見出し画像

『おーい ぽぽんた』『読書からはじまる』『日本の家』『ラチとらいおん』_つきこ文庫2022年7月

友だちのカフェに送る4冊の本。
7月は、夏の休みに一服のお茶と読みたい本を選んでみました。

*つきこ文庫 2022年7月選書*

:::

*言葉/ 本『おーい ぽぽんた』

編集委員 茨木のり子/大岡信/川崎洋/谷川俊太郎/岸田衿子
 柚木沙弥郎 画

https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=1508

 小学生の皆さんに
この『おーい ぽぽんた』には、
私たちの国の誌166篇がのっています。
短歌も俳句も自由詩も、千数百年前の詩も、新しい詩もあります。
どれも、皆さんにおぼえて、口ずさんでほしい詩です。

『おーい ぽぽんた』

という願いによって、5人の詩人によって選ばれた詩歌は、
バラエティ豊か。

閑かさや岩にしみいる蝉の声  松尾芭蕉
涼しさや鐘をはなるるかねの声  与謝蕪村
しんしんと肺蒼きまで海の旅  篠原鳳作

『おーい ぽぽんた』P148

と、読んでて涼しくなる短歌を見つけたり、

紙風船  黒田三郎
落ちてきたら
今度は
もっと高く
もっともっと高く
何度でも
打ち上げよう
美しい
願いごとのように

『おーい ぽぽんた』P80

と、心ときめく詩にも出会えて超ハッピー。

聞き覚えのある詩もあれば初めましての歌もあり、
優しいやまとことばと、
温もりのある柚木沙弥郎さんの挿絵が心地よい、
シンプルで美しい言葉たち。

好きな一句を見つける楽しみにあふれた
ものすごく贅沢な1冊です。

ゲームを楽しむように、
好きな詩から、読みやすい詩からおぼえてください。

意味はわからなくてもかまいません。
ただ繰り返し声に出して読んでください。

『おーい ぽぽんた』

:::

*文庫/名著『読書からはじまる』 長田弘 著

https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480437426/

活字離れや本が売れない時代、という声を聞く中で、
詩人・長田弘さんが考える「本」の価値が綴られた1冊。

本についての一番重要なことは、
本は「本という考え方」をつくってきたものであるということ。
私はそう考えています。

『読書からはじまる』P7

いつの時代にあっても人びとにとってのもっとも大事なことが、
きまって本というかたちをとって表され、
伝えられてきたというのは、
宗教も法律も、文学も、それが基本で、
すなわち基は本だからです。
人間のありようにとって一番重要なことが書かれてきたのは、
いつの世にも本だったから、
三蔵法師(玄奘)も本(経典)を求めて西城に旅立ったのです。

『読書からはじまる』P10

いい本というのは、
そのなかに「いい時間」があるような本です。

『読書からはじまる』P10

という長田さんの本に対する考え方からはじまる本書は、
私の持つ本や言葉に対する価値観と合致した。

私自身、「本」が人を幸せにすることより、
その「本」と出合ったことで、
「自分は何を思いどう変わったか」に価値があると思っている。

私の夢のひとつの「良書が集まる場所をつくりたい」というのも、
目的は"良書"と呼ばれる本を集めることではなくて、
【自分が変わっていく喜びを感じる機会をつくること】にある。

「自分も人もこの世界も、もっともっと愛していこう」と
思えるようになったきっかけのひとつに
私自身は「本」という存在があったから、

同じように、
「世界が広がる喜びをもっと大きくしていていきたい!」と願った時、
私には「良書の集まる場所をつくること」がピッタリきた。
今はその種まきで、
私の心が動いた良書を紹介しています。

言葉というのは、
人によって異なるものではなく、
だれにとっても同じものです。
みなおなじということでは、
言葉は平等なものだけれども、
人と人を違えるのも言葉です。
言葉をゆたかにできる人と乏しくしてしまう人とを、
言葉は違えるからです。(P76)

『読書からはじまる』P76

問われるのは、
言葉で自分をどうゆたかにできるか、
ではなく、
自分は言葉をどうゆたかにできるか、
なのです。

『読書からはじまる』P77

自分を幸せにするのは自分。
そのヒントに言葉がある。
その考え方を知る機会に本がある。

そんなことを改めて考えた1冊です。

:::

*建築/科学/アート『日本の家』 中川武 著

https://jp.toto.com/publishing/detail/A0212.htm

建築が好きで大学時代は建築を勉強していました。
特にこういう日本建築の世界観・文化にときめきを感じます。

眺めてるだけで涼を感じる1冊。

:::

*絵本『ラチとらいおん』

マレーク・ベロニカ 文・絵/とくなが やすもと 訳

https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=37

友だちの子に私の好きな絵本をプレゼントしたら、
本好きなその子は本棚から好きな絵本を3冊貸してくれた。
なんて嬉しい出来事!

飛行士を夢見る少年ラチ。
世界一のよわむしを克服するためにライオンと出会った。

「どうだい、ぼくは つよい らいおんだろう。
 きみも つよくなりたいなら、
 ぼくが つよくしてやるよ」

『ラチとらいおん』

「つよくなるためには、
 まず たいそうを するんだよ。
 こんなふうにね」

『ラチとらいおん』

可愛らしくて愛おしい、勇気の絵本。

:::::

不思議と本を選んだり読んだりするときは雑念が消えていく。
著者の意識レベルに引き上げられるからかな。

本は時間と空間を超えて出会える人との出会い。
心に響く光る言葉を知る機会。

たくさんの人に読んでもらえたらなと思い
本の紹介しています。
気になる本があったらぜひ読んでみてください!

**本の選書のご案内**

本の貸出しや選書を承ります。

・お店に来た方にゆっくり過ごしてもらいたい
・子どもと一緒に楽しみたい
・最近本を読んでいない
・本が苦手だけどチャレンジしたい
・世界を広げたい

などなど
どんな方でもお気軽にご相談ください。

2022年はお試し企画でご提案します!
※貸出しを希望の方は送料はお客様ご負担
※ご購入を希望の方は書籍代はお客様ご負担

私が未来に残していきたいと思った感動の本をお届けします。
参照: https://note.com/tsuki5/m/m62112b6f15d5

3000年後にも残っていてほしい『良書』をご紹介しています。

ご相談は、コメントまたは最下部「クリエイターへのお問い合わせ」よりお問合せください。

この記事が参加している募集

推薦図書

わたしの本棚

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?