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腰痛にブロック注射は効くの?!

ブロック注射とは??

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ブロック注射によって神経を麻酔する薬(局所麻酔薬)を注入すると、脊髄神経に麻酔がかかり、痛みの感覚を脳に伝達する神経の動きが遮断されます

一回で痛みが完治するものではなく、薬物療法と併せて複数回実施するのが一般的です。

ブロック注射の効果

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神経ブロック療法によって、麻酔薬が神経に作用し、痛みの伝わる経路をブロックすることで、痛みを取り除きます。

痛みが緩和されることで血流がよくなり、筋肉のこわばりもなくなる効果も期待できます。

単なる痛み止めの注射??

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痛み止め注射とは異なります。

麻酔薬は、痛みを脳に伝える神経に生じた異常な興奮を沈め、一時的に痛みの感覚を緩和させるだけではなく、血管の太さを調整する神経(自律神経)も麻酔されるため血流が改善します。
血流が良くなると痛みの物質が流れるため、持続していた痛みの緩和が期待できます。また、運動神経に生じた異常な興奮状態も鎮まり、筋肉の緊張が和らぐため、筋肉由来の痛みを緩和させる効果もあります。

ブロック注射の種類

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ブロック療法には、いくつか種類があり、痛みの種類や症状により使い分けます。

腰椎椎間板ヘルニアに対しての神経根ブロック
首の交感神経ブロックである星状神経節ブロック
頚椎や腰椎、仙骨の硬膜外ブロック
手根管症候群に対する正中神経ブロックなどの種類があります。

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※画像:硬膜外ブロック

どれくらいの時間がかかる?

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硬膜外ブロックそのものは、数分で済みます。
しかし、後で述べる血圧低下や手足の脱力などの合併症が出ないかどうかを観察するため、硬膜外ブロック後、30分から1時間はベッドの上で横になって休んでいてもらう流れがあります。

副作用(合併症)はあるの??

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硬膜外ブロックの合併症として次のようなことが起こることがあります。

①一時的な低血圧:血圧を保つ自律神経にも麻酔がかかるので、血管が拡がる結果、血圧が下がることがあります。低血圧は一時的なもので、時間が経てば元に戻ります。
②一時的な手足の脱力:硬膜外ブロックによって運動神経に麻酔がかかると、手足に力が入りにくくなることがあります。手足の脱力は一時的なもので、時間が経てば元に戻ります。
③局所麻酔薬による中毒:硬膜外ブロックのために局所麻酔薬を使った後、急に次のような症状を起こすことがあります。
1)口の周りや舌のしびれ感
2)めまい、頭がくらくらする
3)耳鳴り
4)目がくらむ、かすんで見える
5)手足の筋肉がピクピクけいれんする
6)気を失う
局所麻酔薬が体から抜ければ自然に回復します。
④細菌感染:稀(発生頻度0.06~0.4%)に、針を刺した部分から細菌が入り、化膿することがあります。
⑤硬膜外出血:稀(発生頻度0.01~0.05%)に、針を刺した後に硬膜外腔にある血管から出血することがあります。この場合、背中が急に痛くなり、手足がしびれてきて、思うように動かせなくなる麻痺が出現します。

合併症のリスクはかなり低いようです(^^♪

まとめ

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腰のヘルニアなど、手術を悩まれる方は少なからずいらっしゃる中で、薬と手術の間に位置するのがこのブロック注射と言われています。
本当に手術で効果があるのか心配ですよね。その効果を図るために行われたりもします。

・ブロック注射の効果は複数回によって得られる。
・一時的な痛みの緩和だけでなく、血流改善・筋肉のゆるみによって持続的な効果も期待できる。
・手術の効果を見定めることにも使われる。

本日も最後までご覧いただきありがとうございました(^^♪




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