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食事の隠し味。

普段料理をしない私にとって隠し味という存在は雲の上の上の話。
よく聞くのはカレーには隠し味にチョコレートを使う。本当においしいのか?という疑いの気持ち。

そもそも隠し味とはなんだろうか。アレンジレシピとはまた違うのだろう。
とりあえず、Wikipediaで調べてみる。

隠し味(かくしあじ)とは、調理の際に主要な食材以外の材料(目立たない程度であり、たいていは微量)を加え調味する技法、またはその材料を指す用語。それ自体が料理に必要なものではないが、加えることでその他の食材の風味を引き立てたり、料理のアクセントとして用いられることが多い。
(Wikipediaより引用)

なるほど、よくテレビなどで聞く深みを与えるものなのだろうか。少なくとも料理そのものに対して用いる言葉なのだろう。

ふと疑問に思う。では、食事そのものの隠し味はなんだろうか。

私の父親は料理人だ。休みの日に作ってくれる料理はもちろんおいしい。隠し味もたくさん知っているのだろう。ただ、自宅での食事そのものが楽しいと感じたのはごく最近までほとんどなかった。

ごく最近とこれまでの違い。

深く考えてみると1つだけ思い当たることがあった。
それは緊急事態宣言による時短営業。

料理人の朝は早く、夜も遅い。母親も仕事をしていたため、家族がそろってご飯を食べることはごくわずかだった。そして忙しい分、心の余裕もあまりなかったのだろう。

それに比べ、今は早く家に帰ってくる。それにより家族がそろう機会も増えた。食事中、話す機会も増えた。そして、互いをより知ることができた。

今は食事が楽しい。

緊急事態宣言による時短営業。決して良いことではない。
ただ、それにより得たものもあるのかもしれない。

食事の隠し味、それは「食事の雰囲気」なのだ。

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