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山陽電鉄沿線に残る「だしソース」研究

といふことでそろそろ15年お世話になった掲示板の
後記部分が消滅してしまうカウントダウンも近いわけ
ですが。

 まあ5日前くらいなので、5年前の記事からリライト
を一本やってみようかと。

夏休みの自由研究としては1ヶ月早いレポート、になる
感じもしますが、まあひとまず御託はこのくらいにして
サッサと筆を進めましょう。

東北のソース文化は独自に出汁を用意してそこに個性の
乏しい中濃ソースと合わせることで青森・黒石のつゆ
やきそばや秋田・横手の横手やきそばの味を形成している
とは聞きますが、から始めるのですけれども。

関西でも実は福岡伝来の茅乃舎で「だしソース」を出した
(こっちはだしあってこそのアプローチ。グランフロント
限定でリリースしてた)って話はあるのだけど、
「だしソース」ってのは関西でもごく一部の地域で集中的に
作られている代物ではないか、とフィールドワーク
したのがこの時期の「だしソース」研究。


 結局それは阪急と灘の閉鎖的な「ハイソの壁」で東側が
断絶しており、西側にはこれまた根強い龍野の醤油文化が
花開いているので、「だしソース」の文化圏の中心地は
神戸から姫路に跨がる山陽電鉄を中心とした地域に広がって
いるのではないかと思って、この当時(2017年頃から2018年
に至るまで)は動いてみた、といふことがあったわけで。

で、まず神戸三宮の東側を断絶させているような「阪急OASIS」
から調査開始。

やはり阪急のオサレ系スーパーは品揃えが大阪寄り。なので
兵庫の地ソースはほぼ見つからず。あったのは徳島のヒカリ
ソースと大阪のいちじくが沢山使われてることで一時は入手
困難になってたツヅミソースくらいしか発見出来ず。
 手頃な飲み物はちょうど「伊右衛門」のほうじ茶が懐かしの
京番茶仕立てで(関西限定)旅行中は専らこればかり飲んでた
ような。

徳島のヒカリソースはなかなかクオリティが高いのだけど、
オサレ一辺倒にしてて、「ヒカリ中濃ソース」しか置いてない
スーパーは要注意、かな。こないだも「かけぽん」常在から
外されていて、劣化の証になってたし、と書き留めておこう。

その後行ってみたのはまだ2018年だったので神戸そごうだった
頃の新館5Fへ。「ひょうご ふるさと館」。丹波篠山の黒豆や
うえがきの米菓子など定番が並ぶ中、変わり種としては兵庫
特産のいかなごで作った魚醤[あかし魚笑(いかなご魚醤)]
なんてのもありました(まあこれを検索していたらこの店が
引っかかってきた、ってのもあるのですが)。

地元兵庫のソースもかなりにして充実。オリバーの「しょース」
もようやく確保(この前に行った四国旅行で寄ったマルナカで
買いそびれていた)。やや醤油寄りで手軽に(味の一足しに)
使えるソースですね。

次に向かったのは神戸ミント地下のKOHYO。やたらと込んで
るけど使い勝手とレジへの導線がやや使いにくいな、とか思い
つつ明石の玉子焼きで常にテーブルに置いてある後かけソースの
「明石風お好み焼ドリームソース」は最悪ここにあるなと確認
したから、再び宿に撤収。
 明石の地ソースの代表格の一つで結構唯一無二の味。

三宮・姫路1dayチケット(1400)を使い倒すつもりで宿を
御前4時過ぎに出た翌日は子前兆の姫路の下調べ。この日は
「おでん能古」でしょうが醤油で食べる「姫路おでん」を食べる
算段だったので、その事前調査も兼ねて。

「おでんケーキ」でも有名な大陸の喫茶部「茶房 大陸」で
モーニング(ドリンクは能町みね子式でミルクセーキ)を
済ませたら8時になったんで「ボン・マルシェ大手前店」へ。
お土産用のえきそばやヤマサ蒲鉾のささ揚げはもてんなどを購入。
前回と同じくクワムラハムのチキンウインナーも購入したけど、
姉妹品のピリ辛ウインナーは若干味が鈍くてソーセージ状に
固められた鳥ハムって味しかしなかったのはちょっと残念。
(さすがにそこまでは期待し過ぎたかなと反省)
姫路の地ソースはノーマルのメイジョーお好みソースくらい
しか見付からなかったのでここはそこまでで切り上げて。

「おでん能古」の下見ロケーションを済ませてからピオレが
少し開いてきたので「八重垣」のアンテナショップで地酒は抑える。
9時にさしかかったので、そろそろ大がかりに変化しつつある
姫路駅の南口(大屋根は完成していて、タクシー乗り場と観光バス
乗り場が整備されつつあった)にあるじばさんびるへ。播州の
物産館である「播産館」(9-19時開店)は特にお土産と地場産品が
充実していました。

アーモンドバターもここで買うのが駅前なら一番確実。そして
ここでもやはりだし入りのソースを発見。メイジョーの焼きそば
ソースはだし入りでした。

ここまで観て来るに、東の灘の酒文化と西にある龍野の
醤油文化に挟まれた主に山陽電鉄が通っている地域において、
意外と根強く「だしソース文化」が花開いているのではないかと
今の段階では推定される、といったあたりが今の時点で私が
考えている「だしソース文化」の地域なのかな、と。
(それより東だと阪急ハイソ文化のレイシズムが強く排斥され、
姫路より西に行くと龍野の醤油文化が強すぎて広がっていない
独自のだしソース文化がある、といふ見解かなと)

これ以上加えると、いろんな愚痴や文句が嵩みそうなので
「だしソース」文化の研究に関してはひとまずここまで。

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