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「学びを最大化するTTPS(徹底的にパクって進化させる)マネジメント」 中尾隆一郎著

まずこのネーミングがなんともキャッチーなので思わず手に取ってしまう書籍。「徹底的にパクッて進化させる」の頭文字を取ってTTPS、覚えやすい。

ただ、日本には古くからこういう考え方はある。「守破離」である。まずは先輩や師匠について習う、そして次の段階で従来の手法に改良を加える、そして最後は独創的に自身のオリジナルを出す、作る。TTPSはこのうちの「守」と「破」について書いている、と解釈することもできるだろう。

なおTTPSの要諦はTT、つまり「徹底的」という点だ。これは著者が繰り返し本書の中で述べている。例えばビジネスの世界においてはベストプラクティスであったり、ベンチマーキングであったりというような言葉で、先行する成功事例を参考にして自社や自身のやり方に取り入れる、という手法は一般的に知られている。しかしそれが「徹底的」であるか? というところが本書が投げかける問題提起であろう。

確かにそのように問われると「徹底的」ということは意外と難しいと考えさせられる。得てして我々は自分の都合のいいように物事を解釈し、自分がやりやすい方法で物事を行いがちである。しかしそれはTTPではない。「徹底的」ではない以上、それはパクっていることにならない。自分の都合のいいように取捨選択して模倣していると思い込んでいるだけだ。先行事例の成功の果実を享受したいのであれば「徹底的」をキーワードとしてTTPSを実践してみよう。

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