辻 友崇

株式会社ルート・シー代表取締役。近畿大学在学中に起業。2年後1998年システム開発会社…

辻 友崇

株式会社ルート・シー代表取締役。近畿大学在学中に起業。2年後1998年システム開発会社として法人化。C/S系PG・web系SE・営業・経営に従事。現在24期目。2019年 株式会社うごく経営参画。IT・新ビジネス・社会を変えるアイデアに興味を持ち、スパイスカレー好き。

マガジン

  • クロゴマルコとシロゴマルコ

    クロゴマルコとシロゴマルコの誕生ストーリーです。

  • ルート・シーという会社のお話「その先の向こうへ」

    以前、会社のメールマガジンで掲載していた起業記です。お時間よろしければお付き合いください。

  • マルコおじさんのバー巡り

    好きなバーや飲み屋さんを紹介しています。

最近の記事

  • 固定された記事

チーズマルコというおせんべいのお話

普段はIT企業で従事しておりますが、 このたび、個人的におせんべいの販売を することになりました。 チーズの香りがするおせんべいです。 ここまでくるのに、いろんな出会いがあり、 自分でも驚いているのですが、 これまでの経緯を書いてみようと思います。 少し長くなりますが、 お付き合いいただけると幸いです。 話は今から30年前、 私の学生時代にさかのぼります。 1991年。 僕はリカーショップのアルバイトをしていました。 そこで憧れていたグルメな先輩スタッフが、 僕だけに

    • クロゴマルコとシロゴマルコ(第3話)

      2022年7月。 「もう1件行きませんか?」 チーズマルコの製造元、西村社長がおっしゃいました。 大阪本町の焼鳥てんてんさんを後にして、 僕は心斎橋の「オールドコース」というバーをご提案しました。 西村社長は 「ぜひ、連れて行ってください。」 笑顔で応えてくださいました。 1年半前のことです。 「お店でチャームとして使わせてください。」 オールドコースのマスター安岡さんは、 チーズマルコを一口食べると、静かに、 そして、はっきりと言いました。 「更に小袋に

      • クロゴマルコとシロゴマルコ(第2話)

        2022年7月。 「主人がお食事でもご一緒にと言っております。」 僕は漫画のように目をこすり、スマホを二度見しました。 突然の訪問にも関わらず、優しく接してくださった西村社長。 まさか、お食事までご一緒いただけるなんて。 天にも昇る心地です。 そしてそれは、7月7日に決まりました。 七夕の日に、社長と会えるなんて! 運命を感じます。 会食の場所は僕が決めることになりました。 もう、お店は1択でした。 いつもお世話になっている「焼鳥てんてん」さんにしよう。 「勝手に

        • クロゴマルコとシロゴマルコ(第1話)

          2022年6月。 僕は、ずっとモヤモヤしていました。 チーズマルコを作らせていただき、その一番の恩人である 西村製菓所さんの社長さまはもちろん、奥様にもお会いできず、 お礼すら、直接申し上げることができていませんでした。 お電話で、初めてご連絡させていただいてから 約1年が経とうとしていました。 その日は、友人たちと大阪の枚方でゴルフでした。 ゴルフの成績は散々で、ゴルフを辞めようかと思うほど、 気が滅入っていました。 帰り際、車のエンジンをかけた瞬間、ふと思ったの

        • 固定された記事

        チーズマルコというおせんべいのお話

        マガジン

        • クロゴマルコとシロゴマルコ
          3本
        • ルート・シーという会社のお話「その先の向こうへ」
          5本
        • マルコおじさんのバー巡り
          1本

        記事

          #5 誠実

          もう1つ、思い出深いアルバイトがありました。 「駐車場のアルバイト、時給がいいからおいでや。  運転免許さえあれば大丈夫やから。」 高校時代の友達に誘われたのは、 大阪ミナミの駐車場で車の誘導と運転業務です。 運転席に乗り込み、立体駐車場に車をいれるだけでなく、 敷地内のスペースを有効利用し、隣の車との間を ギリギリ数センチ単位で停めていかなければなりません。 平日は営業車が中心で、日祝は外車が多くなります。 バイトを始めて間もない頃のことでした。 上司から渡されたの

          #4 出会い

          リカーショップの店員。 それが、僕にとってはじめての アルバイトでした。 レジ打ちや商品補充、重たいビールケースを 積み上げていく業務がありましたが 中でも驚いたのが「バーコードの発行作業」 でした。 様々なお酒にコード番号が割り当てられており 機械でシールを作り、貼っていきました。 世界各国から輸入されたお酒は、当時 地域ごとにバーコードの仕様が違い 使えなかったからです。 それまでバーコードとは 予め商品についているものだと思っていたので 「自分でバーコードを作

          #4 出会い

          #1 アンダーバー(under bar)

          「BARってちょっと入りにくいイメージがあるじゃないですか。  気難しそうなマスターが寡黙に立ってるような。  そのハードルをちょっと下げて、  1人でも気楽にくつろいでもらえる場所にしたかったんです。」 少し酔った時、店の名前の由来を聞いてみた。 思いの外、なるほど。と思える言葉が返ってきた。 「あと、何か記号のようにイメージしてもらいやすい  お店にしたかったので、文字と文字を繋ぐ時に使う記号の  ”アンダーバー”を、人と人を繋げるって意味にもなり得るな、  とか、そ

          #1 アンダーバー(under bar)

          #3 記憶力

          記憶力。 それがのちに共同創設者となる 「安間 雄一郎」との最初の出会いで 強烈に印象に残ったことでした。 「辻は高校の時のクラス、1年は10組で  2,3年は2組やんな?」 (え!?)驚きました。 1学年24組ある高校で それほど目立ちもせず過ごしていた 僕のクラスを覚えていました。 それも自分ではすぐに思い出せなかった 1年の時のクラスまで。 「10組の前田とは昔から仲が良くて。  辻は前田の3つ後ろの席やったやろ。  いつも休み時間、寝てへんかった?  宇野と

          #3 記憶力

          #2 第一印象

          1991年。 その日の僕は、かなり憂鬱な気分で 東大阪、近鉄八戸ノ里駅の階段を ホームへと登っていました。 出来の悪い高校生だった僕は 近畿大学への特別推薦試験が失敗に終わり なんとも言えない喪失感を抱え トボトボと帰路についていました。 ホームに着くと、同じ近大附属高校の 制服を着た男子達が7人ほどで 群れをなしており、その中央には お腹のあたりをいじられている 青白い顔の長身の男子がいました。 彼は「やめろ、、」と弱々しく発するも まわりの悪友たちは聞く耳をもたず

          #2 第一印象

          #1 熱い気持ち

          年の瀬が近づいたある日曜日の夕暮れ 安間と淀屋橋の居酒屋で酒を飲みました。 共に会社を始めたふたりですが スタッフも50人規模になり こうして二人きりで飲むのも久しぶりでした。 昨年の業績のこと、新事業のこと これからのIT業界のこと。 今のルート・シーを巡る状況を 一通り報告し合い、落ち着いたころ ふと、こんな質問をしてみました。 「ねぇ、学生時代に会社始めた頃の  熱い気持ちって覚えてる?」 安間は「急になんやねん?」 というような目で僕を見た後 運ばれてきた岩ガ

          #1 熱い気持ち