見出し画像

岸田総理も大変なのかも 1/3 岸田、遅すぎ!?

 「増税メガネ」や「増税クソメガネ」などと称される岸田総理ですが、もしかしたら、無理難題に押しつぶされている可能性もあります。

 先に申しておきますと、私は岸田総理・自民党を支持してはおりません。しかし、ことわざ・故事成語にはこんな言葉がございます。

「燕雀安くんぞ鴻鵠の志を知らんや」
(えんじゃく いずくんぞ こうこくの こころざしを しらんや)

 この直訳は「大きい鳥の考えていることが、小さい鳥に理解されることがあろうか。いや、理解されるはずがないだろう。」みたいな感じです。

 つまり、「地位の高い人間が考えていることが、地位の低い人間には理解されない」ということです。

 もちろん、総理を高尚な人間と申している訳でもないし、国民を下衆と表現している訳でもありません。
 しかし、地位の差は必ずあり、見えている世界も異なるでしょう。





1.内政面

 日本は民主主義国家です。独裁的に自民党・岸田総理の意見だけで政治を進めてはなりません。つまり、みんなの意見を集めて、比較的多い意見を酌みつつ、より良い日本にするために運営します。

 しかし、その意見は千差万別で、大変に煩雑です。



1.医療費がかかりすぎ!

 例えば、医療費問題で高齢者に費やす医療費は無視できないほど莫大です。今年の国家予算では114兆円の32.3%(約37兆円)が社会保障費に充てられます。2022年10月時点でのデータではありますが、人口割合で65歳以上は3623万人(全人口の29%)ほどになります。

 また、池上彰さんの著書から引用すると、

一人当たり年間約33.2回。これは75歳以上の方が病院で受診する回数です。

20歳の自分に教えたいお金のきほん(2022) 
池上彰+「池上彰のニュースそうだったのか‼」スタッフ

となっております。また、タクシー代わりに救急車を利用する高齢者もいますから、高齢者に費やす医療費は尋常ではありません

 では、高齢者の医療負担を増やそう、とすると、反対してくる人々がいます。それは人権団体や高齢者です。

 加えて、自民党は高齢者からの支持もありますので、容易に医療費を削減できません



2.国債は使えないの?

 ここで、「では国債を刷ってみては」と思う方もいらっしゃるでしょう。

(ここに関しては筆者は門外漢なので、ご注意ください。)

 しかし、すでに予算の中に国債が25兆円(22%)含まれております。すなわち、もう発行しています。なので、これを補おうと追加で発行していくと、ただでさえ物価高なのに、もっとインフレして物価が上がる可能性があります。

 しかも、その一部は昔の国債の返済にも使われております。もう、払うべき費用も多すぎて、ツギハギみたいな政策しかできないのかもしれません。だから、「増税がささやかれている」とも言えます。


 したがって、岸田総理は少なくとも医療費、国債、物価高、国民の薄給、人権、少子化、財源難などに悩まされていることになります。



3.岸田、遅くない?

 では、「もっとキビキビ動け!!」と思いませんか?しかし、もしそうできたなら、「独裁」と非難されると思います。


 例えば、予算は内閣が単独で決めている訳ではありません。各省庁が予算案を財務省に提出し、それが許可されたら、それをまとめて国会で議論するのです。

 つまり、最悪の場合、下記のような過程を経るかもしれません。

(私は中央省庁の内部を知らないので、ただの妄想です)


文部科学省の下層が議論し、予算を考える
  ↓
文部科学省の上層が予算案を決める
  ↓
財務省が拒否
  ↓
文科省の下層が議論し直す
  ↓
文科省の上層が拒否
  ↓
下層が議論
  ↓
上層が許可
  ↓
財務省が一部拒否
  ↓
下層が議論
 ~

みたいな感じだったらどうです?これはフィクションですが、民主主義である以上、「みんなの意見」を聞かざるを得ません。

 だから、民主主義は手続きが煩雑になり、判断が遅れやすいのだと思います。私個人も減税を望むものの、それが実現しづらいのも、上記の過程があるからなのかもしれません。



4.でも「ばらまき」してるじゃん!

 ここで、海外への「ばらまき」をしているとご指摘されるかもしれません。しかし、これも一概に「愚策」とも言えません

 ということで、後編では外交面で、岸田総理を考えてみたいと思います。




参考文献

2

3 .
  池上彰+「池上彰のニュースそうだったのか‼」スタッフ. (2022)
  「20歳の自分に教えたいお金のきほん」 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?