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ベガルタ仙台やサッカーにまつわる記事の翻訳 / 戦術面での試合レビュー Twitter→@torres9_vega

最近の記事

2021年の終わりに。

何も言葉を交わさずとも、意志を感じる瞬間がある。そういう人がいる。今年感じたこと。 その人は眼から意志を感じさせる。 残留争い直接対決。チームはその事の重大さからナーバスになっていたとは思う。何も生み出さない世界最速の45分間を終え、その後の45分間も何も感じなかった。 そんなプレーをした後に、応援ありがとうございますなどとは言われたくなかった。 その選手は頭を下げなかった。その眼をサポーターがいる方に真っ直ぐ向けて、唇を嚙んでいた。 何が見えていたかはわからない。しかした

    • レスターから学ぶ

      2021年2月辺りにレスターのフットボールを見まして、彼らの守備が特徴的かつ勉強すべき点が多いと感じました。このnoteはそのレスターの守備から得た気づきを自分用にwordにまとめていたものの転載です。自分が見えていないところがある前提で書いて、追記しながら発展させていくスタイル。それこそが飽きて放置してたことのそれっぽい理由。故に最後まで書き終わっていません。仙台の試合と繋がる部分がありそうなので、今回この状態とクオリティ公開することにしました。 守備時の個人原則 1.ボ

      • J1第4節 湘南ベルマーレvsベガルタ仙台 ゲームレビュー

        2021シーズン、いまだ勝ち星のない両チームの一戦。悪天候の影響で当初の予定から1時間遅れのキックオフとなった。 湘南ベルマーレ開幕節のレビューはこちら ベガルタ仙台前節のレビューはこちら スタメン まず両チームの基本的な戦術や、事前に準備したとみられる相手対策について確認していく。 湘南ベルマーレボール保持戦術 ビルドアップは3バックに近い高さに三幸が降りてきてスタート。前線は2トップが縦並びになって2列目を5人で埋める状態。仙台シャドーを左右CBで引きつけ―①

        • J1第3節 サガン鳥栖vsベガルタ仙台 ゲームレビュー

          開幕から無失点で2連勝している鳥栖がホームに今シーズン勝ちなしの仙台を迎える。 スタメン 鳥栖は開幕から3試合連続で同じスタメン。対する仙台は好印象だった前節川崎戦後半のメンバーにその試合出場停止だったシマオマテを加えたラインナップ。 まずは今節に向けて両チームが準備してきたことや、チームが下地とする基本的な戦術について確認する。 サガン鳥栖ボール保持戦術エドゥアルド、ファンソッコにパクイルギュを加えてビルドアップ。左CB中野は大外高い位置を取る。同時にWBの小屋松は

        2021年の終わりに。

          J2第2節 FC琉球vsレノファ山口 ゲームレビュー

          樋口体制3年目でスタイルが成熟しつつある琉球と、今シーズンから渡邉晋監督が率いるレノファ山口の一戦。両者の色がでた好ゲーム、 スタメン FC琉球ボール保持戦術ビルドアップは2CB+2ボランチでほぼ固定。片方のサイドで相手を引き付けながらボールをつないで前進する。たまにCB間にボランチ落とす。前進すると相手に合わせてそれぞれが流動的にポジションを変える。池田やアベタクはタイミングを見てライン間に降りてきたり、SHがSBを引き付けた背後に流れたりしてチャンスメイク。フィニッシ

          J2第2節 FC琉球vsレノファ山口 ゲームレビュー

          J1第2節 ベガルタ仙台vs川崎フロンターレ ゲームレビュー

          ベガルタ仙台が昨季王者川崎フロンターレをホーム開幕戦に迎える。 スタメン 仙台はミッドウィークのルヴァンカップで久々に出場した富田をこの日スタメンに起用し、キャプテンマークを巻いた。他は前節と変わらず。ミッドウィークにリーグ戦を戦った川崎は前節から前線の3人を変え、さらに中盤に橘田を起用した。 ベガルタ仙台ボール保持戦術前半はボール保持のリスクを考慮して、ボールを奪ってからサイド奥の高い位置へフィードを送り、2トップが裏流れて受ける。ゴールキックも蜂須賀を目掛けてロング

          J1第2節 ベガルタ仙台vs川崎フロンターレ ゲームレビュー

          ルヴァンカップGS第1節 横浜Fマリノスvsベガルタ仙台 ゲームレビュー

          先日行われたJ1リーグの開幕節で勝利を得られなかった両チーム。今季公式戦初勝利をかけてニッパツ三ツ沢球技場で対戦。 ※ベガルタ仙台前節のレビューはこちら スタメン マリノスはJ開幕節からスタートを7名を変更。その試合で右SBを務めた岩田智輝はこの試合アンカーに入った。一方仙台はJ開幕節から9人を変更。松下佳貴はこの日が28歳の誕生日。長倉颯はマリノスユース出身で古巣対戦となる。 横浜Fマリノスのボール保持戦術CB二枚とアンカーの岩田でビルドアップ。岩田は仙台2トップの

          ルヴァンカップGS第1節 横浜Fマリノスvsベガルタ仙台 ゲームレビュー

          J1第1節 ヴィッセル神戸vsガンバ大阪 ゲームレビュー

          日本サッカー界のレジェンドともいえる人物が率いる2チームが、2021年開幕節で相まみえる。 スタメン 神戸はヴェルディから獲得した井上をはじめとして、多くの若い選手をスタメンで起用した。FWのスタメンに藤本を起用し、ハーフタイムにドウグラスと交代させたが、その狙いはよくわからず。 一方のガンバは富士ゼロックススーパーカップからスタメンを二人変更。倉田に代わって宇佐美、菅沼に代わって昌子を起用した。 ヴィッセル神戸のボール保持ビルドアップは右SBを残した右寄りの三枚とダ

          J1第1節 ヴィッセル神戸vsガンバ大阪 ゲームレビュー

          J1第1節 サンフレッチェ広島vsベガルタ仙台 ゲームレビュー

          -希望の光 発進- ※試合前ロッカールームホワイトボードより スタメン 広島は今年から基本システムとして442を採用。新加入選手の起用はジュニオール・サントスのみとなった。一方仙台は新加入選手を6人(昨年特別指定選手として試合出場したアピアタウィア久を含めた数字)スタメン起用した。ただセンターラインはクバことスウォビィクやシマオマテ、吉野、関口など、最前線を除き、昨年のチームの骨格となった選手たちが引き続き名を連ねた。 サンフレッチェ広島のボール保持ビルドアップ時は2

          J1第1節 サンフレッチェ広島vsベガルタ仙台 ゲームレビュー

          J1第1節 湘南ベルマーレvsサガン鳥栖 ゲームレビュー

          昨年は序盤でレビューを書くことに頓挫したことを踏まえて、今年はサラッと、それでも質は伴わせる、無印良品のようなレビューを書こうと。スタイルを探りながら、2021シーズンをやっていきたいと思います。練習を兼ねて一発目はこちらのゲーム。見た理由は仙台との対戦が近いから。両チームシステムは同じ、でも中身は異なる。その違いを発見するのが面白い試合でした。 スタメン 湘南のボール保持後方からミドルゾーンにかけては、3CBでボールをつないで全体の陣形を押し上げることは基本的にない。湘

          J1第1節 湘南ベルマーレvsサガン鳥栖 ゲームレビュー

          2021シーズン開幕を迎えて

          ついに開幕の日の朝ということで、昨シーズンの終わりから起こったことと感じたこと、そして今シーズンベガルタ仙台の戦術の展望をしてみたいと思う。 2020シーズン総括 -見えない隔たりとまず木山前監督の中で2021年に向けた戦い方をする、ということが中断明け2020シーズンの位置付けだった。しかし負傷者続出、騒動続きと、木山さんにとって不運な事象があまりにも多かった。その中で当然戦術の落とし込みに苦戦し、最低限を固めることで手一杯だった。結果論だけど。標榜した433でのアグレッ

          2021シーズン開幕を迎えて

          ヤクブ・スウォビィクが語る日本

          我らがベガルタ仙台のゴールキーパー、「クバ」ことヤクブ・スウォビィク選手が受けたポーランドメディアによるインタビュー記事を先日見つけたので、それを意訳していきます。 元記事: ――スウォビィク選手は2019年7月からベガルタ仙台でプレーしていますが、日本での生活をどのように感じていますか。 日本で生活し、サッカーをプレーすることができて嬉しく思っています。Jリーグは非常に面白いリーグで、試合のレベルも高いんです。サッカー選手にとって重要な、自分自身の成長を感じています。

          ヤクブ・スウォビィクが語る日本

          2020年のJ1を振り返る

          色々ありましたが、多くの方のおかげで今年も無事Jリーグを楽しませていただくことが出来ました。その振り返りということで次の2つのことをこの記事でやりたいなと。 ・順位予想振り返り ・トラウマイレブン 順にやっていきます。 J1順位予想振り返り2月のJ1開幕前に書いたこの記事。結果がこちら。 元々オリンピックによる過密日程に耐えうるメンバーがいる、戦術的な土台がある、この二点を予想の基準としていました。色々とあってレギュレーションや日程が大幅に変わりましたが、いずれにせ

          2020年のJ1を振り返る

          第23節までのベガルタ仙台を分析する

          ベガルタ仙台が危機に瀕している。2020年、ここまでリーグ戦を23試合消化し、勝利は2つ。ホームユアスタでの勝利はいまだない。今シーズンも残り11試合となったこのタイミングでここまでの戦いぶり、現状を整理し、チームが抱えている課題について考えていきたいと思う。数週間試合レビューをさぼってたので、まあその埋め合わせ的な。 木山ベガルタの目指す場所そもそも木山ベガルタはどのようなサッカーを概念とし、大きな目標とし、勝利を手にしようとしているのか。個人的な解釈は「攻守をコントロー

          第23節までのベガルタ仙台を分析する

          〜継続力〜 J1第13節 サンフレッチェ広島vsベガルタ仙台

          明治安田生命J1リーグ第13節 サンフレッチェ広島vsベガルタ仙台 試合前両チーム状況サンフレッチェ広島 ここまで3試合勝利がない広島。前年からの継続である程度メンバーをここまで固定して戦ってきているが怪我人はさほど出ていない。波に乗り切れないチーム同士の対戦でその継続力を発揮し、勝利したいところ。 ベガルタ仙台 ここ最近の試合でボール保持時の配置を整理し、切り替え局面でボールを奪い返すことができるようになってきた仙台。しかしその2試合ではいずれも致命傷を与えるには至

          〜継続力〜 J1第13節 サンフレッチェ広島vsベガルタ仙台

          〜微力〜 J1第12節 セレッソ大阪vsベガルタ仙台

          明治安田生命J1リーグ第12節 セレッソ大阪vsベガルタ仙台 2020.8.23 試合からかなり時間が経ってしまったので今回は要点だけざざっと書いていきたいと思います。 試合前両チーム状況セレッソ大阪(2位) 卓越したゲームコントロールのもと昨シーズンJ1最小失点を記録したロティーナ監督のチームは今年も好調。しかし前節川崎相手に5失点。今節こそ威厳を保つべく無失点で勝利したいところ。ここまである程度メンバーを固定して戦ってきているが特にけが人は出ていない。 ベガルタ仙

          〜微力〜 J1第12節 セレッソ大阪vsベガルタ仙台