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デンマークでガーデンを学んだ造園屋@庄内。 庭の話と、半分セルフビルドの家づくりのこと…

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デンマークでガーデンを学んだ造園屋@庄内。 庭の話と、半分セルフビルドの家づくりのことを書いてます。 自律分散的な集落の生活を目指しています! 普段はランドスケープデザインしたり、伐採したり、ユンボ乗ってます。 時々英語教えたり。 Podcast:ノラ犬の遠吠え(日々の日記)

最近の記事

作庭ってどんな感じで進めるの?〜②植え付け編 #0102

あまり一般的には知られていないであろう作庭について、①からの続きです! 地味な土木作業の次にはいよいよ、一番の楽しみである植栽が待っています。この回では、後編として植え付けについて語っていきたいと思います! その前に土づくりをば ですが、もう少し土木作業です(笑) まず土を作ります。庭の作業については、とにかく排水が大事。幸い、庄内は元々海の底だったので、ほぼほぼ砂地。なので排水に関しては問題がないことが多いです。 が、新築の庭などは、再生砕石で埋め戻していることが多い

    • 作庭ってどんな感じで進めるの?〜①前さばき編 #0101

      現在、4月5月は庭業界にとっては最高の繁忙期。作庭の仕事ってどんなプロセスで進めてるのよ?というのはご存知ない方も多いのかもしれません! ということで、どんな感じで庭作るの?という作庭の話をしてみたいと思います。今回は前準備的な話(主に土木作業)ですかね。 庭の作業ってとにかく7割は「地味!」なんです! 春に照準を合わせてプランを立てる(寒冷地限定) まず案件を取ってくるところですが、現状は口コミが一番多いですね。全体の7割くらいは口コミでしょうか。またはインスタやH

      • 身体性の話の続き、デンマークの学校で思い出したこと #0100

        さて前回、身体性からくる「衝動」とか「情熱」が大事だよ、って話を書いてましたが、翻って今の自分はどうなんだい?と言う話です。 わたくしは、幼少の頃はとにかくものを作るのが好きで、身体性バリバリだったのですが、高校大学くらいでご多分に漏れず受験→就職と言う名の「才能ごろし」段階に突入し、すっかり自分を見失いましたね、、。 こんな感じから、どうやって元の感じを思い出していったのか、そんで今どうなのよ??と言う話ですよ。 ゆる言語ラジオで話されていた、言語とビジュアルの話

        • 身体性から溢れる情熱が出発点なのだ!ーCOTEN RADIO 番外編を聞いて #0099

          「なんだかわからないけど、ついやってしまう衝動」みたいなものを、誰しも持っていると思うんですよね。 今回のCOTEN RADIO のこの番外編、この辺の話を「そうだそうだ!」と話してくれて、とても良かったです↓(前編は人を選びそうなので、中編を添付w) 自分にもヤンヤンさんと同じような体験があったので、この番外編の内容はとても響きましたよ、ええ。 詳しくはぜひ聞いてもらいたいのですが、わたくしが受け取った内容は「経済的合理性の外側にいる、身体性で生きる人たちにも当たり前

        作庭ってどんな感じで進めるの?〜②植え付け編 #0102

          【DIY高断熱の家への道】人と作業すると、力は2倍以上になる #0098

          久しぶりに、家の話です。 現在、ハーフセルフビルドの家を作っています↓ 最近の進捗と、最近ヘルプに入ってもらう人を増やしたことによって、人とやるとこんな良さがあったよ!(今さら)ということを書いてみようと思う次第です。 自分の中で、自分自身ここを改善するともっと良くなるよなーと思うことの一つに、「人の力を借りる」と言うことがあります。何しろ、何でもひとりでやりがちなので、人の力をうまく使うことが必要だよなーと思うのです。 中学生Rくんに手伝ってもらって、大きく進んだ

          【DIY高断熱の家への道】人と作業すると、力は2倍以上になる #0098

          そこに物流はあるのかい?個人造園業の物流事情 #0097

          わたくしは個人で造園業を営んでいる関係で、とにかく植物の物流をどうする!?ということを日々考えているのです。 宅急便で送れるサイズは良いのですが、庭木に使うようなでかいサイズってどうやって運んでいるか、みなさんご存知でしょうか?その辺のちょっとマニアックな物流事情を書いてみたいと思います。 以前、農業の会社でトマトを販売していたことがあったのですが、とにかく農業も物流が命!とにかく何につけてもとにかくロジ!物流を捕まえることって大事なんですよねー。 わたくしは、山から木を

          そこに物流はあるのかい?個人造園業の物流事情 #0097

          植物を自分で増やして「複利」を学ぼう! #0096

          そろそろ東北も種蒔きシーズンに入るのですが、種蒔きでいつも思うのが、「植物の種ってのは、完全に複利の考え方だよなーー」ということなんですね。 おそらく農家の方はこのことを実感することが多いと思うのですが、要するに1本の木や苗から取れる種の数がハンパないんです。1本の苗さえあれば、どんどん増やしていけるってことで、食料用の作物にはもってこい。 造園も本来はこの考え方で増やしてきたのですが、いまやどこかから木を持ってくるのが主流で、すっかりこの考えは廃れています。 今日は植物

          植物を自分で増やして「複利」を学ぼう! #0096

          東京グリーン訪問記:「人が集まるグリーン」ってどんなだろうか #0095

          久しぶりの東京です。 庄内⇄東京日帰りだったのですが、仕事ついでに、今まで見れていなかったグリーン関係の場所を見てきました。木下さんが言っていた観点も参考にしながら見ていくと、なかなか面白かったです。 しかし。やはり久しぶりに東京を巡ると、自分が面白いと思える場所は変化しているなーと思います。まあ自分側が変化したから、とも言えるわけですが! 虎ノ門ヒルズ TSITEのグリーン設計を見てみる 今更ですが初訪問!長野時代の知人が福島屋さん店内にお店を出したと言うことなので、

          東京グリーン訪問記:「人が集まるグリーン」ってどんなだろうか #0095

          (Voicy)ズバリ相談室の内容踏まえ:価値としてのグリーン、ランドスケーピングの可能性 #0094

          先日、voicyの木下斉さんの放送で、以下の質問をしました!! ↓(chapter.3, 33:20あたりから) ランドスケーピングの可能性について話して頂きましたが、「まさに!」という内容の数々でした。フロントラインで活動されている木下さんから詳細に答えていただいて、本当にありがたい限りです。 ポイント盛りだくさんだったのですが、特にグリーンやランドスケーピングの可能性について、自分なりの観点を書いていこうと思います! コストとしてのグリーンから、資産としてのグリーン

          (Voicy)ズバリ相談室の内容踏まえ:価値としてのグリーン、ランドスケーピングの可能性 #0094

          抽象画としての庭ー人間の目に見える「自然」は「自然」ではない #0093

          はい、またまたマニアックな話です! 前回「庭のかたちが生まれるとき」の感想で少し触れたのですが、人間の目に「自然に見える」というのは、実際の「自然」とは違うっぽいよね、という話です。 不思議なもので、実際の自然状態と、人間の目に見える「自然」ってのは別物なんですな。これ系の話はこれで一旦オシマイなのでご容赦をば! 庭は抽象画である 「庭のかたちが生まれるとき」で途中、石組は抽象画だ、と言う話が出てきます。この言葉もとても興味深い示唆でした。 これは石組だけでなく、植

          抽象画としての庭ー人間の目に見える「自然」は「自然」ではない #0093

          庭のメタ視点とはー「庭のかたちが生まれるとき」(読みかけ)の感想 #0092

          この本、まだ読み途中なのですが、大変に興味深いので一度書いておこうと思います。 今まで、自分の仕事として庭の話をいくつか書いてきましたが、それは割と事業方面から書くことがほとんどだったように思います。 んが、自分はどちらかというと初めはひとつの「制作物」として見ていたので、そのことを思い出すきっかけにもなりました。また、庭はメタ的な環境の一部だ、ということを思い出させてくれる本でもあります。 庭のプロセスを石の置き方から見ていく 庭づくりのプロセスを見る機会と言うのはほ

          庭のメタ視点とはー「庭のかたちが生まれるとき」(読みかけ)の感想 #0092

          独立後初めての作庭仕事を振り返ってみる、の巻 #0091

          独立して最初の大きな仕事は、4年ほど前に友人の飲食店の庭をデザイン/施工をしたことだったのですが、この仕事は割と好きにさせてもらって個人でやることの一つの指針となったのです。 最初の仕事ってやっぱり、良くも悪くも自分の今の仕事のベースになっているよなーと思い、4年前を振り返ってみて、今の自分に活かしてみようではないか、と思う超絶自分本位なことを書きたいと思うわけです。 当初の状況 当初の状況はこんな感じで、「フツーの家の庭」という感じでした。それもそのはずで、長年放置さ

          独立後初めての作庭仕事を振り返ってみる、の巻 #0091

          やっぱり田舎の古いものは、可能性に溢れているよね #0090

          先日、祖父が100歳で他界してしまい、その関係で長野は上田まで行っていました。祖父にはずいぶん可愛がってもらったので、残念なこと限りなしでしたが、100歳まで生きたら大往生と言って良いでしょう。最後まで頭はハッキリしていたので、本当に大したものだと思います。 さて、そんなこんなで久しぶりの上田。 実は庄内に来る前に祖父の面倒も見ながら住んでいたことがありました。新しいお店もずいぶんできていて、移住者が多そうなのは、さすが東京が近いだけあるなーと言う感じです(新幹線できる前は

          やっぱり田舎の古いものは、可能性に溢れているよね #0090

          行政主催「500円ワークショップ」の罪たるや、、 #0089

          今年度はワークショップもいくつか開催しました。 まあ自分のワークショップはともかく、自分のパートナーのワークショップで「500円で開催した(させられた?)」ことがあって、なんだかなーと思ったので、こりゃ書いておかねば!ということで今更書きますです。 わたくしのパートナーは個人で作家として活動しているのですが、地元ではお客さんが少ないため、頻繁にワークショップを開催しております。いくつかのワークショップは人が集まるのですが、多くの場合は「盛況」とはなかなかいかない状況。 逆

          有料
          300

          行政主催「500円ワークショップ」の罪たるや、、 #0089

          ポップアップショップで出店しまくってから考えたこと #0088

          先日ポップアップショップを知人と開催しましたのです。 開催したのは地元の駅前にある施設(図書館併設)。最近よく見かける大型図書館、商業施設のホールみたいなところです。 今年度は、ワークショップや植物標本販売、クリスマスツリー販売、コーヒーの販売も兼ねる、などなど今年度はとにかく色々試してみました。 色々開催して最近思うのは、ポップアップでの出店は認知拡大としての宣伝や自分のやる気維持にはなるが、メインにはならん!(当たり前だ)ということです。 特にわたくしの場合は植物の

          ポップアップショップで出店しまくってから考えたこと #0088

          家づくりからみる、オーガナイズ仕事の大変さ #0087 

          またまた家づくりネタです。 家づくりをしていると、実にたくさんのことを同時進行で進めなくてはならないわけです。電気、排水、上下水の配管、土間打ち、壁を作るタイミングなどなどを考えながら作業するわけです。特に、改修はその場の即興も必要になってくるので、まー大変。その意味では、解体はラクだったなーと思う今日この頃。 大工さんは、これらのスケジュールを合わせて仕事をしているわけだから、マジで本当に大した仕事ですわ、、と思うわけです。相当オーガナイズ力がないとできない仕事だと思い

          家づくりからみる、オーガナイズ仕事の大変さ #0087