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チェルノブイリ日記 44 ~ ポリーシャホテルからプリピャチを眺めよう


ポリーシャホテルの上層階へ向かう

 前回のあらすじ。
 プリピャチの街に建つポリーシャホテル(готель Полісся)へ入りました。

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※ 過去の日記はこちらから。

 ホテルの上層階へ移動したいのですがエレベーターは下り専用になっていました。

 仕方がありませんので階段を使いましょう。窓が設けられていて明るい階段ではありませんか。

 ポリーシャホテルは7階建てです。
 しかし現地では何階建てなのか把握しておらず、ただ黙々と階段を上り続けていました。

 今、何階だったかなぁ……。木が普通に視界へ入って来るのはプリピャチならではでしょうか。

 この階はエレベーターの扉が残っていて安全ですね。

 いやそれよりも、転がっている樽よ……樽? ホテルに樽、なかなか見掛けませんよね。

 そしてもう1つ気になりますのがエレベーターを呼ぶボタンです。

 上とか下とかないの? とりあえず呼んでエレベーターに乗り込んでから階数を選ぶということ? 上へ行きたいのに下へ行く人が乗っているエレベーターが呼ばれたらどうするのでしょう? 喧嘩?
 あ、なんとなく真ん中の大きな黒い部分をボタンと思い込んでいましたが、もしかしますとその上下にあります小さな丸い部分がボタンなのかも知れません。

 例によって例にもよって考えたところで分かりません。検索しましても分かりませんでした。

 なんとなく振り返ってみます。
 ところで廃墟になった建物が崩壊する可能性があるのでしたら階段だって崩壊する可能性はありますよね。手すりも体重を掛けたら外れるかも知れませんし。
 イケメンやガイドに続いて結構な勢いで駆け上がってしまいましたが、よく考えればちょっと危険でしたね。

最上階からの景色は……?

 何階まで上ったのでしょう。イケメンが足を止めました。

 おぉ、大きな窓……ガラスが綺麗に割られてしまっていますので窓ではないか? 空間、吹き抜け、穴……語彙力……。

 視線を右に移動しますと建物が見えました。ゲーム脳としてはジャンプして飛び移りたくなりますよね。
 ところでこの建物は何でしょう? Googleマップで調べますと前回見ました

 この建物でした。特別に低い建物というわけではないはずですが、上から見ましたら木に埋もれそうになってるやん……。

 視線を右へ……山奥のホテルへ来たような気持ちになりますね。

 さて反対側へ目を向けますと

 おぉお……こっちにも大きな額縁が、キャンバスが! しかもこちらの方が眺めは良さそうですよ。
 ホテルの最上階からの景色を楽しみましょう。

 行く手を阻むように木が……木が? え、ここで生えるの? 育つの?
 鳥や風が種子を運んで、ここに落ちたとして……生えるの? 言うほど土はなさそうに見えますが……。コケやカビはありそうですが……え、床をめくれば中は土ということ? どういうこと?

 こちらも窓ガラスは綺麗に割られてしまっています。廃墟になって眺めが良くなるとは皮肉なものね……。
 ところで

 割れたガラスや剥がれた壁やら、結構ボロボロと転がっていますね。
 ここは風通しがものすごく良いと思いますので、もし強風が吹けばこれが飛ばされることもあるのでしょうか……。恐ろしいですね。大怪我やん……。

 まぁでも今これだけあるということは飛ばされることなんてまずないということなのかなぁ。長い年月をかけてこうなったのでしょうし。

 ところで今は建物の

 恐らくこのあたりにいます。Googleマップを調べましたら西南西に向いているようです。

 さて、改めまして景色を眺めましょう。
 右下に見えます建物はGoogleマップによりますと「エネルゲティック文化会館」、正面左の背の低い建物はスーパーマーケットとのことです。

 しかし高いところから見ましたら本当に木の海やね……。
 技術というのは素晴らしいものでGoogleマップのストリートビューでプリピャチの街も一部歩くことが出来るのですよ。
 それがまた右も左も木ばっか。山道か。周囲の建物を調べたくてストリートビューを見ていますのに木ばかりで泣きたくなります。

 エネルゲティック文化会館をズームしてみます。それでも木……。

 ところで遥か向こうの高い建物に何やら気になる物が見えますね。

 これは……?
 調べてみましたらウクライナ・ソビエト社会主義共和国の国章のようです。学がありませんので全く分かりません。ごめんなさいね……。
 Wikipediaでちょいと調べましたところ……これまで「ソビエト」「ソビエト連邦」「ソ連」となんとなく呼んではいましたが、正式名称は「ソビエト社会主義共和国連邦」で、じゃあ「連邦」とは何ぞやと言いますと小さな国が集まって1つの国家という形をとったものです。
 つまりソ連とは複数の国家の集まりで、チェルノブイリ原子力発電所があったところは「ウクライナ・ソビエト社会主義共和国」だったということです。
 では「国章」とは何ぞやと言いますとWikipediaによりますと「国家を象徴する紋章や徽章のこと」とのことです。「徽章」は「きしょう」です。
 写真では分かりにくいのですが、周囲が小麦、中心の空洞になっている部分が鎌と金槌……と思います。小麦の生産量が多いですものね、ウクライナ。

次回予告

 観覧車を探せ。

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