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精神科閉鎖病棟入院日記vol.1

「死んだことになりたいな」







私が初めて発病したのは2023年2月4日。
初めて入院した日 が正しいか

突然目の前が真っ暗になり、鳴り響く踏切のカンカンという音。
動けない。
頭がおかしくなりそうだ。この場から逃げ出さないと。
あれ?「あっちだよ、あっちに逃げるんだよ」などという誰か分からない声も聞こえてきた。
その声が、今の私にとっての救世主からの助言のように感じた。













その日は美容室に行き、髪の毛をずっとやってみたかった念願の水色に染め、エクステを巻いてもらい、その足で夕方からのコンセプトカフェに出勤をした。
ところが、店に着くや否や、強烈や自己否定感に襲われ、
「私なんで働くんだろう、どうせ死ぬのに」
などという不穏な考えに頭が支配された。

今日は、帰ろう。
私はお店のオーナーに、「すみません、熱っぽいので今日は帰ってもいいですか。」と告げ、
優しいオーナーは、「風邪なら葛根湯飲んどけよ、ゆっくり休んでな」と葛根湯とお茶を用意し始める。

私はその間に、カバンから正規のルートで入手した訳では無い『ワイパックス』というベンゾジアゼピン系の抗不安薬を1シート取り出した。
それを、10錠一気に飲み、頂いた葛根湯とお茶も一気に流し込んだ。
オーナーはその行為を怪訝そうな顔で見つめていた。
過量服薬(OD)は私にとっての日常だ。私にとっては不思議なことでは無い。

お店がある場所から実家までは、電車で1本。
早ければ40分程電車に乗っていれば帰れる。

実家の最寄り駅に着いた。無事、今日も帰ってこれた。
仕事は明日からまた頑張ろう、と。
今日はとことん自分を甘やかそうと決めていた。最近色んなことを頑張りすぎていた。疲れていたのだ。

最寄り駅の中にはスーパーが入っている。そのスーパーで夜中食べたい好きな飲み物やお菓子などを買って帰ろう。
ブラブラスーパーを歩いていると、最近人気の可愛いキャラクターとコラボしている商品があるではないか。無論、私はそのキャラクターが好きだ。
実家にいる母、妹も好きだ。
その商品と、チラシを持ってレジへ行った。


その時の気分と来たら、なかなかに良いものだった。

よし、帰ってママと妹と一緒に食べて、チラシに載ってるキャラクターについて、喋ろう!

など、なにやら楽しげだった。

帰宅し、「見てー!駅のスーパーにこんな可愛いの売ってた!!」
第一声はこれだった。

母は、「あ、おかえり〜。え〜可愛いじゃん。あと、髪の毛も可愛いね」と共感してくれた。
「ただいまっ!そうなの!髪の毛も染めたんだ〜!!めっちゃ可愛くない!?」
「うん、可愛い!」

嬉しかった。昔から、自分のことや自分が話す内容などに共感してもらえたり褒めてもらえることがすごく好きで、時には愉悦感すらを覚えた。

「ねぇ○○(妹)!これ、可愛くない??可愛いから、みんなの分買ってきたよ!」
チラシと商品を見せながら言った。

「え、知ってる。てか要らない(笑)」

これに対し、私は異常なまで喪失感と怒りを覚えた。
突然涙と感情が堪えきれなくなり、癇癪を起こしたように暴言のままを妹にあびせた。

「なんでそんな事言うの!?可愛くて○○も好きだから買ってきたのに!!!最低!!もう死ぬ!死んでやる!!!」





「モノ」を要らないと言われただけなのに、それがまるで「自分自身」の存在の全てを否定された気持ちになってしまうことは、これまでも度々あった。高校2年生になったあたりからだろうか。
物事をひどく悲観的に捉えてしまい、0か100の物差しでしか、事を判断ができない。

だが、今回はいつもとひと味もふた味も違う。
自分の存在の全てを否定されただけではなく、『死ねよ』などと言われたように捉えてしまったのだ。






私は衝動的に家を飛び出した。
先ほど帰宅してからたったの5分ほどで、後先を全く考えずに。








お読み頂きありがとうございます。

ネットで検索しても、若い女の境界性パーソナリティ障害についての内容や、精神科入院日記などがあまり無かったため
noteに独り言のつもりで書いて見ようと思いました。

気が向いた時に書こうと思うので更新については不定期です。
間違った日本語使いもあるかもしれません。
現在進行形で通院治療中ですので、またしんどくなったら言葉遣いなどが乱れるかも知れません。
なるべく簡潔に分かりやすく書くことを意識しますが、世の中にはこんな人もいるんだなー、位の気持ちでサラッと読んでいただけると幸いです。


よろしくお願い致します。

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