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春の性教育ウィーク今年は「性とジェンダーの多様性」

オランダの多くの小学校では、春分頃に「レンテクリーベルス」と呼ばれる「性教育啓蒙ウィーク」を実施します。
「レンテクリーベルス」運営委員会が設定した2021年のテーマは、「性的多様性およびジェンダーの多様性」でした。これは、オランダ政府が定める「中核目標」(小学校在籍中に学ぶべきこと)と一致します。オランダでは、国がそういった多様性を学ぶことが推奨されているのです。

毎年その「レンテクリーベルス」の頃に、オランダの子供ニュース(NOS Jeugdjournaal)でも性教育に関するトピックを取り上げているのですが、それがいつも秀逸で。今年は、同性愛者の2人の母親の間で暮らす、精子バンクによって誕生した12歳と10歳の姉妹を取り上げていました(2人とも同じ精子提供者によって誕生)。

この姉妹は、ともに自分の出自に関して母親から教えられています。
ただし精子提供者がどのような人物なのかを知る権利があるのは16歳以降なので、まだ誰だか知らないのだそう。
彼女たちは、生物学上の父親に会いたいかどうかはまだ分からないとインタビューで語っています。誰なのか知りたい気もするそうですが、成長過程で一緒に居なかったから特に執着はないようです。

小学生でそういう自分のバックグラウンドを理解していること、顔だし名前だしで全国ネットのニュースに出演していることも、日本人感覚だと驚きのことですね。

けれどこういう報道に幼いころから触れているオランダの子供たちは、「性の多様性」のみならず、「生の多様性」を普通のことと捉えて成長できるのではないでしょうか。

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