それ、転職しない方がいいですよ。 #天才を殺す凡人

あけましておめでとうございます。とってもご無沙汰です(笑)
突然ですが、このブログをご存知でしょうか。

公開後すぐに30万PVを超えていたので、読まれた方も多いと思います。
この度、書籍版が発売されるとのことで、
冒頭を読ませていただきました。

もしかしたら、転職しなくて済むかもしれない

僕、転職エージェントなのですが、もしかしたらこれを読んだら「転職しなくても済む」かもしれません。
(あるいは「転職しなくて済む人が増える」かもしれない)

転職って大変です。
いろんなハードルを乗り越えて転職して、それでも100%マッチするかは誰も保証してくれない。しなくて済むならそれが一番だと今でも思っています。
声を大にして言いますが、しなくて済む転職を斡旋してお金を貰うようなことはしていないのでこれで不幸な転職が減っても何も困らないし、むしろ大歓迎です。

転職しない方がいいケースとは?

これまで多くの方と面談してきましたが、いろいろな理由の奥に、深掘りすると「人間関係」が原因で転職を検討されている方も多くいらっしゃいました。
その環境を出ることには賛成です。
ただ、その環境を出ることでその問題が解決するのかは保証できないですよ、といつもお伝えしています。相容れない価値観を持った人とのやりとりは、多くの組織で起こりうるし、転職前にそれを見極めることは不可能に近いからです。

ご自身のキャリアビジョンに当てはめて、マッチする仕事ができているのに人間関係を理由で転職してしまうのは本当に勿体無い。

本ブログでは、ビジネスを創造し、拡大し、事業にする過程でそれぞれ得意領域を持つプレーヤーを天才/秀才/凡人と定義し、その間で起こる対立がめちゃくちゃわかりやすく図解されています。

引用:

『天才』
独創的な考えや着眼点を持ち、人々が思いつかないプロセスで物事を進められる人
『秀才』
論理的に物事を考え、システムや数字、秩序を大事にし、堅実に物事を進められる人
『凡人』
感情やその場の空気を敏感に読み、相手の反応を予測しながら動ける人

※天才だから偉いとかそういう文脈ではなく、三者それぞれに役割があるという点で「凡人」というネーミングには一考の余地ありだと思います(笑)

この対立は、転職では解決できないケースがほとんどです。
異動でもダメです。普遍的に、どこでも起こるし、この対立が起こらない(凡人しかいない、秀才しかいない)組織についても、それはそれで危険です。

書籍でフォーカスされているのは「個人に何ができるか?」

相容れないはずの三者が互いにリスペクトしあえる組織こそが強い組織であり、ブログ記事では組織のリーダーなど影響力が強い人に向けて、処方箋とも言える「コミュニケーションの断絶を防ぐアンバサダー」「共感の神」の存在が記されていました。

書籍版は著者の前作「転職の思考法」と同じくストーリー仕立てで「凡人」の立場で物語が進みます。
中でも私が膝を打ったのは、

人が一番思い悩む根本は、『自分の才能をコントロールしようとしたとき』なんや。思い当たる節ないか?

という部分。(訛りキツいのは一旦スルーして欲しい)

人間関係で辞めるのはもったいないというのは第三者だから言えることで、当事者は真剣に悩んでいる場合がほとんどです。
配られたカードの中で「じゃあ、どうする?」と行動し、自身の価値を高めるための「転職以外の思考法」が盛りだくさんです。

転職が当たり前の時代とはいえ、転職で全て解決しようとするべきではない

以前も書いた気がしますが、いまや2人に1人が転職している時代です。
終身雇用の幻想は捨て、主体的にキャリア形成を考えなければならない時代です。
だからこそ、「逃げ」の転職はするべきではないと思います。

人間関係や価値観の違いに悩まれている方、転職を検討する前に、ぜひ本著を読まれてみることをお薦めします。

読み物としても面白く、50Pあっという間でした。 

P.S.
万事尽くして、それでも転職したくなったら、弊社にご相談ください(笑)
冗談抜きで、逃げるしかないなら逃げましょう。サポートします。



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