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なつかし劇場/キャラメル・コネクション

千ベロの安居酒屋で、揚げたてアツアツの厚揚げを頬張り、ホッピーを流し込んでほろ酔いになりますと。

子供だったあの頃を、思い出すものでございます。

小生と、ダチのこうちゃんはお葬式が行われている家を、チャリにまたがり張り込んでおりました。

なぜなら、当時の下町の風習なのでしょう。

お葬式の出棺のあたりのタイミングに子供がその前を通ると、明治クリームキャラメルという白いキャラメルが高確率で配られるのです。

当時のお菓子カースト制度で、最下層が「梅ジャム」や、ちっちゃいカップにすっぱいクリームが入った「ヨーグル」だとすると。

大手メーカーの森永や明治のお菓子はピラミッドの頂点だったのでございます。

こうちゃんの読みが当たり、礼服のおっさんがキャラメルを手に出てきました。

まずは一人づつ、家の前を通り1個目ゲット。

通りを迂回して、ベースにしているチャリに戻り、それぞれジャイアンツ帽と大阪万博マークの帽子をかぶる事で別人を装い、2個目ゲット。

続いて、上着のセーターを交換して3個目。

チャリで偶然通りかかったフリをかまし4個目。

ネタ切れとなり、ジャイアンツ帽の内側にセットされた緑色のいんちきサングラスを出し、変装して5個目をもらう頃にはモロバレで、おっさんは笑いながらキャラメルを手渡してくれました。

その後も、母ちゃんからの禁止令が出るまで。くたばりそうなジジババが道を歩いていると。

「コイツ早く死なねえかなぁ」

などと考えながらあとをつけ、家を特定したりと、ギャートルズの死神のような毎日を送る。小生でございました。









最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。(*´∀`*)
鳥裸族








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(拝啓、関東平野#43)

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