塚本光一

ピアニスト(ジャズ・ワールドミュージック)、作編曲、映像制作、ソフトウェアエンジニア(…

塚本光一

ピアニスト(ジャズ・ワールドミュージック)、作編曲、映像制作、ソフトウェアエンジニア(ロボット関連)。音楽に関する作品・体験・つながりを創ることがライフワークです。主に音楽が中心ですが、映像・動画制作、配信に関することも書きます。音楽を続けたり発展させたい人の足しになれば。

マガジン

  • アウトフレージング講座

    音楽において、もともとの曲調・キー・コード・リズムに対して、そこから外れたものを入れることを「アウトする」と言います。予定調和を避け、はっとする展開を作るための手段として使われますが、そもそもアウトするってどういうことなんでしょう? ということについて完全に個人的見解ですが、経験を踏まえて、演奏例などをたぶんにまじえて紹介します。 作曲・編曲・即興演奏をするにあたり、何らかの参考になれば幸いです。

  • ジャズスタンダード 12key チャレンジ

    ジャズスタンダードを12keyで即興演奏し、気づきをまとめていきます。

最近の記事

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2023年の演奏スケジュール

今年2023年は少しずつですがぼちぼち演奏が入りそうな予感があるので、ここに演奏スケジュールをまとめていきます。確定次第、随時アップデートしていきます。 スケジュール更新日: 2023.11.9 演奏予定(日付新しい順)12月17日(日)Studio La Subala : Trio Live @ひばりが丘 Studio La Subala Koichi Tsukamoto Trio : 塚本光一(p), 多田文信(b), Kana Tezuka(dr) ご予約はこちら

    • 2/18 forcolaのライブでは映像演出もやります!

      こんにちは。 諸々忙しくて、noteの更新がすっかり滞ってしまっていますピアニスト塚本です。 さて、来たる2/18 吉祥寺MANDA-LA2にて音楽ユニット forcola (vocal 梅原貴子, piano 塚本光一) のワンマンライブをやります。 forcolaは昨年アルバム "into the moment"をリリースしました。 ワンマンライブは、このアルバムコンセプトに沿ったステージとして、今回初となる映像による演出も交えての演奏になります。 ~~forco

      • アルバムリリースしました!

        こんにちは、ピアニストの塚本です。 forcolaというユニットの新しいアルバムをリリースしました。 我が家のグランドピアノを使いましたが、まるっこい柔らかい感じの音になり、落ち着いて聴けるアルバムになったのではないかと思います。編集・マスタリングなども含め、今までの中で間違いなく一番いいです。 さて、今年は音楽・本業ともになかなかに忙しくて、アウトフレージング講座などの記事を進められず歯がゆいですが、誰も困ってないので別にいいかという気がしてます。というか、アウトフレー

        • 【ライブ報告】7/30 初ワンマン企画ライブを実施しました!

          2023.7.30に自分の企画で、吉祥寺マンダラ2で音楽ライブを行いました。 とんでもない酷暑でしたが、そして日曜の昼下がりという貴重な時間帯に、本当に多くのお客様にご来場いただき、特に静岡や長野など遠方からお越しのお客様もおられ、感謝しかありません。 今回、塚本の企画で"Trio x forcola"と冠して、2つのユニットのコラボイベントという形で、全2ステージ構成でお送りしました。 1st Stage : Koichi Tsukamoto Trioジャズピアノトリオ

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        2023年の演奏スケジュール

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        • アウトフレージング講座
          8本
        • ジャズスタンダード 12key チャレンジ
          2本

        記事

          3/17 トリオ(初リーダー)でライブをやりました!

          3/17は初の自分のトリオでの演奏でした。 塚本光一 pf 多田文信 ba Kana Tezuka dr (at 吉祥寺MANDA-LA2) 今回、本当に多くのお客様にご来場いただき、暖かい言葉だけでなくゲキアツな感想もいただいて本当に感謝です。今回のライブのために書いた3曲についても、いろいろ感想をいただいて励みになっております。 このトリオ、まだまだ始めたばかりというかほぼ初めてなので、思うようにいかない部分もありましたが、やりながらお互いを探って理解してライブ中に進

          3/17 トリオ(初リーダー)でライブをやりました!

          【音楽】アウトフレージング講座の振り返り

          こんにちは。 先日、スタジオを借りて音楽講座を実施したことは下記の記事にて報告しましたが、今回はいただいたフィードバックや所感について述べます。 当初2時間という時間設定で、みなさん(自分も含めて)集中力持つかなと思ったのですが、あっという間だっという声もあり、興味深く参加いただけたようでほっとしました。アンケートもとったのですが、おおむねポジティブな結果でした。 ちなみに今回の参加者の方は、全員音楽をされており、楽器はギター、ベース、ボーカル、ドラムとまちまちで、音楽理論

          【音楽】アウトフレージング講座の振り返り

          【音楽】アウトフレージング講座を実施してみた

          先日、ついにこの「アウトフレージング」連載の目的であった、リアルな場での音楽講座の講師を務めさせていただきました。会場は新所沢スタジオNave。プライベートセッションのつながりでの要望を受けた内容です。 本連載の紹介という位置づけで広く浅くな内容ではありましたが、参加者の皆様には非常に熱心に聞いていただき、良い質問もたくさんもらいました。 雰囲気を知っていただくために、動画をダイジェストで共有します。 デモ演奏 : "Misty"説明内容紹介コンテンツ以下が目次で、トー

          【音楽】アウトフレージング講座を実施してみた

          【音楽雑記】おれはアボイドノートをやめるぞー

          こんにちは、ピアニストの塚本です。 やめるぞシリーズ第二回は「アボイドノート」についてです。 一応補足ですが、タイトルは「ジョジョの奇妙な冒険」第一部のディオ様のようにテンションMaxで読んでいただけますと幸甚でございます。こんなこと言ってたらジョジョが読みたくなってきましたが、がんばって話を続けます。 アボイドノートって?さてみなさん、アボイドノート(avoid note)って言葉をご存じですか? 日本語直訳すれば「避けるべき音」です。よく音楽理論書や理論講座などに触れ

          【音楽雑記】おれはアボイドノートをやめるぞー

          【音楽】アウトフレージング講座 (5) - リハーモナイズ

          こんにちは。ピアニスト塚本です。 本シリーズでは前回まで、モチーフを決めて、それをリズム的に変形していくことにより、予想外の展開を作る方法を実例を交えて紹介してきました。 今回からはいよいよハーモニーについてです。ハーモニーはなかなかわかりにくいものではありますが、本来の調性やコードから逸脱するときにどういう考え方・方法をとっているのか整理してみます。 今回は「リハーモナイズ」について取り上げます。 リハーモナイズこのリハーモナイズという言葉は一般的な用語であり、一つの

          【音楽】アウトフレージング講座 (5) - リハーモナイズ

          2022年音楽振り返り

          2022年の音楽活動を振り返ってみたいと思います。主なトピックスを取り上げます。 グランドピアノ買った何と言ってもグランドピアノ買ったのが一番大きな変化でした。 音が気に入ってるので、いついかなるときでも弾きたいという気持ちがあります。これのおかげで練習も意味をなすようになってきたし(特にタッチやダイナミクス)、ほぼ毎日欠かさず基礎練してます。録音もはかどるようになりました。これをきっかけに起点に活動が広がりつつあるような気がします(気のせいかも)。 高い買い物でしたが、

          2022年音楽振り返り

          【音楽】アウトフレージング講座 (4) - モチーフのリズム展開2

          こんにちは。ピアニスト塚本です。 ジャズのセッションなどで「アウト」という言葉は、「音が外れてる(けど、なんかかっこいい)」というときにしばし使います。本シリーズではアウトって何なんだろうか、というところから、アウトの要素について説明していきます。いわゆる「ジャズ」ができるようになることは目的としてないのでご注意ください。 前回のおさらい前回はモチーフの反復ということで、決めたモチーフをリズム的に変形していきました。 今回もリズムにフォーカスして、もう少し発展させたいと思

          【音楽】アウトフレージング講座 (4) - モチーフのリズム展開2

          【音楽】アウトフレージング講座 (3) - モチーフのリズム展開1

          こんにちは。ピアニスト塚本です。 ジャズのアドリブ、あるいは、作曲や編曲において、どうやったら予想外で刺激的な展開を作れるか、ということをテーマに少しずつ進めています。 前回までのおさらいアウトとは期待・予定調和から外れることであり、外れる・外れないいずれにせよ期待値を形成することが大切です。 前回(二回目)では、期待のベースを構築する上で、モチーフを抽出して曲中でそれを反復するということをやってみました。またモチーフを反復する際にコード進行に対してどのように響くのかをイメ

          【音楽】アウトフレージング講座 (3) - モチーフのリズム展開1

          【音楽】アウトフレージング講座 (2) - モチーフの抽出と反復

          こんにちは。 アウトアウトと言いつつ、だんだん何のこと言ってるかわからなくなってきましたアウトサイダー塚本です。 今日も今日とてアウトについて語ります。 前回のおさらい前回、アウトとは期待・予定調和から外れることであり、外れる・外れないいずれにせよ期待値を形成することが大切だということをお話ししました。 また、その期待値を形成する上では、コンテクスト(そこに至るまでの文脈やシチュエーション)が大切だということにも触れました。 今回のテーマは反復さて今回のテーマは「反復」で

          【音楽】アウトフレージング講座 (2) - モチーフの抽出と反復

          【ジャズスタンダード】Giant Steps 12key Challenge

          先日、自分が所属していた大学ジャズ研のOBのつながりで、ジャズスタンダード曲を12keyでソロ演奏して録音する、という課題が出され、以下の記事を投稿しました。 次のお題は、難曲として知られる Giant Steps (John Coltrane作曲) です! この曲は何?ジャズをご存じの方には有名とは思いますが、"Giant Steps"はジョン・コルトレーンというサックス奏者の曲です。 なかなかに熱い演奏なわけですが、何かふわふわしたハーモニーが次々に切り替わっていく

          【ジャズスタンダード】Giant Steps 12key Challenge

          【音楽雑記】おれは反復記号をやめるぞー

          こんにちは、ピアニストの塚本です。 タイトルは「ジョジョの奇妙な冒険」第一部のディオ様のようにテンションMaxで読んでいただけると幸いです。いや、意味はないです。 さて、今日は音楽に関わる雑多な、肩ひじ張らない話であります。 突然ですが、みなさん、こういう記号好きですか? 名前言えますか? 私はとても苦手です。 この記号見てるだけで、脳が疲れます。 初見で演奏するときにこの反復記号どものせいで自分や誰かが間違ったりして、マウントとりあったり、殴り合いの喧嘩してるのを見る

          【音楽雑記】おれは反復記号をやめるぞー

          【音楽】アウトフレージング講座 (1) - コンテクスト

          こんにちは。 この記事は以下「アウトって何なの?」という記事の続きです。 おさらい本シリーズでのアウトの定義は、 です。「なんちゃらスケールの使い方」とか、「エグいアッパーストラクチャーの乗せ方」という具体的な話よりも、概念的な話をしてから、具体的な手段の話に進んでいくというスタイルをとりたいと思います。多少周りくどいかもしれません。 先に言い訳ですが、私は別に音楽や人間の知覚について本業として学術的に研究している人間ではございませんので、本記事は経験に基づく内容である

          【音楽】アウトフレージング講座 (1) - コンテクスト