァ、あっちけよてめーら!」
彼女が言い返す。
ボクは驚かなかった。
なんか意外でもない気がしたから。
「アレレ? 何テレてんだよ、リョウコ」
「行けっての。ぶっとばすゾ!」
彼女たちは笑いながら行ってしまった。

「ねえ、どこ行くのよ」
しばらくして彼女が聞いた。
「いや、別に決めてないよ」
もうボクもため口だ。
「静かなとこへ行きたかったんだ。
 何ならキミは帰っていいよ」
「何それ? 
 出ようって言うから出て来たんじゃない。
 …勝手なんだから」
あ、そうだ。
別に一人で出て来てもよかったんだ。
何だってボクは
彼女まで引っぱり出しちゃったんだろう。

「ネ、静かなトコなら1コ知ってるよ。
 あたしについといでよ」
そう言った彼女の目が、
一瞬妖しく光ったように見えた。
きっとネオンの反射のせいだ。
何だかわかんないけど、
まいっか、成り行きだ…と思って、
「うん、いいよ」
と答えたボクの目も、
きっと同じように光ったに違いない。


「ね、けっこう静かでいいでしょ?」
ベランダの手すりに肘を乗せ、
頬杖をついた彼女が言った。
ボクも隣で同じ格好をしていた。

見下ろせば、
たった今歩いて来たネオンきらめく繁華街。
目の前に広がる夜空には、
それと対照的に星たちがか弱く光っている。

来てみなければわからないけど、
都心に建つマンションでも、
11階ともなると意外に静かなものだ。

連れられて来たのは、
彼女の住むマンションだった。
向こうの方に新宿の高層ビル群が見える。
繁華街のネオンサインや、
おびただしい数のビルの窓明かり。
とても人工的なものだが、
こうしてみると東京という街は、
夜見るために出来ているのかと思うほど美しい。

彼女は、
こんな夜景をいつも見て暮らしているのか。
ボクなんか六畳一間のアパートで、
こんなのはせいぜいテレビで見るだけだ。

それに比べてここは、ワンルームとは言え、
ボクの部屋の優に三倍はありそうな広さの
豪華マンション。
家具だって、
多くはないがハンパな代物じゃない。
ボクと同い年の、
たかだか17~18才の女の子が、
喫茶店のウエイトレスをやってて住めるような
とこじゃない。

さっきの彼女の友達らしい女のコたちの話から、
彼女がこんな暮らしが出来る理由は
だいたい見当がつくけど。

ボクは吸っていたタバコを挟んだ指を開いた。
赤い点がクルクルと落下し、
暗闇に吸い込まれていった。


「アンタって、やっぱりニブイ」
まただ。今度は何なんだ?
「ずーっとそうやって
 外ばっか眺めてるつもり?」

そら来た。
ボクを見て微笑む彼女の目が、
妖し気に輝いている。

そう、ボクだって男。
こんな時、
彼女が何を考えているのかぐらい想像はつく。
だけど、だけどボクは…。

「アンタ、
 ちっとも気づいてくれなかったみたいだけど、
 あたし中学の時、
 ずっとアンタのこと見てたのよ」

その言葉は想像してなかった。
そう、ちっとも気づかなかった。
だからニブイって言うのか…。
だけどそんな素振り…、
第一こっちが彼女に興味なかったんだから、
気づかなかったとしても
しょうがないじゃないか。

ボクは、じっと彼女を見つめていた。
「ねえ…、もォ、あんまし見ないでよ」
そう言って彼女は、
軽く体当たりするようにボクに抱きついて来た。

髪の香りが鼻をくすぐる。
「さっき、…夕方、
 アンタあたしのあんな恥ずかしい音
 聞いちゃったんだから、
 責任とってくんなきゃ…」

もう、そんなこと言わなきゃいいのに…。
なるほど。
しかしなんてくだらない責任のとらせ方なんだ…
と、ボクは思った。
そう思いながら、
はじめて彼女の背中に手を回した。

「あっ」
と言って彼女は一瞬体を硬くしたが、
すぐにまた力を抜いた。

だが、
その時ボクの唇の片端が少し上がったのを、
彼女は見ていない。

まさか彼女は、
ボクを客として部屋に招いたわけでは
ないだろう。
ボクがお金なんか持ってそうでないことは
一目瞭然だし、
もしそんなつもりなら、
ボクは彼女を絶対許さない。

許さない…? 
そう思った時、
ボクの胸が一つ大きな鼓動を打った。
それは、
心臓の底から脳天へと何かが突き上げられた
ような鋭い衝撃だった。

ボクは思いっ切り強く彼女を抱きしめた。
「えっ? ちょっ、ちょっと…痛い」
「あっ、ご、ごめん」
ボクはハッとして力を緩めた。
「ああびっくりした。どうしたの急に?」
「いや、別に…」
「アンタ、女の扱い、慣れてないわね。
 あー、もしかして…。
 いいわ、あたしにまかせて」

また大きな鼓動が来た。
いかにも経験豊富だという態度で、
彼女はボクを部屋の隅にある
ダブルベッドへと導く。
例の鼓動が連打し始めた。
ベッドの前で立ち止まると、
彼女はキャミソールのストラップを
肩から外した。
鼓動は大きく早くなり、
この時にはもうそれは、
ボクの頭の中を支配していた。

「さァ、いらっしゃい」
彼女がボクに手を差し伸べて言った。
なんてふざけたイヤらしい言い方だ。

次の瞬間、ボクは言葉にならない声を発し、
彼女の胸を両手で思いっ切り突き飛ばしていた。
彼女はベッドに吹っ飛び、バウンドした。

「な、何すんのよ?!」
ボクはさらに彼女に飛びかかると、
そのまま彼女に馬乗りになって、
その細い首をわしづかみにした。
そしてゆっくりと指に力を込めてゆく。

「さァいらっしゃい」と言った彼女の声が、
何度も何度も頭の中にこだまし、
それは次第に別の声に変化し、
やがてボクの母の声へと変わっていった。


昔…、ずーっと昔、
少し開いたドアの隙間から、
小さなボクは見ていた。

フワフワと踊るシーツ。
その下に見え隠れするごつい醜い足と
それに絡まる白く美しい足。
きしむベッド。

若くきれいな母は、
声を押し殺しながら呻いていた。
その時もボクの心臓は、
大きく早い鼓動を刻んでいた。
父は単身赴任中だった。

次の朝、
母は何事もなかったような顔でボクを起こし、
朝食を作り、食べ終えると学校へ送り出す。

ボクが出かけたふりをして、
玄関の前の茂みに隠れて見ていると、
しばらくして知らない男が玄関から出て来た。
そしてキョロキョロと辺りを見回し、
誰も見ていないことを確かめると、
足早に去って行った。

次の日は別の男。その次の日はまた別の男。
…そんな映像が脳裏を巡っていた。


ボクは彼女の首をつかんだ指に、
次第に力を加えて行った。
「ウググッ…くる、しい。…なんで…?」
大きく見開いた目でボクを見ながら、
こんなことをされるわけを聞こうとする彼女。

やがてその声も声でなくなり、
のどから絞り出されるただの音に変わり、
そして…消えた。
必死でボクの手をほどこうとしていた両手も
力を無くし、シーツの上に落ちた。

頭の中の熱い鼓動が、
だんだん失速して行った。
ボクはグッタリした彼女の首を放し、
ベランダへと向かい、
ふと立ち止まると彼女を振り返った。

「キミがいけないんだ。ボクを誘うから。
 あのまま帰ってしまえばよかったのに…
 ゲーセンへ行こうなんて言うから…
 でも、…これも成り行きだね」

ベランダから夜空を見上げると、
いつの間にか高層ビルの上空に、
上の方が半分欠けた月が小さく輝いていた。


次の日の午後、
ボクはいつものようにブラブラと散歩に出て、
昨日の喫茶店に立ち寄った。

「いらっしゃいませ」
「今日のおすすめコーヒーは何?」
「えっと、今日は、ハワイ・コナです」
ハワイ・コナは酸味が強い。
…ま、いいか。
「じゃあ、それ」
「はい、かしこまりました」

愛想のいい笑顔のステキなウエイトレスが
運んで来たコーヒーを飲みながら、
ボクはボーッと窓の外を見た。

あ~あ、あと2日で18才か…。
昨日と違ってやわらかい陽射しの、
とてものどかな、
やはりのんびりとした昼下がりだった。


             ~End~


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