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〇〇世代はもう古い?〜消齢化社会をどう生きるか〜

僕は今、京都でLaughterというコーヒーショップを運営しています。

お笑いコンビ「ロザン」のお二人のYoutube「ロザンの楽屋」が好きで、よく見ています。
ロザンのお二人が、日替わりで気になった時事ネタや話題になっているニュースを持ち寄りトークするというもの。

先日のテーマは○○世代というくくりについて。

ゆとり世代にさとり世代、Z世代にロスジェネと何かと世代分けするのが好きな日本人。ところが、ある調査によると世代間の意識の差は無くなってきているらしいのです。

その調査では
「将来に向けて準備するよりも、今をエンジョイしたいと思うか?」
「家庭よりも仕事を優先したいと思うか?」
といった質問項目があり、世代間の差を見るそう。

こういった質問に対する世代間での意識の差が無くなってきているようです。

確かに、時代の変化でみな薄々と感じていることではあると思いますが…

調査機関の分析によると
「出来ること」が増えて、「すべきこと」が減ったことが一つの要因とのこと。

つまり…
スマホなどのデジタル機器やネット、社会のあらゆることが便利になったことで、世代に関わらず「出来ること」が増えた。
一方で、アイドルを応援したり、漫画やアニメを見たりするのはそろそろ卒業したほうが良いというような年相応にこれを「すべき」ということが減ってきた。
こういった要因で世代間のギャップが無くなってきているというのが、調査機関の分析だそうです。

「年相応」や「適齢期」という言葉に縛られずに、生き方の選択肢が広がっったといえるでしょう。

そして、「年齢」と「生き方や価値観」が紐づかなくなった例として、この調査では第一子の出産年齢を挙げています。
ロザンのお二人が生まれた1970年代中盤、女性が25歳をピークに前後2歳程度の年齢で7割の女性が第一子を出産していたそうです。
ところが、現在は第一子の出産年齢に大きな幅が出来たことで、同じ年齢の母親でもこの年齢はバラバラということも珍しくなくなりました。
これも、ライフステージと年齢が紐づかなくなった一つの例で、もはやこれまでの世代論は通用しなくなるのではないか?というもの。

こうした、「若者らしさ」や「年相応」のような、年代・年齢に紐づいた生活者の特徴が徐々に薄らいでいき、消えていくことを「消齢化」と呼んでいるそうです。

この話に続けて、宇治原さんからこんな話題提起が…
宇治原さんがお子さんが出来てから
「ママ」「パパ」とくくられることがとても多いなと感じているそう。
「パパ」ならこうすべき。「ママ」ならこうあるべきと。

ところが、年齢も働き方も経済状況も違う中で「ママ」「パパ」という同じ属性にくくりすぎなのではないか?ということでした。

確かに、うちのお店の常連さんで小さなお子さんを持つお母さんがいますが、母親の年齢も多様化していて年の離れたママ友といきなりスムーズにコミュニケーションを取るのは結構難しいと話されていたことがありました。

「属性」や「世代」が似ていることで、ある種の連帯感が生まれ維持されてきたものといえば「地域コミュニティ」が真っ先に浮かびました。

町内会やPTAなど。ある程度構成するメンバーの年齢(奥さんや旦那さん、子供の年齢も含めて)や経済状況、働き方などが共通していることで、皆で上手いこと分担が出来ていたものが、そうではなくなってきているのではないでしょうか。

生き方の多様性が生まれたことで、「年齢」や「社会的属性」で人をまとめることが難しくなってきたのだと思います。

一方で、シェアハウスが人気を集めたり、趣味のオフ会で居住地も年齢もバラバラの人が集まったり。
新しい人のまとまりも生まれてきていますし、お店に立っていても、年齢や性別がバラバラな方たちとコミュニケーションをするのはとても楽しいもんです。

消齢化社会で、人はどんな風な「まとまり」になっていくのか。
僕も社会を構成する一人として楽しみに生きていこうと思います。


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