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褒め上手なアイツの話。


他人から褒められるということ。
多くの人がされて嬉しいことの一つだと思う。

「すげーじゃん!」
「お前に頼んで本当に良かったよ!」
「さすがすぎる!」

こんな言葉をかけてもらったときは
多少の捻くれ者でも何食わぬ顔をしながら、
心の奥底で笑顔になっている気がする。

自分の過去を振り返ってみると、
褒められた経験があまりないということに気づいた。
昔から特定の分野で秀でているわけではなかったし、
むしろ、勉強なんて人並み以下だった。
絵や彫刻だってド下手。センスのかけらも無い。
家庭科のエプロン作りでは不器用が故に完成するのがクラスで一番遅かった。
もちろん料理だって大してできない。
高校時代、調理実習で野菜炒めを作っていたときなんて、ただ何もせず
「このクラスで誰のエプロン姿が一番可愛か」なんてランキングを
同じ班の男子とつけていたくらいだ。
挙句、私の班はこれまた完成が一番遅くなり、
休み時間まで片付けに追われる始末。あのときは申し訳なかったな・・・。

高校受験のときだってそうだ。地元では割と大手の予備校に通っていたんだけど、
その塾の方針として座席は偏差値の高い人から順に前から座っていくように
決まっていた。
もちろん私は一番後ろの席。その時だって隣の席の男子と
ハリーポッターで可愛いキャラはハーマイオニーだのチョウ・チャンだの
くだらない事を話していたもんだ。

こんな立ち位置での生活が私の人生の大半を占めている気がする。
元々ネガティブな性格だけど、こういった経験や出来事の数々が
マイナス思考の要因なのではないかと思う時さえある。
特に大学3、4年の頃に所属していたゼミなんて、
周りが凄すぎる故、褒められる事なんて一切なかった。


ここまでつらつらと本題とは遠い話をしてしまったが、
伝えたいことはそんなことではない。笑
”褒める”という行動について。
私にも褒められた経験くらいあります。
いろんな褒め方があると思うけど、
ここでは特に嬉しかった褒められ方を一つ紹介。


それでは参ります。
”褒め上手なアイツ”の話。

小学生の頃。
当時、仲の良いSくんという男子がいた。
その子とは同じクラスで知り合い、気が合うのでよく一緒に行動していた。
面白いやつというより、あったかい優しいやつだった。
小学生の頃の私の夢は「甲子園に出場する」ことであったり、
「プロ野球選手になる」ことだったので、土日は少年野球チームの練習に明け暮れていた。だから、Sくんと遊ぶのは平日の学校終わりくらい。
野球が上手だといつも褒めてくれた。

ある日、彼が私に言ってくれた言葉。
「いつかさ俺が仕事でクタクタになりながら入った居酒屋でさ、
ビール飲みながらテレビをパッて観たら、くれちゃんが打席に立っててさ、
お〜頑張ってんな、あいつって励まされる日が来るといいよね〜」

確か当時はまだ小学6年生とかだったけど、想像のシーンがおっさんの域でびっくりした記憶がある。どんな映画観てんのよってね。でも、それと同時に凄く嬉しかった思い出だ。相手の夢を尊重し、その夢が叶った時の姿を客観的なイメージとして想像させる。お前が夢を叶えた結果、俺の日常も少し変わるんだよって教えてくれる。プレッシャーにならない程度の期待。それと、ガキの妄想の組み合わせ。

例えば、これを読んでいるあなたがアーティストになりたいとして。

「デビューしたらLive呼べよ!どこでも飛んでいくからさ!」
「〇〇は歌上手だからさ、もっと大勢の人に聴いてもらいたいんだよね。」
「街中でお前の曲を耳にした日には泣いちゃうな笑」

例えば、あなたが役者になりたいとして。

「はやくでっかいスクリーンで〇〇の演技が見たい!」
「仕事で疲弊しちゃってる毎日でも、お前が出てる映画を観れば頑張れる気がする。」


勝手な期待とかって人によっては鬱陶しく感じてしまうものかもしれない。
けど、期待するってことはその人の能力やスキルを褒めていることの裏返しでもあると思う。

今日の話は直接的にどう褒めると相手は喜んでくれるのかということではなく、
その先の話になってしまった。笑
期待するということは、間接的に相手を認めているということ。
そして、その先の未来にある客観的な姿を想像させることこそ、
真に相手のモチベーションを高め、喜ばせる手段の一つだと思う。


あまりまとまりのないお話で恐縮です…。
「俺はもっと褒められたい」という感情が溢れてしまった結果、
このエピソードを思い出し、つらつらと書いてしまいました。
もっと褒められて〜〜〜〜〜〜〜〜笑
褒めて伸びるタイプなのにな〜〜〜〜。


ひとまず、ここまで読んでいただきありがとうございます。
私は褒めて、想像させますよ。
みなさんのこと。


ではまた。



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