気にはなってたんですけどね。公開当時は観に行けなくて。
そしたら、「米ハリウッドレポーター2022年ホラー映画トップに選出」という記事を見て今更ながら鑑賞。
（Amzon primeレンタルで。）

そして、劇場で観とけばよかったと後悔。
勿体ないことをしました。。

今回は、映画に込められたテーマや隠喩や考察などは一切しません。
もう散々されてると思うので。
本作を観て純粋に感じたことを、ツラツラ書いていくだけです。

では、どうぞ。

『NOPE』

監督ジョーダン・ピールとは

1979年生まれ、アメリカ人のジョーダンピールさん。
元々コメディアンとしてテレビを中心に活躍していた異色の経歴を持ちます。長編監督作としては『ゲットアウト』（2017）でアカデミー脚本賞を受賞、『US（アス）』（2022）に続き『NOPE』が3作目。その他、『キャンディマン』（2021）の脚本や数々のテレビドラマを手掛けているそう。

「鬼才」と称される所以が経歴に見て取れますね。
個人的に、『ゲット・アウト』は当時見たとき衝撃を受けた作品ですし、『US（アス）』も映画館で震えた覚えがあります。
要チェックです。

あらすじ

感想

ジャンルは、ホラーっていうよりもSFスリラーでした。
ジャンプスケア的な怖さはそこまでなく、不安感が内側から滲み出てくるような怖さ。
映画に込められたテーマ性は一旦置いといて、内容としては「未知なる飛行物体の写真を撮るぞー！」っていう映画ですね。

前半はスローペースで退屈に感じる人も多そうですが、映画の後半に差し掛かるあたりで、一気にブーストが掛かって面白くなってきます。ただ、前半は考察要素の種まきとして当然重要になっていて、作品に込められたテーマ性（敢えて表面に出してない）も込みで重厚感増す映画ではあるので、全体を通して集中してみないと存分には楽しめないですね。（どの映画にも言えることだけど）
当然、普通の映画じゃありませんよ。ジョーダンピールですもん。鬼才だもん。

勿論、考察沢山出てます。
その中でも下記の記事を観て頂ければ大筋理解できるかと思いますので、そちらに丸投げさせて頂きます。（とても素晴らしい記事でした。）

以下から、難しいことは考えずに感じたことです。

謎の飛行物体「Gジャン」がインパクト強烈で、今まであまりなかった設定の飛行物体でワクワク止まりませんでした。予告を観る限り、中島哲也監督の『来る』（2018）のように、恐怖対象の存在自体が全く解明されないホラー映画なのかなと思ってたので、本作は細かくディティールにも拘り「Gジャン」を描いていたので安心しました。
この「Gジャン」の圧倒的迫力は映画館で体験したかったと、家のパソコンで観ながら後悔。
Gジャン、ごめんね。。。

あとは、圧倒的恐怖を感じたときの、一周回った脱力感の演技がリアルで良かったなと。
それこそ、ダニエル・カルーヤ演じるOJ（主人公）が飛行物体の真下から動けなくなるシーンですが、真上を見てそっと「Nope.」と囁く場面が一番お気に入りです。
要は、「死」を悟ったときの諦めのような感情。
一切抗えない状況に陥ると逆に冷静になるんだなと。
映画ですけど、なんか妙な説得力があって好きなシーンの１つですね。

そして、何といっても、チンパンジーが怖かった。
チンパンジーホラーでもあります。

総じて、
難しい事考えすぎて物語に集中できない映画もある中で、意味は分からないけど1つのエンタメ映画として楽しめるのが本作の魅力かなと。勿論、煮え切らない部分はあるんですけど、好きに考察しても良し、考察記事を楽しむのも良し、人それぞれです。
前作の『US（アス）』に比べて、本作の方が大衆受けするのは間違いないですし、壮大な作品でした。

そもそも、「nope」って何だ。
調べてみると、「No」のスラングで日本語で言えば「ムリムリっ」的な意味合いで、対義語が「yup」。（「yes」のスラング）
（当然諸説あり）

監督の次回作にも期待しながら、日常的に「Nope」を多用していこうと思います。

以上です。