「手紙屋」 喜多川泰著
就職活動中に「手紙屋」という存在を知った主人公と、その手紙屋との手紙のやり取りで物語が綴られる。世の中がすっかりデジタル化し、手紙のやり取りはほとんど機会がなくなった現代において、手紙という古典的でありながら斬新な方法を視点として取り入れて描かれた物語。
個人的に印象的な手紙屋からの言葉は「出会う相手に称号を与える」というもの。この手紙屋、報酬は相手次第。相手がこの手紙屋に価値を見出して、お礼がしたい、と思ったら、そのお礼の品をいただくというスタイル。そんなことで商売が成り