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円安とグローバル企業における会計上「のみ」の好業績

2010年代の円安は上場企業の売上や利益の増大に貢献した一方、日本企業のプレザンスは低下していると指摘もある。小松製作所やキーエンスのような圧倒的な地位を維持する会社はあるが、製鉄や造船、自動車は昔ほど勢いがあるわけではない。そしてあまり勢いがない業界の企業でシェアが低下している売却であっても売上や利益が増大したケースがある。なぜこうなったのだろうか?

その質問に対するの1つに円安により海外での売上や利益を円に換算した場合、会計処理上数字が増大しただけであるというものがある。確かに円の価値が半分になれば会計処理上海外での売上は2倍になることにはなる。しかしそれは事業の成長やブランドイメージの改善、マーケティングの成功を意味するものではないことを注意する必要がある。

結局のところグローバル企業の業績を分析する場合、その業界でのシェアの推移や現地通貨建てでの売上や利益、損失の種類を分析する必要がある。それを細かく見ないと企業の本当の業績がわかる時代ではないことを多くの人は知るべきかもしれない。

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